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海外人材Times

日本人は、おひとり様が得意なの?!
インドネシア人留学生エンリのニッポン見聞録Vol.56

生活関連

2026.01.14

私、伊能あやめは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。今回は、我が事業部にやってきたインドネシア人留学生による見聞録をお届けしたい。

インドネシア人留学生エンリのニッポン見聞録
日本人は、おひとり様が得意なの?!

エンリ ファウザン ハビビエさん と アプリリア ヌルマウリさん

 

〜前置き〜

弊社では、インドネシアの名門校であり最も歴史ある日本語教育機関でもある国立パジャジャラン大学日本語学科より、インターン生を受け入れることとなった。学生らは将来、日本での就職を希望している。一方で、企業が海外の優秀な大学生を新卒で採用するメリットは、将来有望なASEAN市場に精通した人材を早期に確保できる点にある。彼、彼女らは高い学習意欲と多言語対応力を持ち、日本文化への理解も深く、異文化環境にも柔軟に対応できるため、グローバル展開を目指す企業にとっては、コストパフォーマンスに優れた戦略的な人材となる。

また、弊社で新たに開発した外国人材採用プラットフォームMintoku messeでは、そうした優秀な新卒の外国人材を求人を出すだけで現地に出向かず採用できる。



Mintoku messeは、ベトナム・インドネシアを中心としたアジアのトップ大学と提携し、
企業と海外人材をつなぐ採用プラットフォームです。日本語力や専門性を備えた理系・文系の学生と、現地に行かずに出会える仕組みを構築。提携大学内での就職相談会やマッチングイベントをMintokuが代行し、企業は求人情報を提供するだけで優秀な人材の確保が可能です。さらに、採用後の住居手配や生活サポートも一貫して対応。
“採って終わり”ではなく、定着と活躍まで見据えたグローバル採用を実現します。



部署間を越え、既にSNSマーケティング部門にて即戦力として活躍中の2人。改めて、今日はエンリ ファウザン ハビビエさん(以下、エンリさん)の見聞録をお届けする。

一緒に、という選択

「アヤメさん、日本では“誰かと一緒にやる”ことは、あまり重要じゃないですか?」

エンリさんがそう聞いてきたのは、業務の確認が一段落したあとだった。
私は一瞬考えてから、正直に答えた。

「重要?うーん、そういうわけじゃないよ。ただ、優先順位は低いかもしれないな」

「優先順位……」

エンリさんがちょっと首をかしげる。

「インドネシアでは逆ですね。誰とやるかが、まず最初にありますから」

「…というと?」

「たとえば、ですね。何か用事があるとき。一人でやるより、誰かと一緒にやる方が自然です。買い物も、散歩も、週末の予定も。目的より、“誰かと一緒”の方が大事」

「じゃあ、効率はあまり気にしない?」

「気にしません。むしろ、効率が良すぎると寂しいぐらいです」

私は思わず笑ってしまった。

「日本だと、逆かもしれないなー!サクッと一人でって、普通だもん」

「知ってます。日本人は、すごく一人で完結できますね」

エンリさんは少し困ったように続けた。

「最初、日本人の同僚を見て驚きました。昼休み、一人で外に出て、一人で戻ってきて、また仕事をする。週末も、特に誰かと約束しなくても成立してる。どうして?どういうこと?って」

「それ、変に見えたってことよね?」

「正直に言うと、少し」

そう言ってから、慌てて付け足した。

「あ!でも、悪い意味じゃないですよ?ただ…孤独じゃないのかなって気になって」

「孤独だと思う人もいるし、自由だと思う人もいるんじゃないかな」

「自由、なんですか?」

「そうそう、誰かと一緒にいなくても、おかげで“自分だけの時間”が成立する。いろいろと無駄な時間も減るし効率的だったりする」

エンリさんは頷いてはいるが、納得できない表情を浮かべている。

「でも、何かを達成したとき、共有しなくていいですか。楽しかったこととか、うまくいったこととか。誰かと一緒に『よかったね』って言わなくても、平気ですか?」

「うーん、共有できるのも良いし、できなくてもいい。……たぶん、そういうのに慣れてるから、どちらでもOK!対応できるって感じかな」

「慣れっていうと、どういうことですか?一人を訓練するんですか?」

「訓練?!訓練はしないけど。でも、当たらずも遠からず、かも。小さい頃からそういう環境があると慣れっこになっていくんじゃないかな。ほら、日本は核家族が主流だから一人でお留守番できるようにならないといけなかったり……。でも、そういう環境で育ってこなかったとしても、けっこう“個”の時間は尊重しようっていう社会風潮かもね」

エンリさんは興味深そうに身を乗り出した。

「家族と一緒の時間があっても別行動しますか?!」

「そうだね。家族であろうとなかろうと、人それぞれで行動って割と当たり前にやってるかな。もちろん、家族の時間を大切にする家庭や、そういうタイミングはあるんだけど、毎日とかいつもってなると、別行動したくなる…とかさ」

「インドネシアでは、家族は常に一緒です。特に何かをしなくても、同じ空間にいること自体が大事というか……」

エンリさんは、そこで一度言葉を切り、やや慎重に続けた。

家族、友人、知人との距離感

「日本に来て、一番不思議だったのは、家族がそれぞれ別の予定を持っていることです。同じ家に住んでいても、休みの日に誰が何をしているか、あまり把握していないと聞きました。インドネシアだと、『今日は何する?』って、必ず聞きます。別々のことをするにしても、一度は相談する。自分が誰かの予定の中に入っているのは安心ですから」

私はその感覚を頭の中で何度も反すうした。

「うーん、気持ちはわかるかな。でも、ちょっと放っておいてほしいような。
たぶん日本人は、予定に“誰かを入れる”または“自分が入る”って、責任が伴うって思う人が多いんだと思う。『時間に遅れないようにしなきゃ』『ここに一緒に行かなきゃかな』とかさ、その日や時間に合わせて準備したり、気持ちを作ったり?自分が相手の行動に合わせなきゃっていう縛りがある種の責任につながる、みたいな」

「責任ですか?仕事みたいですね、それ」

「仕事じゃないけどさ、一緒にやるって決めたら途中で気が変わっても辞めにくいじゃない?だから最初から一人でやることを選択をする人も多いんじゃないかしら」

「なるほど。断るのが苦手なんですよね、日本人は」

「そうそう、ご明答!その場で断るのも気が引けるし、内心はあまり気が向かなくても…っていう予定もたまにはあるよ」

「インドネシアでは、逆ですねぇ。一人でやりたいって言う方が、断ることになります」

「一緒にやるのが普通だからだよね?」

「はい。だから、日本で一人で行動していると孤立している感じがしていました」

「今は?」

「むしろ、日本人は一人で行動している人が多いから、この方が馴染めてるのかなという気がしています。家族や友人と一緒じゃないのが普通ですから、日本に家族がいない私が普通の顔をして日本人の中で違和感なく暮らせているような」

「たしかに。そんな視点で街を見回したことなかったよ」

「……でも、日本は一人でできることが多すぎて、一緒にやる理由を作らないと、誰とも何もしなくなりませんか?」

「うっ、それは耳が痛いなあ。一人が楽になっちゃうと、誰かと用事を作るってすごく億劫になるのよね。相手に合わせなきゃって」

「やっぱり責任なんですね?『合わせなきゃ』って言ってますよ(笑)。
仕事はチームワークなのに不思議ですよね。仕事はスタンドプレーを好みません。ですが、プライベートは一人でもOK。一人でレストランに行ったり、スーパーで買い物したり、電車に乗ったり。でも、だから日本のやり方は、“一人でできるようになった人”にとって、すごく居心地がいいです」

「なるほど、そっか!じゃあ、エンリさんにとっては日本の“おひとり様”文化は、違和感じゃないのね」

「そうです。仕事はチームワークで、協力し合って目標達成をします。メンバーは家族ではないですが、家族みたいに結束が強くて安心します。だから、休日に一人でいることは、それを楽しもうと思っています」

「あら。なんだか、日本人らしい発想じゃない?」

「はい!だから今日は“日本は不思議”と文化の違いを感じた私がいつの間にか、日本人と同じような思考になっているという“不思議”な話です」

どうやらエンリさんは、日本が好きで仕方ないらしい。
文化も風習も違う日本で生活するには、違和感を覚えたり、戸惑いを感じたり、一筋縄ではいかないことも多いはずだ。時に異文化とは難しさや困難を伴うもの。だが、そうした違いが彼にとっては興味であり、楽しさなのだろう。


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