特定技能制度における義務的支援項目と注意点
2022.01.18
近年、特定技能制度という言葉を耳にする機会が増えたのではないでしょうか?特定技能制度とは、国内の労働力不足を解消するために2019年に設置された在留資格です。特定技能制度を利用して外国人を採用する企業は、義務的支援が必要になります。今回の記事では、外国人の採用を考えている企業に向けて、特定技能制度や義務的支援の概要について解説します。この記事を読むことで、自社がどのような準備を進めるべきか判断できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
特定技能制度とは
特定技能制度とは、外国人の労働を日本国内で認める在留資格の一つです。
現在は、少子高齢化の進行にともなって、中小・小規模事業者を中心に人手不足が深刻化しています。特定技能制度は、このような状況を改善するために創設されました。
介護やビルクリーニング、素形材産業など、人材の確保が困難とされている分野において、外国人労働者を即戦力として受け入れることを目的としています。
なお、特定技能制度は「特定技能制度1号」と「特定技能制度2号」の2種類に分けられます。特定技能制度1号では特定産業分野に関連する一定の知識、または経験を必要とする技能が求められるのに対し、特定技能制度2号では特定産業分野に関連する熟練した技能が必要です。
求められる義務的支援とは
義務的支援とは、受入れ機関、または登録支援機関が必ず行わなくてはいけない外国人労働者の支援制度です。特定技能制度を利用する場合は、義務的支援を実施する必要があり、支援計画にも義務的支援の内容を記載しなくてはいけません。
雇用契約や日本での生活などについて事前ガイダンスを行ったり、出入国時の送迎を行ったりなど、義務的支援の内容は幅広く、様々な支援を実施することが求められます。
他にも、住居確保や銀行口座の開設、生活ルールやマナー、災害情報の入手手段などのあらゆるサポートを行います。
登録支援機関の役割
登録支援機関とは、外国人労働者を受け入れる機関に対して、外国人労働者の支援計画を作成し、実施する機関のことです。受け入れ機関は、登録支援機関と支援委託契約を結ぶことで、義務的支援を肩代わりしてもらうことができます。
外国人労働者へのサポートに関して知識のない受け入れ機関にとって、外国人労働者をスムーズに受け入れるために、登録支援機関は重要な役割を担います。
ちなみに、登録支援機関は出入国在留管理庁長官の登録申請を行う必要があり、登録が完了しないと活動を行うことができません。
なお、2021年12月24日時点で登録支援機関は6,724件登録されています。数多く存在する登録支援機関の中で、最適な登録支援機関を選ぶにはどうすればいいか次章で確認しましょう。
登録支援機関の見極め方
ここでは、登録支援機関の見極め方を紹介します。登録支援機関を選ぶポイントは主に以下の通りです。
- 対応可能言語
- 登録機関の所在地
- 活動状況
- 支援担当者の雇用体制
- 費用
まずは、出入国在留管理庁のホームページに掲載されている登録支援機関登録簿から、対応可能言語と登録機関の所在地で絞っていきます。
数が絞られたら、実際に登録支援機関とコンタクトを取っていきましょう。なお、支援業務を行っていない登録支援機関も数多く存在するので、最初に活動状況を確認することが大切です。
また、支援業務を担当する外国人の雇用状況を確認する必要があります。正社員ではなく、アルバイトが担当者になる場合、教育が徹底されているのか不明瞭であるためです。
監理費は25,000円から50,000円であるため、費用感についても確認しておくとよいでしょう。
おすすめ:便利コンテンツ
複雑な手続きが必要になる義務的支援と費用対コストがあっていないと感じている登録支援機関も少なくありません。業務効率を向上させるために、多くの登録支援機関は便利なデジタルコンテンツを活用しています。
例えば、ビザ申請書類の自動作成ツールや、在留資格の有効期限管理システム、行政書士検索ツールなどのデジタルコンテンツが挙げられます。
しかし、実際にこのようなデジタルコンテンツを導入する際に、どのようなツールを導入するべきかわからないという方も多いのが現状です。
Job Support(ジョブ・サポート)は、外国人採用の入社から退職まで一貫したサポートを提供しているサービスです。必要なサービスが揃っているので、ご興味のある方は以下のリンクを確認してみてください。
まとめ
今回の記事では、外国人の採用を考えている方に向けて、特定技能制度や義務的支援の概要について解説しました。特定技能制度を利用して外国人を採用する場合、受け入れ機関には義務的支援を行うことが求められます。しかし、複雑な手続き等も必要になるため、登録支援機関を利用する企業が増加しています。特に、外国人をこれまで受け入れた経験がない企業は、手続きをスムーズに完了させるためにも、デジタルツールを導入したり、Job Supportのような一貫性のあるサポートを利用したりすることをおすすめします。
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