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技能実習「介護」で夜勤する条件「特別な体制」とは?

人手不足の介護施設では、外国人技能実習生に夜勤を担当してもらいたいと考えている事業者の方も多いでしょう。しかし、技能実習生を介護施設で夜間勤務させるには、「特別な体制」が必要です。

本記事では、技能実習生が介護で夜間勤務できる条件について解説します。

CONTENTS

  1. 1.技能実習生も夜間勤務できる
  2. 2.「特別な体制」とは?
  3. 3.技能実習生を夜間勤務させる際に注意すること
  4. 4.特定技能「介護」は一人での夜間勤務もできる
  5. 5.介護施設の夜勤時間のルール
  6. 6.まとめ

1.技能実習生も夜間勤務できる

高齢化社会が進む日本では、介護の現場において外国人技能実習生は欠かせない人材であり、今後ますます彼らの活躍に期待が寄せられています。ただし、技能実習制度はあくまでも日本で働き培われた技術や知識を母国に持ち帰る「国際貢献」を目的としているため、夜勤をさせることはできないと思っている方も多いかもしれません。

しかし、「特別な体制」が整っていれば、技能実習生も夜勤をすることが可能となります。

2.「特別な体制」とは?

夜勤は日勤と異なり、少人数での勤務となるため利用者の安全性に対する配慮が特に必要となります。また、技能実習生の心身両面への負担が大きいことから、技能実習生を夜勤業務に配置する際には「利用者の安全確保」のために必要な措置を講じなければなりません。その措置が介護施設に求められる「特別な体制」となります。

「特別な体制」の具体的な内容は、技能実習生以外の介護職員を指導に必要な範囲で同時に配置することです。外国人技能実習機構によれば、技能実習生の介護業務の知識・経験、コミュニケーションなどを総合的に勘案した上で、各介護施設の実情に応じて必要な人数の配置を求めるとされています。これにより、技能実習生の夜勤では介護職員の指導が必要となるため、技能実習生が一人で夜勤をすることはできません。

夜勤業務について
https://www.otit.go.jp/files/user/190417-6.pdf

3.技能実習生を夜間勤務させる際に注意すること

介護の現場で夜勤をする場合は、いくつかの注意点があります。
ここでは、技能実習生に限らず、一般的に介護の現場で気を付けるべきポイントを解説します。

3-1.夜勤は勤務人数が少ない

夜勤では、勤務する職員が少なくなるため、日勤に比べさまざまな業務を担当せざるを得ません。さらに夜勤の場合は看護師が勤務していないケースもあるので、緊急時などは迅速に適切な対応を取らなければなりません。

3-2.利用者の体調の変化に配慮する

利用者の体調はいつ変化するか分かりません。つまり夜間に容態が急変することも多々あります。そのような事態に対応できるよう、申し送りの際に体調が急変する可能性がある利用者をしっかりと把握しておく必要があります。

4.特定技能「介護」は一人での夜間勤務もできる

技能実習生一人だけでの夜勤はできないことを解説しましたが、特定技能「介護」で雇用された外国人労働者であれば、一人での夜勤が可能です。特定技能「介護」であれば、日本人と同様の勤務形態、業務内容で雇用できます。

5.介護施設の夜勤時間のルール

外国人介護人材の夜勤には、技能実習や特定技能「介護」といった在留資格により勤務してもらう際のルールが異なりましたが、夜勤をする場合の勤務時間についても国が定めたルールがあります。

労働基準法では、1日の労働時間は原則8時間と定められていますが、厚生労働省により変形労働時間制が認められており、16時間以上の勤務が可能となっています。
ただし、労働時間の限度が定められており、週40時間以内が限度となります。労働時間の制限があることから、おのずと夜勤回数も制限されることになります。そして、夜勤回数は2交代制、3交代制、夜勤専従といった勤務形態により異なります。

5-1.2交代制

2交代制とは、24時間を日勤・夜勤に分ける勤務形態です。午前8時から午後5時までを日勤帯、午後4時30分から翌午前9時が夜勤帯とするのが一例となります。2交代制の場合は16時間勤務が前提となり、1カ月あたり4回程度が夜勤の目安となります。

5-2.3交代制

3交代制は、24時間を日勤・準夜勤・深夜勤に分ける勤務体制です。午前8時30分から午後5時までが日勤帯、午後4時30分から翌午前1時までが準夜勤帯、午前0時30分から翌午前9時までが深夜勤帯となります。

5-3.夜勤専従

夜勤専従とは夜勤のみの働き方で、夕方から翌朝までの16時間勤務と、前日の夜から翌朝までの8時間勤務があります。8割以上の介護施設は2交代制を採用しているといわれているので、その場合の夜勤専従は16時間勤務となり、週の労働時間40時間を考慮すると、毎月10回前後の夜勤回数となります。

2交代勤務、3交代勤務の例(厚労省)
https://jsite.mhlw.go.jp/tokushima-roudoukyoku/var/rev0/0108/3971/2012821142924.pdf

6.まとめ

外国人技能実習生に夜勤で働いてもらうためには、介護施設側に求められる「特別な体制」や、労働基準法に定められた夜勤時間のルールがあります。
いくら人手不足といっても、これらのルールを順守しなければ技能実習生に夜勤で働いてもらうわけにはいきません。特に夜勤時間のルールについては、技能実習生や特定技能の外国人にかかわらず、日本人を含めた全労働者を守るためのものです。夜勤を含めた雇用を検討しているのであれば、ルールを順守することが大切です。

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