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【専門家コラム】「留学生」が「特定技能」に変更する際の注意点

専門家コラム

2022.03.08

 2021年9月末時点で在留資格「特定技能」にて38,337人の外国人が日本に在留しております。在留資格「特定技能」を取得するためには大きく2つのルートが存在しており、技能実習ルートとよばれる技能実習2号修了組は30,734人、試験ルートと呼ばれる特定技能用の試験合格組は7,379人という内訳となっております(総数と一致しないのは別ルートも少数ながら存在しているため)。

 試験合格組7,379人の中には留学生からの変更、技術・人文知識・国際業務等の就労系在留資格からの変更、技能実習生が別の分野に転向する、その他在留資格からの変更等様々な背景の方がいらっしゃいます。

 本記事では試験合格組の中で大きな割合を占める「留学生」が「特定技能」に変更する際の注意点について解説をいたします。

 昨今のコロナ渦による求人数の減少を受け、日本において各種学校を卒業した方が「特定技能」を目指すケースが増加しております。日本語学校卒業生が「特定技能」を目指すケースはコロナ渦以前からございましたが、専門学校、短期大学、大学、大学院を卒業し「特定技能」を目指すケースも増加してきております。また、学歴要件がないことから上記で述べた各種学校を経済的事情等により、中途退学した方が在留資格「留学」から「特定技能」に変更するというケースも発生してきております。

 

 「留学」から「特定技能」に変更する際は日本語能力試験N4以上及び就職する特定技能所属機関が該当する分野の技能評価試験に合格することが必要となり、多くの留学生は試験に合格後、特定技能として採用してもらえる企業にアプローチをすることとなります。そして、首尾よく内定が得られた場合、「留学」から「特定技能(正確には特定技能1号)」に在留資格変更許可申請を行うこととなります。ここで、技能実習生からの変更では問題となることが少ない留学生固有の状況で審査が進まないという事態が発生することがあります。

留学生の場合に気をつけるべき4つのポイント

1 国民健康保険
2 国民年金
3 住民税
4 オーバーワーク

1に関して、国民健康保険料に未納が生じている場合、許可が下りません。未納がある場合には支払いを行ってから申請を行うことが必要です。

2に関して、国民年金に未納が生じている場合、許可が下りません。支払いを行うか、要件を満たしていれば学生納付特例(免除)の申請を検討することとなります。学生納付特例の申請が承認されるまでには4ヶ月程度の時間を要しますので早めの手続きが必要です。
申請後、承認がなされる前でも「免除申請の控え」及び「公的義務履行に関する誓約書」を提出することで現状は許可が得られています。

3に関して、未納が生じている場合、許可が下りません。支払いを行ってから申請を行うようにしてください。どうしても経済的に支払いが行えない場合は各市区町村に相談し所定の手続きを取るようにしてください。所定の手続きを経たとしても審査は厳しくなる傾向がございます。

4に関して、留学時代のアルバイト状況の確認が行われます。1週間に28時間を越えるアルバイトは禁止されており、左記が疑われる場合、状況についての確認が行われ審査は長期化いたします。オーバーワークを行った事実があるかは、内定を出す前に確認しておきべき項目と言えます。

 「特定技能」の許可が得られた場合でも安心はできません。例えば、国民年金に関して免除申請中の状態で許可を得たが、許可後免除申請が却下された場合は国民年金保険料の支払義務が生じます。左記に関して、支払いを行った否かは「特定技能」の更新時に確認がなされ、支払いがなされていない場合更新不許可となります。

 このように留学生から特定技能に変更する場合は気をつけるべきポイントが多数ございますので慎重に採用活動を進めるようにされてくださいませ。

小山 翔太

JAPAN行政書士事務所 代表行政書士

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