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外国人労働者の平均賃金はいくら?厚生労働省の統計から実態を調査

知識

2022.04.07

外国人労働者を初めて雇用する場合、賃金の相場がわかりにくいため、賃金をいくら支払えば良いかと悩んでしまうのではないでしょうか。

この記事では、外国人労働者に支払う賃金の決め方について説明します。

また、厚生労働省は外国人労働者の平均賃金に関するデータを公表しています。平均賃金の実態を調べたうえで賃金の額を決めてみましょう。

CONTENTS

  1. 1. 外国人労働者の平均賃金はいくら?
  2. 1-1. 外国人労働者全体の平均賃金
  3. 1-2. 在留資格区分別の平均賃金
  4. 2. 外国人労働者の賃金が安いと言われる理由
  5. 2-1. ベトナムの平均賃金
  6. 2-2. 中国の平均賃金
  7. 2-3. フィリピンの平均世帯年収
  8. 3.外国人労働者の賃金はどうやって決める?
  9. 4. まとめ

1. 外国人労働者の平均賃金はいくら?

外国人労働者の平均賃金については、厚生労働省が公表している「令和2年賃金構造基本統計調査の概況」を参照します。

1-1. 外国人労働者全体の平均賃金

2020年の外国人労働者全体の平均賃金は、同調査によると21万8100円となりました。

なお、2020年の日本人全体の平均賃金は下記の通りです。

  • 男女計:30万7700円
  • 男性:33万8800円
  • 女性:25万1800円

上記の結果より、日本人(男女計)の平均賃金と外国人労働者の平均賃金を比べると約9万円の差があり、外国人労働者の賃金が低いことがわかります。

出典:厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/

1-2. 在留資格区分別の平均賃金

在留資格区分別の平均賃金は下記の通りとなります。

専門的・技術的分野(特定技能を除く):30万2200円
特定技能:17万4600円
身分に基づくもの:25万7000円
技能実習:16万1700円
その他(特定活動及び留学以外の資格外活動):20万5300円

出典:厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査の概況

専門的・技術的分野は賃金が月額で30万円を超えるのに対し、特定技能と技能実習の賃金は月額で20万円以下にとどまっています。

2. 外国人労働者の賃金が安いと言われる理由

先述したとおり、外国人労働者の賃金は日本人労働者と比べると安くなっています。

外国人労働者の賃金が安い理由は、日本人にとっては安く感じられる賃金であっても、外国人労働者としては自国で働くよりもよりも多くを稼げる賃金水準であるためです。

日本と諸外国の平均賃金の違いについて調べるため、2020年時点において、国籍別で見た場合に外国人労働者数が多い上位3カ国であるベトナム、中国、フィリピンの平均年収を参考にします。

2-1. ベトナムの平均賃金

ベトナムの平均賃金については、日本貿易振興機構(JETRO)のサイトを参考にします。

ベトナム統計総局はこのほど、2020年版ベトナム家計生活水準調査報告書の速報版を公表した。

(中略)

報告書によると、2020年の1人あたりの月間平均所得は、新型コロナウイルス流行の影響で2019年と比べると約2%落ち込んだが、2010年比では139万ドン(約60ドル、注1)から423万ドンに増加し、10年間で約3倍(年率約11.9%の伸び)になった。

(引用:日本貿易振興機構(JETRO))

 

上記によると、2020年のベトナムの月間平均所得は423万ドンとなります。

1ドン=0.005円で計算すると、423万ドンは2万1150円です。

日本でもらえる月額賃金が20万円以下であったとしても、ベトナムで働くよりは多くの賃金を得られることがわかります。

2-2. 中国の平均賃金

中国の平均月収については、AFPBBニュースの記事を参考にします。

国家統計局のデータによると、2019年の都市部公営機構の就業者の平均年収は9万0501元(約137万円)で、都市部の私営機構の就業者の平均年収は5万3604元(約81万円)だった。

(引用:AFPBBニュース 2020年5月28日付)

2019年時点における中国の平均年収は、公営企業が約9万500元、民間企業が約5万3600元となります。

月額の賃金を計算するために、上記の年収額を12ヶ月で割ると下記のように計算できます。なお、1元=18円で計算します。

公営企業:平均月収7540元 日本円で13万5720円
民間企業:平均月収4470元 日本円で8万460円

中国の平均賃金は、他のアジアの国と比べると高くなっていますが、日本と比べると低い状況となっています。

2-3. フィリピンの平均世帯年収

フィリピン統計局が公表している2018年の家計調査には平均世帯年収のデータが掲載されています。

それによると、2018年のフィリピンの平均世帯年収は31万3000フィリピンペソでした。

世帯あたりの平均月収を計算するために上記の額を12ヶ月で割ると約2万6100フィリピンペソとなります。

1フィリピンペソ=2.2円で計算すると、2万6100フィリピンペソは5万7420円です。

上記の数値は世帯あたりの月収であるため、労働者1人あたりの月収はさらに少ないものと考えられます。

フィリピンの世帯あたりの月収と日本の賃金を比べると、日本の賃金の方が高くなっています。日本では安いと言われる給料であっても、フィリピンでは十分に高い賃金といえるでしょう。

出典:フィリピン統計局 2018年家計調査
https://psa.gov.ph/

3.外国人労働者の賃金はどうやって決める?

外国人労働者の賃金を決めるにあたっては、出入国在留管理庁のサイトにある「在留資格『特定技能』に関する参考様式(新様式)」の「特定技能外国人の報酬に関する説明書」が参考になります。

この説明書には、下記のように記載されています。

申請人に対する報酬については、以下のとおり、「日本人が従事する場合の報酬の額と同等以上であること」を担保しています。
(引用:特定技能外国人の報酬に関する説明書)

上記の申請人とは、特定技能の在留資格を有する外国人労働者を指します。つまり、一定の技術を有する外国人労働者の賃金は、日本人の報酬と同等以上としなければなりません。

報酬額を設定する一例としては、日本人の高卒者の報酬と同等程度、もしくは同等以上が目安となります。

また、技能実習生のように労働者として一定の技術を有していない場合は、最低賃金以上の報酬を支払う必要があります。

外国人労働者に賃金を支払う場合は、日本の法律に基づいて適正な額としましょう。

4.まとめ

外国人労働者の平均賃金は、2020年の時点で約21万8000円であり、日本人の平均賃金である約30万8000円と比べると約9万円の差があります。

外国人の自国の賃金と比べると日本の賃金は高いため、外国人にとっては、日本人にとって安いと感じる賃金であっても十分な額と感じるかもしれません。

しかし、一定の技術を有する外国人労働者に対しては日本人と同等以上の賃金を支払うことが原則です。

また、一定の技術を有していない外国人労働者であっても、日本の法律に基づいて、最低賃金以上の賃金を支払う必要があります。

労働に対する対価として賃金を確実に支払い、外国人労働者のモチベーションアップにつなげましょう。

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