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実習生は意欲満々!「食品分野」の作業と問題点

食品分野とは、食肉加工や水産加工など、生鮮食材を加工・製造する食品加工業を主に指します。現在、食品分野で技能実習生の受け入れを行っているのは11職種、16作業。どのような仕事が行われているのでしょうか?

技能実習生が食品分野で認められた背景

日本の製造業において、最も就業者数が多い業種の一つとされている食品製造業。しかし、 食品は手作業や目視など人間の作業がどうしても必要であるため、人手不足が起きています。また、日本の大手スーパーや小売店が東南アジアなどに進出するためには、現地の食品製造工場と組む必要がありますが、現地の人材は知識やスキルのレベルがそれほど高くないという問題も。そのため、食品分野の企業は、衛生管理など食品分野特有の知識や技術を外国人に伝えて、育成する必要があると見ています。 

食品業界においては、実習生の就業場所は、惣菜製造工場や生鮮センターなどの工場系と、店舗の二つに大きく分けられます。しかし、一般社団法人日本スーパーマーケット協会による2017年の調査によると、「食品加工以外の技術も学びたい」と考えている人が多いことがわかりました。実際に技能実習生が帰国後、食品分野で生計を立てていくためには、食品加工以外に店舗での商品陳列やレジ打ちなど、その他の技術も必要です。食品加工のみならず販売や売上管理など、全般的なことを少しでも多く学んで帰国したいという意欲の高さが伝わってきます。

食品製造関係で認められている11職種16作業

食品分野で技能実習を受け入れている職種は11あります(以下)。

缶詰巻締、食鳥処理加工業、加熱性水産加工食品製造業、非加熱性水産加工食品製造業、水産練り製品製造、牛豚食肉処理加工業、ハム・ソーセージ・ベーコン製造、パン製造、そう菜製造業、農産物漬物製造業、医療・福祉施設給食製造

食品分野での技能実習内容は16作業に分類され、食鳥処理加工業、調味加工品製造、パン製造、そう菜加工などがあります。

課題の一つは安全性

ほかの産業でも見られるように、食品分野での技能実習でも危険性が重要な問題の一つ。 公益財団法人国際研修協力機構が2016年にまとめた調査は、技能実習生の労働災害発生状況を次のように分析しています。

事故のタイプ

  • 切れ・こすれ: 約40%
  • はさまれ・巻き込まれ: 約30%
  • 飛来・落下: 約11%

傷病部位

  • 手・指: 約73%
  • 足・脚: 約15%
  • 眼: 約3%

起因物

  • 包丁等の道具・用具、台車: 約43%
  • 食品加工用機械・食品包装用機械等の動力機械: 約23%
  • 材料: 約7%
  • このような労働災害は技能実習生の不注意だけで起こるものではなく、不安全な行動や機械設備等の不安全な状態など、複合的な原因があると考えられます。

    労働災害から技能実習生を守るためにも、実習生の肉体的・精神的なコンディションや機械設備のなど、様々な視点から事故防止策を講じることが求められています。

    【出典】

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