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肥満率が低い国NO.1ベトナムに学ぶ、食生活!
キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case.4

生活関連

2024.11.06

20XX年。
少子&超高齢社会を迎えた日本。
国内企業は、人材不足解消のため外国人材の活用に活路を見出していることだろう。

しかし、外国人材の活用については、労働環境の整備や異文化理解・コミュニケーションなど、課題であふれている。

果たして、企業が外国人労働者から選ばれるには?

本コラムは、外国人材の背景にある“異文化”への理解の第一歩として読んでいただきたいノンフィクションストーリーです。

キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case.4
肥満率が低い国NO.1ベトナムに学ぶ、食生活

私、伊能ゆりなは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。

日頃は外国人材を雇用する企業や雇用される外国人の皆さんをサポートするキャリアアドバイザーとして、メンバーとともに全国各地で起こる珍事を紐解き、解決しているのだが(これまでの「青山智香の解明」はこちら )、現在、弊社ではベトナム、インドネシアなど外国人材市場の開拓にも力を入れており、海外での業務も増えてきた。

今回は、ベトナム出張に際して、見聞き、体験した記録を紹介していきたいと思う。

スリムなベトナム人の秘密に迫る

ベトナム出張2日目。ちょっとしたハプニングに見舞われ、現在、胃腸がすっかり空っぽになってしまった私は、屋台に並ぶ得体のしれない物体でさえ、口にしたい衝動に駆られている。


レーズン、バナナ、マンゴーなどのドライフルーツが並ぶ市場


昨日、ベトナムで初めて食べた食事はブンボーフエという米粉麺料理にバインミー、サラダに果物だった。


フォー・ボー(牛肉のフォー)


ベトナムの国民食といえば、なんとなくフォーだと思っていたが、案の定、レストランのメニューページの大半を占めるのは麺料理。ご飯が食べたいと思っても、ページの隅っこにチャーハンがあるぐらいで、米といったらご飯ではなく米粉麺、つまりフォーなのだと思われる。


細い米粉麺のブンチャー


そんなわけで、お昼には、ブンチャーというつけ麺スタイルの米粉麺料理をいただくことに。日本で食べるつけ麺は味噌やごまだれベースの、どちらかといえばラーメンテイストのスープだが、ベトナムのつけ麺はつけ汁そのものが牛肉スープとして完成されており、味のない麺が取り残されないよう、上手にスープに浸して食べ進める必要があった。

今日も今日とて米粉麺を食べた私たち。
その日、お呼ばれした夜ご飯には再びフォー・ボー(牛肉のフォー)米粉麺が登場!


彩り豊かなディナー


「またかー!まあ、ヘルシーだからいいけれど…」
一同、狂喜乱舞(笑)

もはや避けては通れぬ米粉麺。だが、フォーにもさまざまな味付けがあり、なんだか楽しくなってきた。副菜には、たっぷりの野菜、果物、魚介類の各種料理が並び、いずれも食欲をそそるラインナップである。


ガーリックシュリンプに付け合わせとして米粉麺


ところで、ここにきて、脂っこい食べ物にさほど出会わないことに気づく。
おまけに、たいていの料理に大量のパクチー!付け合わせか、彩りのためか、葉野菜もモリモリ。パクチーは香味野菜といわれるぐらいだから、これらを食べていれば必然的に野菜が摂取できる。


sò lụa hấp sả (ソー ルア ハップ サー)レモングラスの蒸しあさり


そういえば、ベトナム人技能実習生や特定技能生などたくさん見てきたけど、太っている人っていなかったなー?

各国の肥満率

疑問に思った私は、その夜、ホテルに戻ると世界の肥満率について調べてみた。


https://ourworldindata.org/grapher/share-of-adults-who-are-overweight?time=latest

するとWHO(世界保健機関)のデータをもとに、Our World in Dataが1975年から2016年における世界195か国、1億2890万人のBMIの動向を国別にまとめた情報によれば、2016年時点で「肥満率が低い国」と「肥満率が高い国」のトップ10は以下と示されていた。
※WHOでは、BMIが18.5~25未満は「健康」としており、BMIが25以上は「太りすぎ」、30以上は「肥満」とみなしている。
【肥満率が低い国】
1位 ベトナム(18.3%)
2位 インド(19.7%)
3位 バングラデシュ(20.0%)
4位 エチオピア(20.9%)
5位 ネパール(21.0%)
6位 東ティモール(21.6%)
7位 カンボジア(21.7%)
8位 東南アジア諸国連合(21.9%)
9位 エリトリア(22.0%)
9位 ニジェール(22.0%)
※数字はBMIが25以上の「太りすぎ」「肥満」の人の割合

【肥満率が高い国】
1位 ナウル(88.5%)
2位 パラオ(85.1%)
3位 クック諸島(84.7%)
4位 マーシャル諸島(83.5%)
5位 ツバル(81.9%)
6位 ニウエ(80.0%)
7位 キリバス(78.7%)
8位 トンガ(78.5%)
9位 サモア(77.6%)
10位 ミクロネシア連邦(75.9%)
※数字はBMIが25以上の「太りすぎ」「肥満」の人の割合

ちなみに、日本の肥満率は2016年で27%と上昇している。

【日本の肥満率】

https://ourworldindata.org/grapher/share-of-adults-who-are-overweight?tab=chart&country=~JPN

【ベトナムの肥満率】

https://ourworldindata.org/grapher/share-of-adults-who-are-overweight?tab=chart&country=~VNM

同様に、ベトナムの肥満率は18%となっており、グラフを見る限りいずれの国も経済発達に比例して肥満率が上がっている。

食の欧米化、多様化による肥満率の上昇は誰しも体感するところである。現代病の原因の多くは食生活にあると言われているが、いつの日か、アジア諸国の肥満率が欧米に並び、世界中でガンや心臓病、動脈硬化が急増する日が来るかもしれない。

結局のところ、我々人間にとって、その土地や環境からつくられる食文化が、その民族の身体に合っているのだ。

今回のベトナム見聞録では「日本企業が外国人から選ばれるには?」というテーマにたどり着くことができなかったが、同じ米文化の民族として、食生活の大切さを今一度振り返る機会としていただければと思う。



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団塊の世代にあたる800万人全員が後期高齢者となる「2025年問題」を目前にした今、超高齢化社会で人材不足大国となる日本で、企業が目指すべきは「外国人活用」だ。外国人の労働環境やコミュニケーションの壁を克服し、企業の成長へと導くための方法を伝授する。

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