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在留カードを失くした?ベトナム人の話
キャリアアドバイザー伊能ゆりなの事件簿Vol.23

生活関連

2025.03.21

これから外国人材の雇用を予定している人もそうでない人も!!

異なる人種、文化、価値観に触れる時
― 外国人って、どんな人たちなんだろう
― どんなことに気をつけたらいいんだろう
― 日本人や日本の文化をどう思ってるんだろう
などなど、不安や疑問に思うこと、ありますよね。

この記事は、実際に起きた珍事を元に、外国人雇用の現場に携わる人々の戸惑いを描き

「外国人材の皆さんと、どんなふうにコミュニケートしたらよいの?」

のヒントが隠れる、異文化理解の橋渡しを目的としたノンフィクションストーリーです。

キャリアアドバイザー伊能ゆりなの事件ファイルVol.23
在留カードを失くした?ベトナム人の話

ワタシ、伊能ゆりなは外国人材を雇用する企業や雇用される側の外国人が抱える課題を解決、サポートする業務に携わる、いわゆるキャリアアドバイザー。日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。
実はこれまでもメンバーとともに珍事の解明に取り組み、全国を走り回っている(これまでの珍事はこちらからどうぞ)。

ひとえに
「外国人雇用の現場は予想だにせぬ出来事の連続である」
今日はそうした珍事をつまびらかにしながら私たちの仕事を紹介していきたいと思う。

在留カード紛失?紛失した際の再交付手続きとは

今回は前職、技能実習生の管理団体で働いていた弊社社員タンさんから伺った話。

ある日、タンさんが担当しているベトナム人技能実習生から「在留カードを紛失した」と相談があった。本人曰く「在留カードは身分証明書として常時携帯義務があるものの、その所在を逐一確認しているわけではないため、財布のレシート類を整理していたタイミングで紛失に気づいた。パスポートなどのその他の貴重品を管理しているロッカーの収納ケースなど、心当たりのあるところを探してみたが見つからなかった」。
と、いうわけで担当のタンさんに相談が行ったという流れだったようだ。



在留カードを紛失した際の対応は以下の通り。

【在留カード紛失の際の手続き】

1.まずは最寄りの警察、交番へ「紛失届」を提出し「遺失届出証明書」をもらう
2.地方出入国在留管理官署へ(各出入国在留管理局には出張所が設けられておりそちらでも可)
3. 下記書類を準備し、住居地を管轄する入国管理局で再交付申請を行う

・在留カード再交付申請書
・新しい在留カード用の顔写真
・所持を失ったことを証する資料(遺失届出証明書等)
・パスポート(提示できないときは、その理由を記載した理由書)
※手数料無料

→原則として即日交付

詳細はこちらから

ちなみに
この対応は、在留カードを紛失してから14日以内に行う必要があり、それを超えた場合は理由などを記載した書類が別途必要となる。

そんなわけで、タンさんは在留カードを紛失した技能実習生と共に、警察署と入国管理局に出向き手続きを終えたのだった。



しかし、この一件。単なる”うっかり”在留カード紛失事件ではなかった。

在留カード盗難!犯人は誰だ?

数週間後、タンさんに再び連絡が入った。内容は「紛失したと思っていた在留カードが、実は同居者に盗まれ転売されていた」というもの。

詳細を聞いてみると在留カードを紛失したと思い込んでいたベトナム人技能実習生の彼がある日、家に帰ると同居人がまた別の同居人のロッカーをあさっているのを見かけたらしい。取り押さえ、事情を聞き、ポケットを確認すると在留カードが入っていた。瞬時に1カ月前の自身の出来事を思い出し、警察に通報するぞと問い詰めると犯行を認めたとのことだった。



こちらの寮では、鍵付きロッカーはあるものの全員、鍵を掛けてはおらず簡単に同居人の貴重品を持ち出せる(盗める)状態になっていた。1件目の犯行で味を占めた犯人が2件目の犯行に及んでいたところ、偶然1件目の被害者に取り押さえられ、タンさんに通報されたという状況。犯人は観念しており、2件目の犯行も未然に防げたため警察沙汰にはしなかったそうだ。



実際、在留カードは数万円~数十万円で取引されるのだが、警察に届けていれば不正利用が発覚した段階で即時資格停止ができるため、そもそも大きな事件になることは避けられた。…だが、同居者の在留カードの盗難・転売とはなんとも胸糞悪い犯罪、看過できない事案だ。



外国人実習生運用要領にも技能実習生の宿泊施設では、プライバシーの確保や盗難防止の観点から、個人別の私有物収納設備を設けること、ルームシェアの場合は、各実習生に専用の金庫などを用意する必要があると定められている。

弊社の場合は技能実習生ライフサポートにて、月1回必ず実習生の寮を訪問し、在留カード・パスポートの保管状況をチェック、企業様に報告しており、こうしたことを防ぐため、在留カードやパスポートなどの貴重品は鍵を掛けて保管するよう指導している

しかし、中には再発行の手数料がかからないことをいいことに、自分自身で在留カードを転売する阿呆もいるようだ。

犯罪防止の鉄則は、対策を講じ未然に防ぐことである。今後、国(政府)においてもこうした犯罪が起きぬよう対策を検討してほしい。






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