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キャムテックエデュックアカデミーに潜入取材【後編】
プロフェッショナル 田熊恵理の流儀

プロフェッショナル 田熊恵理の流儀 前編のおさらい

最終決戦兵器熊に怖いもの見たさで会いに来たはずなのに
虎の穴どころかステキ女子の巣窟出身、プー●んより愛らしい
スーパー日本語教師に遭遇してしまった小心者取材班一同。

下世話ゴシップにまみれた人生しか知らない編集長はいい話で取材を無事完結できるのか!?


後編、はじまるよ!




編集長)
なるほど。それでは、日本語教師として今どんなことを感じていますか?

田熊先生)
今までにもボランティアを通して、日本語や日本の文化を教えるという経験はありますが、“仕事”として教えるという行為に強い責任を感じます。

実習生に間違った情報を教えてしまった!なんてことがないよう、事前準備は入念に、質問されても正しい情報を解答できるように‥と、自分自身の知識やスキルのアップデートは欠かせません。



日本語教師という仕事に就き、様々な場面に向き合い多くの方々と関わってきた今、私が感じることは
“人に何かを教えるというのはとても尊い”
ということです。
ぶっちゃけ、ここでは話せないような苦労もあって、すっごく大変なんですけどね(笑)

でも………。
大変なことも多いけど、日々、驚きや発見、ドラマがあって、この仕事に従事する楽しさや喜びを感じる方が、やっぱり私の中では大きいな、と感じます。

なかなか、この感情を端的に表現するのは難しいんですが、
実習生のみんなが私が教えたことを理解して実践してくれている場面を垣間見たり、少しずつ日本語が話せるようになってきているなー、なんてのを見たりすると、ガッツポーズしたくなりますよ。




最近、教育現場って色々な問題が起きて印象が悪くなっているというか、教師を目指す学生も少なくなっていると聞きますが
“今までできなかったことが、できるようになっている!”って場面に出くわすと、案外、本人以上に教えた側のこちらが、めちゃくちゃ嬉しかったりするんです。幸せだなーっていうか…
そんな感じ。

だから、一人でも多くの実習生が「CEAで勉強できてよかった!」と感じてもらえるよう、これからも実習生と真摯に向き合っていきたいです。



編集長)
くぅぅぅ!
聞いてる私が「なんだかよかった~」って気持ちになってしまいました。

良い話で終わらせたかったんですが‥
何か面白いエピソードがあったら教えてください!



田熊先生)
終わらせちゃってもいいんですよ(笑)


最近の出来事だと、毎回、実習生が入国して初めての授業の際に一人ひとり、自己紹介を兼ねて、日本で行ってみたい場所を聞くんですが、先日「長島スパーランド」と回答した生徒がいましたね。

一瞬「どこだ?!」ってなったんですが、三重県にあるホテルやアウトレットパークも隣接するテーマパークで、西日本ではそこそこ有名な遊園地です。
大半の自習生は富士山や東京、京都と答えるので、私も今まで多くの外国人に出会ってきましたが、この回答は初でした。



編集長)
ほう、それは私も存じ上げませんでした。ごめんなさい!

田熊先生)
関西以外の皆さんには馴染みない場所かも。
他にも私の口癖レパートリーに「あらま!」があるんですが、授業中も無意識に「あらま!」と言ってるようで…。

ある日、インドネシア人実習生から「『あらま』とはどういう意味ですか?インドネシア語と同じだと思うんですが。」と言われました。
インドネシア語にも「alamak」という言葉があり、読みも日本語の「あらま」と同じ、使用場面も同じようです。



編集長)
それは面白い!外国人の皆さんと関わるお仕事ならではですね。

外国人雇用を検討されている企業の方々は、言葉や文化の壁など不安も多いと思います。
どんなことに留意したらよいでしょうか、何かアドバイスをください!

田熊先生)
私たちもそうですが、入国してくる実習生の日本語レベルは人それぞれなので、指導方法をその都度、変えています。
同じように、その人自身の性格や理解度に合わせて接すると良いと思います。



話しかける時はできる限り優しい日本語に置き換え、短い文章で話します。

例えば「明日は8時にここで集合なので、筆記用具を持って時間厳守でお願いします。」
と伝えたいときは「明日はここに集合です、時間は8時です」「筆記用具を持ってきてください」「時間厳守です」と、3つに区切って伝えます。


そうすることで、
何が理解できていないのか、話し手の皆さんもすぐにわかると思います。

分かっていないと感じたら、もう一度ゆっくりリピートすると理解してもらいやすくなります。



また「集合」「筆記用具」「時間厳守」という言葉が理解できない実習生がいたら「集合→来てください」「筆記用具→ペンとノート」「時間厳守→時間に遅れない、絶対時間を守る」とわかりやすい言葉に置き換えるのがオススメです。

あとは、方言や砕けた表現、流行り言葉をなるべく使わないようにすることも、実習生に言葉が伝わりやすい方法の一つですね。

編集長)
勉強になります。
なんだか、小さい子どもとコミュニケーションを取ることと似ていますね。
話しながら、相手がわかることを整理していく、わかる言葉で話す、早口厳禁、こんなところでしょうか。



編集長)
最後に、実習生の皆さんは1か月CEAで様々な研修を受け、日本企業で働くことになっていくそうですが、どんなことを期待されますか?

田熊先生)
ほとんどの実習生は不安もありながら、日本で働けることを本当に楽しみにしています。
CEAで学んだことが彼らにとって一つでも多く役に立ち、トラブルなく期間を満了して無事に母国へ帰国してくれることが、私の願いです。

彼らが組織の一員として真剣に業務に取組み、どんな些細なことでもその会社に貢献できるよう大いに期待していますし、彼らならきっとできると信じています。




さて。

なんか杞憂がすぎたというか。
すげーイイくま。
もとい、すげーイイ先生だったなあ……

と、大団円にありがちな感想とともにこの潜入レポートを終わるわけだが
志もご本人そのものも、ステキすぎることに対して
心が汚れ切っている編集長こと私は疑念を払しょくできない。



ので!
そんな疑い向きの読者の皆様のためにも、継続的に取材という名の査察に入ろうと思うわけです。

「敬礼」

おわり

次回の記事は
☆“オン・ザ・ごはん” 許容範囲の境界線はどこ?☆だよ~!
おたのしみに( *´艸`)

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