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外国人の採用時に作成する雇用契約書のポイントとは?

新任人事

外国人を採用するときに雇用契約書を作成するけど、押さえておきたいポイントは何でしょうか?

外国人雇用専門家

雇用者、外国人労働者ともに納得できる内容であることに加え、外国人労働者にとってわかりやすい内容であることも大切です。そのためにはどうすれば良いか、本文で説明しますね。


従業員を雇用する際には、雇用契約書の作成が必要となります。

近年は労働力不足の対策として外国人を採用する機会も増えましたが、外国人を採用する機会は少ないこともあり、外国人向けの雇用契約書を作成する方法がわからないと感じる経営者も多いことでしょう。

この記事では、外国人向けの雇用契約書を作成方法について説明します。雇用契約書に記載しなければならない項目や、作成する際の注意点を理解し、双方が納得できる内容の雇用契約書を作成しましょう。

CONTENTS

  1. 1. 雇用契約書とは
  2. 1-1. 雇用契約書のコピーを出入国在留管理局に提出
  3. 2. 外国人を雇用する際の雇用契約書の書き方
  4. 3.外国人の雇用契約書に必要な項目
  5. 4. 雇用契約書を作成する際の注意点
  6. 4-1. 日本語と英語もしくは母国語が併記された雇用契約書を作成する
  7. 4-2. 停止条件付き雇用契約とする
  8. 4-3. 賃金の額は日本人と同等以上の金額を記載する
  9. 4-4. 従事する業務の内容は明確にする
  10. 4-5. 雇用契約書には会社と外国人労働者、両方の記名が必要
  11. 5.まとめ
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雇用契約書ってどんなものですか?

外国人雇用専門家

雇用主が労働者を雇用するときに作成する書類で、雇用契約の内容がまとめてあります。外国人労働者に対しても必要ですよ。


1. 雇用契約書とは

雇用契約書とは、雇用主と労働者との間で交わす雇用契約の内容を書面にまとめたものです。

雇用契約書を作成すると、雇用契約の内容が明確になるため、労働者は労働条件の内容を確実に理解できます。

1-1. 雇用契約書のコピーを出入国在留管理局に提出

外国人を雇用する際には、雇用契約書のコピーを出入国在留管理局に提出しなければなりません。

その理由は、外国人労働者の就労ビザを申請する際に雇用契約書のコピーが必要となるためです。

雇用契約書を作成していれば、出入国在留管理局は外国人が雇用契約の内容を理解しているとみなすため、就労ビザを交付しても問題ないと判断できます。

外国人労働者が就労ビザを取得するために、雇用契約書は必須となります。

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外国人を雇用するとき、雇用契約書はどうやって書けばいいのでしょうか?

外国人雇用専門家

基本的には日本人を雇用する場合と同じように作成します。日本語と英語を併記すると、外国人にとってわかりやすく感じられます。


2. 外国人を雇用する際の雇用契約書の書き方

外国人を雇用する際の雇用契約書の書き方は、基本的には日本人の場合と同じです。

ただし、外国人の雇用契約書を作成する場合にのみ記載する内容もあるため、その内容もあわせて記入しましょう。

外国人の雇用契約書に必要な項目、雇用契約書を作成する際の注意点は、以下で説明します。

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外国人の雇用契約書に必要な項目を知りたいです!

外国人雇用専門家

原則として日本人向けの雇用契約書と同様です。必要な項目として例をあげると、労働契約の期間、就業の場所、始業・終業時刻などがあります。


3.外国人の雇用契約書に必要な項目



外国人の雇用契約書に必要な項目は、原則として日本人の場合と同様であり、絶対的明示事項のほか、必要に応じて相対的明示事項も記載します。

絶対的明示事項とは、雇用契約書に必ず記載しなければならない項目であり、相対的明示事項とは、就業規則などで定めがある場合に記載するものです。

雇用契約書に記載する内容は、労働基準法施行規則に定められています。

絶対的明示事項は下記の通りです。
  • 労働契約の期間
  • 就業の場所
  • 始業および終業時刻
  • 所定労働時間を超える労働の有無
  • 休憩時間
  • 休日、休暇
  • 賃金の額、および支払い方法
  • 退職に関すること

相対的明示事項は下記の通りです。
  • 退職手当に関すること
  • 臨時に支払われる賃金に関すること(退職手当を除く)
  • 労働者に負担させる食品、作業用品に関すること
  • 安全および遠征に関すること
  • 職業訓練に関すること
  • 災害補償および業務外の疾病扶助に関すること
  • 表彰および制裁に関すること
  • 休職に関すること
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外国人向けの雇用契約書を作成するときは、どんな点に注意すればいいのでしょうか?

外国人雇用専門家

雇用契約書は日本語と英語を併記すること、停止条件付き雇用契約にするなど、さまざまな内容があります。下記でくわしく説明しますね。


4. 雇用契約書を作成する際の注意点

外国人の雇用契約書を作成する際に注意したい点としては、下記があげられます。
  • 日本語と英語もしくは母国語が併記された雇用契約書を作成する
  • 停止条件付き雇用契約とする
  • 賃金の額は日本人と同等以上とする
  • 従事する業務の内容は明確にする
  • 雇用契約書には会社、外国人両方の記名が必要

それぞれについて説明します。

4-1. 日本語と英語もしくは母国語が併記された雇用契約書を作成する

外国人向けに雇用契約書を作成する場合は、日本語と英語が併記された雇用契約書を作成しましょう。

日本語だけが記載されている雇用契約書では、外国人にとってはその内容を理解しづらいと感じてしまいますが、英語が併記されているだけでも理解しやすいと感じられます。

外国人労働者の母国語が英語以外なら、その母国語を表記するとよりわかりやすくなります。

4-2. 停止条件付き雇用契約とする

外国人の採用で雇用契約を結ぶ場合は、停止条件付き雇用契約とします。

停止条件付き雇用契約とは、一定の条件を満たした場合に限り雇用契約を結ぶものです。逆の見方をすれば、一定の条件を満たさなければ雇用契約が結ばれることはありません。

外国人を採用する場合、停止条件付き雇用契約の内容は「日本における就労可能な在留資格が交付されない場合、雇用契約は締結しない」となります。

もし、日本政府から在留資格が交付されないにもかかわらず、外国人と雇用契約を結んでしまうと、出入国在留管理局からは、外国人を不法に入国させて不法労働を行う違法な会社とみなされてしまいます。

そのようなトラブルを防ぐためにも、外国人を採用する際に作成する雇用契約書には、停止条件付き雇用契約であることを記載しておきましょう。

4-3. 賃金の額は日本人と同等以上の金額を記載する

雇用契約書には賃金の額を記載する欄があります。賃金の額は、日本人と同等以上の金額を記載しておきましょう。

経営者の中には「日本人よりも外国人を雇った方が人件費を抑えられる」という考え方から、時給に換算すると最低賃金以下の賃金に設定する場合があります。

しかし、最低賃金は外国人労働者にも適用されるため、最低賃金未満で外国人を雇用することは違法な行為です。また、外国人の賃金を日本人よりも低くしてしまうと、差別と見なされかねません。

これらのトラブルを防ぐためにも、雇用契約書に記載する賃金の額は日本人と同等以上の金額としましょう。

4-4. 従事する業務の内容は明確にする

雇用契約書には、外国人労働者が従事する業務の内容を明確に記載します。

例えば、コンビニで勤務する場合「小売りに関する業務全般」と記載するよりも「商品補充・清掃・レジ業務」など、具体的に記載すると、外国人労働者としてはどんな仕事をするのかが明確にわかります。

4-5. 雇用契約書には会社と外国人労働者、両方の記名が必要

雇用契約書の下部には、雇用主である会社の代表者、雇用者である外国人の労働者本人の名前を記名します。

雇用契約書に記名することで、両者とも雇用契約書の内容について確認したとみなされます。

5.まとめ

外国人向けの雇用契約書の作成は、原則として日本人に対して雇用契約書を作成する場合とほぼ同様です。

ただし、外国人が理解できる必要があるため、日本語と英語、もしくは母国語を併記しておきましょう。

また、外国人が日本で働くためには、就労ビザの取得が前提となります。

そのため「就労ビザを取得できた場合に限り日本で働くことができる」という内容を盛り込んでおくと、外国人が万が一就労ビザを取得できない場合、雇用契約が締結されることがありません。

雇用契約書の内容を明確にしておき、雇用中の無用なトラブルを防ぎましょう。

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