海外人材Times

外国人労働者の雇用・採用WEBメディア

検索
海外人材Times

外国人をアルバイトに採用したい!必要な手続き、注意したい点は?

新任人事

人材がなかなか集まらずに困っています。外国人をアルバイトで採用しようと考えていますが、どのように採用すればいいですか?

外国人雇用専門家

今では外国人のアルバイトを採用する企業が増えていますよ。外国人を採用する流れや注意点について説明しますね。


少子高齢化による労働力不足により、求人募集を出しても、正社員はもとより、アルバイトやパートの確保も難しい企業もあるのではないでしょうか。

そのような状況で頼みの綱となるのが外国人労働者です。しかし、外国人を雇うためには特定の在留資格が必要であり、それは外国人をアルバイトとして採用する場合も同様です。

外国人をアルバイトとして採用する場合、どんな在留資格が必要なのでしょうか。
また、外国人アルバイトを採用する場合の流れや手続きについてあらかじめ理解しておくと、採用活動をスムーズに行えます。

CONTENTS

  1. 1. 外国人労働者のアルバイトの割合
  2. 2. アルバイトで採用できる在留資格の種類は?
  3. 2-1. アルバイトをするために「資格外活動許可」が必要な資格
  4. 3.アルバイト採用の流れと手続き
  5. 3-1. 外国人をアルバイトとして採用する場合の注意点
  6. 4. 留学生は採用できる?
  7. 5.まとめ
新任人事

外国人労働者のうち、アルバイトの割合はどのくらいなの?

外国人雇用専門家

おおよそですが20~30%程度とみられます。くわしくは本文で説明しますね。


1. 外国人労働者のアルバイトの割合

外国人労働者のアルバイトの割合については、アルバイトとして採用できる在留資格である「資格外活動(留学)」と「身分に基づく在留資格」の人数を元に算出します。

厚生労働省が公表している『「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和3年10月末現在)』によると、外国人労働者、資格外活動(留学)、身分に基づく在留資格の人数は下記の通りとなります。
  • 外国人労働者数:172万7221人
外国人労働者のうち
  • 資格外活動(留学):26万7594人
  • 身分に基づく在留資格:58万328人

身分に基づく在留資格とは、永住者、永住者の配偶者、日本人の配偶者、定住者の4種類です。

留学の在留資格を持ち、資格外活動の許可を得た場合は、アルバイトとして働くことができます。

外国人労働者のうち、アルバイトとして働く人が資格外活動(留学)のみと仮定した場合、外国人労働者のアルバイトの割合は15.5%となります。

なお、身分に基づく在留資格を持つ人は雇用形態に制限はなく、正社員としても、アルバイトとしても働けます。

仮に、身分に基づく在留資格を持つ人と資格外活動(留学)の人が全てアルバイトであるなら、外国人労働者のアルバイトの割合は49.0%となります。

出典:厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和3年10月末現在)
 別表6「在留資格別・産業別外国人労働者数」
 https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000887555.pdf


外国人労働者のアルバイトの割合は、少なくとも15%、多くても49%です。なお、外国人労働者のアルバイトの割合については、下記の通り推測としました。

身分に基づく在留資格を持つ人全てがアルバイトとは限らないことを踏まえると、外国人労働者のアルバイトの割合は、20~30%程度ではないかとみられます。
新任人事

アルバイトとして採用するなら、どんな在留資格が必要なのでしょうか?

外国人雇用専門家

「身分に基づく在留資格」を持つ人はアルバイトに採用できます。「留学」のように「資格外活動許可」を得るとアルバイトができる在留資格もありますよ。


2. アルバイトで採用できる在留資格の種類は?

アルバイトで採用できる在留資格の種類としては、下記があげられます。
  • 永住者
  • 永住者の配偶者
  • 日本人の配偶者
  • 定住者
  • 特定活動のうち「ワーキングホリデー」

永住者、永住者の配偶者、日本人の配偶者、定住者の4つの在留資格は「身分に基づく在留資格」と総称されます。

また、特定活動のうち「ワーキングホリデー」の在留資格を持つ人もアルバイトが可能です。

2-1. アルバイトをするために「資格外活動許可」が必要な資格

下記の在留資格は「資格外活動許可」を得ていればアルバイトができます。
ただし、資格外活動許可を得ていない場合は、アルバイトを行うことができません。
  • 留学
  • 家族滞在
  • 文化活動

資格外活動許可を得てアルバイトする場合 労働時間の制限

資格外活動許可を得てアルバイトをする場合、1週間の労働時間は28時間以内となります。

ただし、留学生の場合、夏休みなどの長期休業中であるなら、1日あたり8時間以内、1週間あたり40時間以内の労働が認められます。

資格外活動許可を得てアルバイトする場合 職種の制限

在留資格が「留学」の場合は、風俗営業関連の職種に就くことができません。
くわしい内容については後述します。

また、在留資格が「文化活動」の場合は、アルバイトができるのは文化活動に関連する職種に限られます。

職種によってはアルバイトが認められない点に注意が必要です。

新任人事

外国人をアルバイトとして採用する場合、どのような流れで行うのですか?

外国人雇用専門家

原則として日本人を採用する場合と同様ですが、在留資格を確認する必要があるなど、若干の違いがあります。


3.アルバイト採用の流れと手続き

外国人をアルバイトとして採用する場合、採用の流れや手続きは原則として日本人を採用する場合と同様です。

アルバイトを採用する流れとしては、求人募集を行い、応募してきた人材の面接を行って、採用すると決めたら雇用契約を結びます。

採用後に社会保険の手続きを行う点も、日本人を採用する場合と同様に行います。

なお、アルバイトを新たに採用し、アルバイトが雇用保険に加入する場合はハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届」を提出する必要があります。

外国人アルバイトを採用して、雇用保険に加入する場合は雇用保険被保険者資格取得届に下記の内容を記載します。
  • 在留資格
  • 在留期間
  • 外国人の国籍、地域

また、アルバイトが雇用保険に加入しない場合は、雇入れ・離職に係る外国人雇用状況届出書に外国人の氏名、在留資格、在留期間、国籍・地域など必要事項を記入して提出します。

3-1. 外国人をアルバイトとして採用する場合の注意点

外国人をアルバイトとして採用する場合の注意点としては、下記があげられます。
  • 在留資格を確認する
  • 日本語がどの程度話せるかを確認する

在留資格を確認する

外国人をアルバイトとして採用する場合は、あらかじめ在留資格を確認しておきます。

外国人の在留資格は、外国人が所有している在留カードで確認できます。

また、在留資格が「留学」など、アルバイトをするために資格外活動許可が必要となる場合は、在留カードの裏面に「資格外活動許可欄」に「許可」と記載されているか確認しておきましょう。

日本語がどの程度話せるかを確認する

外国人を採用する前には、外国人が日本語をどの程度話せるかを確認しておきます。

工場でのアルバイトなど、コミュニケーションをさほど取る必要がない場合は日本語能力検定が「N4」もしくは「N5」で問題がない場合がありますが、コンビニなど接客が必要なアルバイトの場合は、少なくとも「N3」のレベルが必要でしょう。

アルバイトの内容に応じて必要となる日本語のレベルを定めておくと、採用をスムーズに行えます。

新任人事

留学生をアルバイトに採用しても大丈夫なのですか?

外国人雇用専門家

「資格外活動許可」を得ている留学生ならアルバイトに採用できます。


4. 留学生は採用できる?

留学生をアルバイトとして採用することは可能です。

労働力不足の状況においては、留学生を雇いたいと考える企業も多いことでしょう。ただし、留学生を採用する場合は下記の条件を満たす必要があります。
  • 「資格外活動許可」を得ていること
  • 1週間の労働時間が合計28時間以内であること

※学校が長期休業の期間に当たる場合は、1日あたり8時間以内、1週間あたり40時間以内の労働が可能

また、留学生がアルバイトをする場合、風俗営業に関連する職種に就くことができません。具体的には下記の職種となります。
  • 性風俗に関する職種
  • キャバクラ、ホストクラブなど接待飲食に関する職種
  • スナックやバーなど低照度の飲食店
  • パチンコ店、雀荘、ゲームセンターなど、遊技関連の職種

風俗営業に関連する職種以外であれば、留学生をアルバイトとして採用できます。

5.まとめ

外国人労働者をアルバイトとして採用する場合には、在留資格を確認しておく必要があります。留学生もアルバイトとして採用できますが、資格外活動許可を得ていることが条件です。

外国人アルバイトを採用する場合、採用の流れは日本人のアルバイトを採用する場合とほぼ同様です。
なお、在留資格のほか、日本語のスキルをあらかじめ確認しておくと、採用後の業務をスムーズに行えます。

労働力の確保が難しい状況においては、外国人アルバイトは貴重な労働力となります。外国人アルバイトの採用方法を理解して採用につなげましょう。

外国人採用に関するオンライン無料相談やってます!

  • 雇用が初めてなのですが、私たちの業務で採用ができますか?
  • 外国人雇用の際に通訳を用意する必要はありますか?
  • 採用する際に私たちの業務だとどのビザになりますか?
  • 外国人の採用で期待できる効果はなんですか?

上記に当てはまる企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

× 教えてタイムスくんバナー画像