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【専門家コラム】シリーズ③ 悪徳監理団体に騙されないで!その3「技能実習生の受入れを成功させるには」

専門家コラム

2021.06.01

「立派なパンフレットを配っている」団体は注意?

団体監理型技能実習の場合、監理団体の大半が、事業協同組合なので、ここでは、事業協同組合について解説いたします。事業協同組合は、中小企業等協同組合法を根拠法とする認可法人です。いわゆる「普通の株式会社等とは違う」のですが、ごくごく簡単に言うと、株式会社等が、対外的に事業を行うのとは違って、事業協同組合は、「組合員の相互扶助を目的とする」事業を行うために存在しています。つまり、原則として、組合員でなければ、組合事業を利用することはできないのです。加えて、実習生受入れ事業は、監理団体の会員(つまり、事業協組合の組合員)でなければ、事業利用ができません。

実習生の受入れ事業に特化した立派なパンフレットを作って、組合員でもない事業者に対して、広く配布し営業すること自体が、実はおかしなことなのです。 このような組合は、組合事業を理解していない可能性もありますし、新規の営業ばかりに気を取られ、受け入れた後の仕事がおろそかになっている場合もありますので、注意が必要だと思います。

「何でも大丈夫ですよ」という団体は注意?

ある企業さんが「制度だから、いろんな規制や規定があるんじゃないの?」と聞くと ある団体さんは「いやいや。うちの言う通りにやってもらえば大丈夫」とのこと。 また、ある企業さんが「うちは確かに、昆布の佃煮もあるけど、煮豆のラインでもいいの?」と聞くと ある団体さんは「大丈夫ですよ。昆布のラインがあるから。」とのこと。

どちらの団体さんも?ですね。まず、企業さんから受入れ希望があったら、その企業さんが受入れ要件に合致(適合)しているかどうかを確認しなければならないのですが、前段の団体さんは、企業さん自身が、ルールを教えてと言っているのに回答していませんし、そのうえ「もし、合致しなかったとしても大丈夫」と言っているのと同じですから、恐ろしいです。 実習生の受入れ事業は、途上国の青壮年労働者の人材育成が目的なので、訓練計画(技能実習計画)に従った技術指導が必要なのですが、後段の団体さんは「訓練計画と違っていても大丈夫」と言っているのと同じですから、これまた恐ろしいです。 このような団体は、もちろんダメなのですが、担当者に知識やノウハウがなく、わからないので大丈夫といっている場合もあります。いずれにしても注意が必要です。

「リスクを言わない、企業に約束事(ルール)を言わない」団体は注意?

ある受入れ企業さんから「おたくは、技能実習記録を作成しろ。と言うけど、大変でやってられない。A団体は、こうやって1年分作ってくれるんだよ。おたくは、ほんとにサービスが悪いな」と言われた団体さんがいます。この場合、A団体ではなく、サービスが悪い「おたく」と言われた団体さんが、「やるべきことをきちんと伝えている」正しい団体さんになります。 技能実習記録は、日々の従事させた業務とその指導内容を記録したものなので、団体さんが作れるわけがないですし、作ってはいけないものです。

技能実習法は、技能実習計画の認定の取消し処分等だけではなく、「罰則規定(懲役や罰金等)」も定められています。ですから、「何でも大丈夫」はありえず、やるべきことをやらなかったり、やってはいけないことをやっていれば、当然に、処分等をされることがあります。

A団体さんとこの企業さんは、30万円以下の罰金に処せられる可能性がある大変危険なことをやっているのです。 企業さんに、うるさいこと(=規則やルール)を言わない、面倒なこと(=やるべきこと)をやらせないことがサービスだと勘違いしている組合もありますが、「何が良くて何が悪いのか、何をしなければいけないのか」等が、わからない組合もありますので、注意が必要です。

「いわゆる地位のある人物を役員等に据え、それを売りにしている」団体は注意?

地位のある方が役員になっている団体がすべて不適正なわけではないので、お間違いなく。 「それだけ」を売りにして、かつ、「うちは、〇〇さんが理事なので、何があっても大丈夫ですよ」という団体さんが危険なのです。このような団体さんは、例えば、受入れ要件に合致していなくても、例えば、決められたことをやっていなくてもOKということを言っているのでしょうかね。(昔は、このような団体さんが、結構ありましたけど、不正行為をすれば、きちんと不正行為認定されていましたよ。)

いまどき、もみ消せる話などありません。ルールに従って適正な運営をすることが大事なのです。 どんなに偉い方が団体の役員であっても、団体さんや企業さんが、不正行為や違法行為を行えば、関係法令の規定に従って、粛々と処分等がなされるだけです。

以上、注意が必要な監理団体を見極めるポイントについて、ごく一部にはなりますが、2回にわたってお伝えしてきました。実習生の受入れ事業は、知識・ノウハウがある適正な監理団体さんの指導のもとに行うことが成功のポイントです。もし、貴社が技能実習生の受入れを検討されているならば、良い団体さんと出会えますことを祈念しております。

野口かおる

技能実習生受入れコンサルタント
株式会社Kensyu.Net 代表取締役

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