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【専門家コラム】緊急案内 監理団体への注意喚起

専門家コラム

2021.11.01

技能実習生の帰国困難を支援!

<注意!>在留資格「特定活動」-就労不可- 監理責任は、組合(監理団体)にあります!

コロナ禍のため在留外国人に対する様々な支援が行われています。
入管も同様、支援を目的として特別な在留資格を付与していますが、 それを悪用する外国人やブローカーがたくさんいます。

技能実習を終了し帰国する予定の実習生が、コロナ禍にあって航空便が運休している等により、母国帰国が困難である場合、帰国できる環境が整うまでの間、

① 滞在のための生活費を得るために、今までの受入れ企業で働くことができる在留資格「特定活動-就労可-<在留期間6か月>」
② 滞在のための生活費は、今までの貯金等で過ごし、ただ待機するだけの在留資格「特定活動-就労不可-<在留期間6か月>」


があります。(いずれも帰国できる環境が整わない場合、在留期間の更新も可能としています。)

本来ならば、帰国できるまで、滞在費の心配をする必要がない「特定活動-就労可-」を選択する実習生が多いはずなのですが、なぜか最近、実習生から「特定活動-就労不可-」を希望する場合が多くなっています。

在留資格を得ると、彼らはブローカーからの指示を受けて、週28時間のアルバイトを認めてもらう「資格外活動許可」を得ます。「(資格外活動許可を)とれば、いくらでも働けるから、たくさん稼げるよ!」と、唆されているのです。例えば、月曜日火曜日はA会社で12時間ずつ(24時間)働きます。水曜日木曜日がB会社、金曜日土曜日がC会社・・・というように、会社をはしごして働くということを意味しています。

これは、あきらかな違反ですので、懲役や禁錮、罰金に処せられる可能性がありますし、将来、再び日本に来たいと思っても入国を制限される可能性もありますね。 なお、多くの場合、SNSを使って、実習生と同国の外国人が誘ってきます。実習生は、簡単に騙されてしまいます。犯罪に巻き込まれることも多く、注意が必要です。

昨今、働き方改革により、厳しい残業規制が敷かれているため、受入れ企業も残業させないように努力しています。受入れ企業の大半は、厳しい要件をクリアしており、実習生を受入れていない中小零細企業よりも、残業時間に留まらず、社会保険の加入や適正な宿舎基準をはじめ様々な法令を遵守しています。ある意味、これが仇となり、目先のお金を稼ぎたい実習生は、ブローカーの唆しに簡単にのってしまうのです。

最近では、ブローカーの揺さぶりが激しくなっており、技能実習1号や2号の中途であっても、実習生は「帰国したいから、特定活動-就労不可-」にしてください」と言ってくることが増えています。もちろん、帰国する気持ちなどありません。

<注意!>監理責任は組合(監理団体)にあります!

ここで、間違ってはいけないのは、帰国するまでの監理責任は、組合(監理団体)にあるということです。「特定活動-就労不可-」は、帰国の環境が整うまでの間、仕事をしないで待機する在留資格です。組合は、その待期期間中、実習生がどのような状況であるのか確認したり、生活に困っていないか等の相談に応じたり、必要な支援をしなければならないのです。「帰国する時に声かけてくれればチケットは手配するよ。何をしていても、別に構わないよ。」ということではありません。 むしろ、通常の監理よりも常に心配事がつきまとうため大変になると思います。受入れ企業についても、組合が必要な支援を行うために費用等がかかるようであれば、ご協力いただくことも必要ですし、帰国旅費だけを用意すれば良いというわけではありません。

なぜ「特定活動-就労不可-」を選択するのか?

実習生から十分に聞き取る必要があります。その理由に応じて、組合は必要な対応が求められますし、もし、ブローカー等から悪い道に誘われているようならば、身体的なリスクの説明も含め十分に諭す必要があります。

「帰国旅費の負担だけでなく、実習終了後(実習を途中で終了する場合も含む)の帰国が円滑になされるように必要な措置を講じること」が、監理団体の許可の基準になっていますので、これを組合が行わない場合、改善命令や事業停止命令、許可の取消などの厳しい指導監督がなされる恐れがありますので、十分にご留意ください。

野口かおる

技能実習生受入れコンサルタント
株式会社Kensyu.Net 代表取締役

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