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タイの平均年収・月収はいくら?日本との給与格差と適正給与を解説

タイ人の平均年収は日本円換算で約80万円前後であり、日本とは依然として約5倍の経済格差が存在します。しかし、近年のタイ経済は、バンコクを中心とした急速な都市化とインフレにより、かつての「安価な労働力」という認識は通用しなくなりつつあるのが現状です。事実、優秀な層は引く手あまたであり、適切な給与設定ができなければ採用競合に負けてしまいます。

本記事では、2026年時点のタイの平均年収・月収の最新データから、地域・職種別の詳細な給与相場を解説します。

CONTENTS

1. タイ人の平均年収・月収の最新データ

タイは東南アジアの主要経済国として長年成長を続けており、それに伴い賃金水準も緩やかに上昇しています。公的統計をみると、全国平均の月収は約15,700バーツ前後(約6.7万円〜7万円)と報告されています。これは2024〜2025年にかけての最新データで、前年比でも賃金が上昇傾向にあることが示されています。

1.1 タイの平均年収は約82万円程度

タイ全国の平均月収を約15,700バーツ(1バーツ=約4.3〜4.5円想定)で日本円換算すると、約6.8万円〜7万円前後になります。これを単純に12か月分で年収に換算すると、平均年収=約82万円〜85万円前後という水準になります。これは農村部・都市部を含む全国の平均値であり、平均値のみを見れば日本(平均年収約460万円)のおよそ1/5程度の水準です。
ただしこの「平均値」は農業・低賃金労働者も含む数値であり、大卒者やスキル労働者、都市部労働者の実態とは大きく異なる点に注意が必要です。また、タイでは最低賃金が地域別で設定されており、都市部に近いほど高く、観光地・工業地帯では日額400バーツ近くに設定される場合もあります。

参考:タイ | 月収 | 2001 – 2025 | 経済指標 | CEIC

1.2 バンコク(都市部)と地方の賃金格差

タイの賃金には明確な都市部と地方の差が存在します。例えばバンコクでは平均月収が30,000〜39,000バーツ前後と報告されており、地方に比べて約1.5〜2倍以上高い水準です。

具体例としては

  •   ● バンコク平均月収:約30,000〜39,000バーツ(約13万円〜17万円)
  •   ● 地方平均月収:約22,000〜30,000バーツ(約10万円〜13万円)

といった地域差が見られ、都市部ほど生活コストは高くなるものの、賃金水準も高くなります。この地域差は、イサーン地方などの農村部労働者が賃金と機会を求めて都市へ流入する要因ともなっています。

参考:バンコクの最低賃金、日額400バーツに引き上げ(タイ) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース

1.3 職種・業種別に見る給与水準の違い

タイ国内でも職種や業種によって給与幅は大きく異なります。一般的な労働者・製造業労働者の平均給与が15,000〜18,000バーツ程度(約6.5〜7.5万円)である一方、専門職や都市型スキル職では以下のような給与水準が見られます:

職種・業種 月収目安(THB) 月収目安(円換算)
一般ワーカー・製造労働者 約15,000〜18,000 約6.5〜7.5万円
IT・通信・専門職 約25,000〜40,000 約11〜18万円
管理職・リーダー層 約30,000〜60,000 約13〜27万円
専門分野(IT・技術職など) 50,000以上 約22万円以上

特にIT・技術系、人材市場ではスキルの高い労働者の平均年収が現地平均の3〜4倍程度に達する場合もあり、都市部の求人ではスキルに応じて年収200〜300万円クラスの例もあります。このように、「平均年収=低い賃金」という単純な理解だけでは不十分であり、ターゲットとなる層や職種によって人件費の実態は大きく異なります。
参考:タイの給与事情

2. 日本とタイの経済格差と働く動機

2.1 手取りはタイの約5倍!圧倒的な「資産形成スピード」の違い

タイ全体の平均年収が約80万円台であるのに対し、日本で得られる手取り月収(例:15〜18万円程度)はタイの平均月収の約5倍以上に相当します。これは、仮に日本で数年働いた場合、タイ国内で同じ年数働くよりも資産形成が圧倒的に早く進むことを意味します。
例えば

  •   ● タイ平均月収:約6.8万円
  •   ● 日本手取り月収:約15〜18万円

という対比でみると、日本で1年働く収入は、タイで約2年以上働く収入に匹敵する場合もあるため、実務的な「経済合理性」が働く動機となっています。これは「親日だから」といった感情的な動機以上に、数値として明確なリターンの違いがあるからこそ日本での就労を目指す人が増えている背景です。

2.2 物価・生活費の比較から見る「可処分所得」

タイの生活費は日本と比べて安い面が多く、とくに屋台飯や交通費など日常的な支出では日本の約1/3程度の水準といわれています。ただし都市部では家賃や嗜好品の価格が上昇しており、必ずしも全てが安いとは限りません。日本は生活費が高いものの、絶対額としての貯蓄可能額はタイ国内で働く場合と比べて圧倒的に大きくなります。さらに、タイ国内では環境変化やバーツ高などの影響で、バーツ換算での送金額が目減りする懸念もあり、国際送金のリスク管理を考える必要も出てきています。こうした数値的な差異があるため、タイ人が日本で働く最大の動機は「可処分所得の絶対額の大きさ」にあります。

参考:“安いタイ”が消えていく――バーツ高と物価上昇で変わる「観光大国」の今(日テレNEWS NNN) – Yahoo!ニュース

3. 日本企業がタイ人を雇用する際の適正給与の考え方

日本企業がタイ人材を採用する際に陥りがちなのが、「タイ現地の給与相場」を基準に日本での給与を考えてしまうことです。しかし、この考え方は採用失敗や早期離職を招く大きな原因になります。なぜなら、日本で働く以上、基準となるべきは

  •   ● 日本国内の労働市場
  •   ● 日本の法制度・雇用ルール

であり、タイ国内の平均給与ではないからです。安易に低賃金を設定すると、採用コストや教育コストを回収できないまま人材が離職し、結果的に総コストが高くつくケースも少なくありません。

3.1 「最低賃金=採用賃金」では選ばれない現実

特定技能や「技術・人文知識・国際業務」ビザで就労する外国人は、日本人と同等以上の給与水準で雇用することが法的に求められています。「外国人だから安く雇える」という発想は、制度上も許されていません。また、近年のタイ人材は非常に情報感度が高く

  •   ● 日本
  •   ● 台湾
  •   ● 韓国
  •   ● シンガポール

など複数国を比較検討したうえで就職先を選びます。そのため、日本の最低賃金ギリギリの提示では、そもそも選択肢に入らないのが現実です。重要なのは、「安く雇う」ことではなく、教育コストを回収できるまで長く働いてもらうこと。給与はコストではなく、定着と戦力化のための投資と捉える必要があります。

3.2 ジョブホッピング文化と昇給制度の重要性

タイでは、数千円〜1万円程度の給与差でも転職する、いわゆるジョブホッピング文化が一般的です。これは「忠誠心が低い」という意味ではなく、成果や条件が正当に評価される環境を求める合理的な行動といえます。そのため、離職を防ぐためには、入社時の給与額以上に半年後、1年後…にどう昇給するのかを具体的に示すことが極めて重要です。例えば、

  •   ● 半年後:月給+5,000円
  •   ● 日本語N3合格:語学手当+10,000円
  •   ● リーダー業務対応:役職手当支給

といった明確な昇給・手当ルールがあるだけで、定着率は大きく改善します。「頑張れば報われる」という見通しを示すことが、モチベーション維持の鍵です。

3.3 手取り額と「母国への送金額」を意識した設計

タイ人労働者が最も重視するのは、額面給与ではなく「毎月いくら母国に送金できるか」です。そのため企業側は

  •   ● 社会保険料
  •   ● 税金
  •   ● 家賃

を差し引いた手取り額ベースで、生活と送金が両立できるかを考慮する必要があります。
特に効果的なのが、

  •   ● 社宅の提供
  •   ● 家賃補助

です。これは実質的な手取りアップにつながり、単なる給与増額以上に強力な採用・定着施策になります。

4. 給与以外でタイ人に選ばれるための待遇・環境

給与条件だけで勝負するのは、特に中小企業にとって簡単ではありません。そこで重要になるのが、タイ人の国民性を理解した職場環境づくりです。タイ人には、

  •   ● サバーイ(快適・気持ちよさ)
  •   ● 家族重視
  •   ● 面子を大切にする

といった特徴があり、これを無視したマネジメントは離職を招きやすくなります。

4.1 「サバーイ(快適)」な職場環境と人間関係

タイ人は、職場の人間関係や雰囲気を非常に重視します。日本的な強い叱責や感情的な指導、殺伐とした空気は、大きなストレス要因になります。

  •   ● 諭すような指導
  •   ● 日常的な声かけ
  •   ● 定期的な食事会や懇親会

といった取り組みは、定着率に直結する重要な要素です。また、孤立を防ぐためのメンター制度や、日本人社員向けの異文化理解研修も非常に有効です。

4.2 家族・宗教行事への理解と長期休暇

タイでは家族とのつながりや宗教行事が非常に重視されます。特にソンクラーン(タイ旧正月)の時期や、家族の病気・不幸の際に柔軟に休暇を取得できる体制は、大きな安心材料になります。また、タイ人の多くは仏教徒であり、

  •   ● 食事への配慮
  •   ● 宗教的行事への理解

を示すことで、企業への信頼感が高まります。さらに、

  •   ● 一時帰国の航空券補助
  •   ● 長期休暇の取得推奨

といった福利厚生は、離職防止に非常に効果的です。

5. タイ人の給与・年収に関するよくある質問(Q&A)

ここでは、日本企業から特に多く寄せられる「タイ人の給与・年収」に関する質問をQ&A形式で整理します。採用検討時の誤解や判断ミスを防ぐためにも、ぜひ押さえておきたいポイントです。

5.1 Q1. タイ人の新卒初任給はいくらぐらいか

A. タイ現地の大卒初任給は、月給1万5,000〜2万バーツ程度が相場です。

日本円に換算すると、約6.5万〜9万円前後となります。
一方、日本の大卒初任給は月20万円前後が一般的であり、単純比較すると約2〜3倍以上の差があります。ただし、これはあくまで「タイ国内で働く場合」の初任給です。
日本で就労する場合は、日本の最低賃金や同一労働同一賃金の原則が適用されるため、日本人新卒と近い水準での給与設計が必要になります。

5.2 Q2. タイにはボーナス(賞与)の習慣はあるか

A. はい。タイにはボーナスの習慣があります。
一般的には

  •   ● 年1回(12月)
  •   ● または 旧正月前後

に、給与1か月分〜数か月分のボーナスを支給する企業が多いようです。業績連動型の企業もあれば、ほぼ固定的に支給されるケースもあります。そのため、日本企業で賞与制度がない場合でも、

  •   ● 業績賞与
  •   ● 一時金

などを用意すると、大きな魅力になるでしょう。

5.3 Q3. 最低賃金は毎年どのくらい上昇しているか

A. タイの最低賃金は、近年おおむね年平均5%前後で引き上げられています。
しかもタイの最低賃金は、全国一律ではなく地域別(県別)で設定されており、バンコク、プーケット、チョンブリなどでは日額400バーツ前後と高水準です。このように、タイ国内でも人件費の上昇圧力は強く、「昔の相場感」で給与を考えると、採用競争で不利になるリスクがあります。

5.4 Q4. 技能実習生と特定技能で給与相場は違うか

A. はい、大きく異なります。

  •   ● 技能実習生
    •     ○ 最低賃金ベースでの給与設定が多い
    •     ○ 「人材育成」が制度目的
  •   ● 特定技能
    •     ○ 一定の技能・経験を持つ即戦力
    •     ○ 日本人と同等以上の給与水準が求められる

特定技能人材は、すでに現場経験があるケースが多く、企業側も「戦力」として期待するため、技能実習よりも高い給与設定が一般的です。

5.5 Q5. 円安の影響でタイ人の採用は難しくなっているか

A. 一定の影響はありますが、日本人気は依然として底堅いのが現状です。
確かに円安により、バーツ換算での送金額が目減りする、他国(韓国・台湾)との比較で不利になるといった側面はあります。しかし、それでも

  •   ● 日本の賃金水準
  •   ● 治安の良さ
  •   ● 社会保険制度の充実

といった点は依然として高く評価されており、待遇を適切に整えれば十分に採用可能です。
逆に言えば、待遇改善を怠る企業は選ばれにくくなっているともいえます。

6. まとめ:適正な相場把握と待遇改善がタイ人採用成功の鍵

本記事では、タイ人の平均年収・給与水準、日本との経済格差、そして日本企業がタイ人を採用する際の考え方について解説してきました。タイの平均年収は上昇傾向にあり、「安い労働力」という時代は確実に終わりつつあります。しかし一方で、日本の労働市場・法制度を正しく理解し、適正な待遇を用意できる企業にとっては、今なお採用優位性があるのも事実です。

ただし実務の現場では、

  •   ● 適切な給与水準の判断
  •   ● ビザ制度(特定技能・技人国など)の理解
  •   ● 定着を前提とした待遇設計

をすべて自社だけで行うのは、大きな工数と専門知識を要し、リスクも高いのが現実です。

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