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外国人雇用ポイント!海外と日本では労働時間が違う

外国人雇用において、文化や海外と日本の習慣によるギャップが問題になるケースがあります。労働時間のルールも海外とは異なるため働き方の違いについても事前に知っておくと良いでしょう。

本記事では、外国人採用前に知っておきたい、海外の労働時間について解説します。

CONTENTS

  1. 1.世界30位の日本の労働時間
  2. 2.労働時間が短いドイツ
  3. 3.柔軟に働くアメリカ
  4. 4.日本人の働き方の特徴
  5. 5.まとめ

1.世界30位の日本の労働時間

世界的に「勤勉で真面目」というイメージがある日本人。決められた仕事を忠実にこなし、命じられたことをコツコツと続けることが得意な日本人労働者の存在があったからこそ、戦後からの復興や高度経済成長期、さらにバブル期の隆盛があったのは確かですが……。時代の変化とともに労働時間の長さが問題視されるようになりました。

OECDが発表している2022年度の労働時間ランキングを見てみると、日本人の年間労働時間は世界30位の1,607時間。

日本はアメリカの1,811時間よりは少ないですが、トップのドイツ(1,341時間)と比べると約300時間も長く、ドイツ人は日本人よりも1日平均2時間近く(日本:7.1時間、ドイツ5.6時間)短い時間しか働いていないことがわかります。

2.労働時間が短いドイツ

主要国の中で最も労働時間が短いドイツは日本人と同じく「勤勉」というイメージが強いことで知られています。それでいて日本よりもはるかに短い労働時間で済んでいるのはなぜでしょうか。

日本とドイツの大きな違いは労働に対する考え方。日本企業は伝統的に年功序列を代表とする「上下関係」を重視し、組織単位の結びつきが強い傾向がありますが、ドイツの場合は「個人」を重視するというスタンス。会社は確かに組織ではありますが、会社や組織を頼るのではなく個人のスキルを重視するという考えを持つ人が多くいます。

また、「量と質」の捉え方も日本とドイツの大きな違い。日本では仕事量に注目が集まり、以前から長時間労働は美徳とされることが多く、平日は朝から夜遅くまで働き、1日のほとんどの時間を会社で過ごすという人が少なくありませんが、仕事の「質」を問うドイツではやるべきことをやっているかが最重要課題。裏を返せば、与えられた仕事をしっかりとこなしているのであれば、短い時間しか働かなくても全く問題ないという考えをする人がほとんどです。

短期集中型でより質の高い仕事をするというドイツのスタイルは合理的。そのため日本のような企業研修はほとんどなく、入社したら即戦力として働くのが普通です。

ドイツの場合、学生の間に行うインターンが企業研修とほぼイコールとなっているため、新卒の学生でも入社したらすぐに働けるようになっているというケースがほとんどです。

3.柔軟に働くアメリカ

合理的に働くという印象が強いアメリカですが、2022年度の労働時間ランキングで見ると日本よりも下のランクに。1日の平均労働時間で見ると、日本が7.1時間ならアメリカは7.5時間と日本の方が短い傾向にあります。

その理由として挙げられるのはアメリカの労働環境。会社内で従業員にランチやスナックを無償で提供することがほとんどで、コーヒーカウンターやバー、さらにヨガやマニュキュアサービスやマッサージなどのリラクゼーションをオフィス内で取り入れているという企業が少なくありません。そのため労働しているというよりも「会社に行くのが楽しみ」と考える労働者が多いというのもアメリカの労働時間の長さの要因となっているようです。

また、昼寝時間を採り入れる企業も多く、子供や家族が病気の時は在宅勤務ができるように融通を利かせるケースも少なくありません。子供の学校が休みの日には同伴しての出勤も可能にするなど、柔軟な姿勢を持つ企業がほとんどです。リモートワークがいち早く普及した国としても知られています。

働きやすい環境にすることで、結果を出し、企業にとって利益を出すというスタイルはドイツの成果主義に近いところがあります。いずれも「労働者が働きやすい環境を作る」という点を重視していることの賜物といえるでしょう。

4.日本人の働き方の特徴

「量より質」といわんばかりに短い労働時間で最大限の成果を出すことに注力しているドイツ、そして「労働者が働きやすい環境」を作ることに腐心し、ワークライフバランスを重視しているアメリカと比べると、日本で見られる多くの労働環境はまだまだ昔のままと言えるでしょう。

古くから日本のワークスタイルに置いて、代表的な特徴として挙げられているのが終身雇用です。高度経済成長期以降、優秀な人材を囲い込むために安定した就労契約を結ぶことが主流となり、業績の安定した企業への就職を望む日本人のニーズともマッチしたことで根強くなった文化ですが、働き方の多様化によるキャリアアップを望む人材が増えた現在の日本では終身雇用契約の維持が難しくなっているのが現状です。

また、かつては美徳とされた長時間労働の温床となっている「サービス残業」も近年、問題に。労働基準法で法定労働時間(1日8時間、1週間40時間)を超える労働は禁止とされているのですが、人手不足の職場では「仕方がないこと」と割り切り、行うことが多いという悪しき習慣になっています。

職場の環境によっては有給休暇が取りづらいという状況が常態化している点や新卒を一斉採用して入社後に手厚い新人研修を行うという点も、日本ならではの働き方で海外の労働者からは不思議がられています。

5.まとめ

いかがでしたか? 同じ「働く」ということでも国によって大きな違いがあることがわかります。外国人労働者を雇用する際は、各国の考え方や傾向などをチェックし、雇用した後は参考にしてみるといいでしょう。

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