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【最新版】特定技能の定期届出ガイド|必要書類や書き方を解説

特定技能の定期届出について解説します。2025年からの年1回化に対応し、登録支援機関への委託状況別の必要書類一覧や記入例を紹介する内容です。担当者が迷わず手続きを進められるようになります。

特定技能の定期届出は、特定技能外国人を受け入れるすべての企業に課された、年に1度の重要な義務です。制度が変更され、これまでの四半期ごとの提出から年1回に集約されたことで「いつ、何をすべきか」を改めて確認したい担当者も多いのではないしょうか。

本記事では、2025年からの新制度にもとづき、定期届出の目的から具体的な提出方法、必要書類の書き方までをわかりやすく解説します。本記事を読むことで、担当者は迷うことなく正確に届出を完了できるようになります。

CONTENTS

1. 特定技能の定期届出とは?制度の基本を理解する

まず初めに、特定技能制度における定期届出の全体像を解説します。「なぜこの手続きが必要なのか」という制度の根本的な目的や背景を理解できるように説明していきます。

1.1 法律で定められた企業の義務

本届出は「出入国管理及び難民認定法」に定められた企業の法的義務です。届出を怠ると30万円以下の罰金、虚偽の届出は1年以下の懲役または20万円以下の罰金が科される可能性があります。届出義務者は、特定技能外国人と雇用契約を結んでいる「特定技能所属機関」です。

参考:

1.2 制度の目的:外国人の就労環境の適正な把握

制度の主な目的は、雇用主が作成した「1号特定技能外国人支援計画」の履行状況の確認や、賃金支払いおよび労働時間に問題がないかなどを国が監督することにあります。外国人の失踪や人権侵害を未然に防ぎ、特定技能制度全体の信頼性を担保するうえで重要な役割を担っています。

参考:1 号 特 定 技 能 外 国 人 支 援 計 画 書|出入国在留管理庁

【2025年提出分から】年1回に変更|定期届出の提出ルール

2025年からの制度変更点を中心に、「いつ、どこへ、どうやって」を正確に把握できるよう具体的な手続き方法を解説します。

2.1 提出時期:前年分を翌年4月1日〜5月31日に提出

従来の四半期ごとの提出から、前年1月1日から12月31日までの活動状況を、翌年の4月1日から5月31日の間にまとめて報告する形式へと変更されました。この提出期間は企業の決算期に関わらず固定されており、すべての特定技能所属機関が対象になります。

2.2 提出先:企業の本店所在地を管轄する地方出入国在留管理局

複数の事業所や支店で特定技能外国人を雇用している場合でも、届出は法人の登記簿上の本店所在地を管轄する地方出入国在留管理局へ一括して行います。届出義務の主体は法人格そのものであり、事業所単位ではないためです。

参考:地方出入国在留管理官署|出入国在留管理庁

2.3 提出方法:窓口・郵送・オンラインの3種類から選択

3種類の提出方法のうち、政府が推奨するオンライン申請(電子届出システム)は、24時間受付可能かつ郵送コストもかからないという利点があります。郵送の場合は、配達記録が残る方法(簡易書留など)がおすすめです。また、窓口持参は、その場で書類の不備を指摘してもらえる可能性があり、再提出の手間が省けるなどのメリットがあります。

3. あなたの会社はどれ?委託状況で分かる定期届出の必要書類

自社の状況に応じて必要な書類を過不足なく把握できるよう、支援の委託状況に合わせてケース別に解説します。

3.1 ケース1:登録支援機関へすべての支援を委託している場合

この場合、受け入れ企業が「受入れ・活動状況」を、登録支援機関が「支援実施状況」をそれぞれ報告する役割を担います。なお、支援を委託する場合でも、届出義務や雇用主としての責任は免除されません。企業が提出する書類には、委託先の登録支援機関の情報を必ず記載する必要があります。

参考:

※詳細は外国人をサポートしてくれる、登録支援機関とはどういう機関?をご覧ください。

3.2 ケース2:自社で支援している(一部委託含む)場合

自社支援の場合、法律で義務付けられている「支援責任者」および「支援担当者」が中心となり、定期面談の実施・記録を含むすべての支援業務書類を作成する必要があります。結果として、受け入れ企業は「受入れ・活動状況」と「支援実施状況」の両方に関する届出書類をすべて自社で準備・提出する義務を負います。

4. 【記入例で分かる】主要な届出書類の書き方と注意点

担当者がスムーズに書類作成できるよう、特に重要かつ複雑な書き方のポイントについて具体的に解説します。

参考:特定技能制度 定期届出書の記載方法と留意点|出入国在留管理庁

※詳細は【最新版】特定技能に関する様式一覧|書き方・注意点などを解説をご覧ください。

4.1 受入れ・活動状況に係る届出書(参考様式第3-6号)のポイント

出典:〔旧様式〕特定技能所属機関による受入れ・活動状況に係る届出 | 出入国在留管理庁

4(2)にある「比較対象日本人」とは、当該外国人と同等の業務内容かつ同程度の技術水準を持つ常勤の従業員を指します。報酬総額の計算では、通勤手当のような実費弁償的な性格のものは除外し、時間外手当などの割増賃金は含めて記載するといった、細かい計上ルールがあります。

4.2 支援実施状況に係る届出書(参考様式第3-7号)のポイント

出典:〔旧様式〕特定技能所属機関による支援実施状況に係る届出 | 出入国在留管理庁

本書類は、在留資格申請時に提出した「1号特定技能外国人支援計画」の各支援項目(例:生活オリエンテーション、日本語学習の機会提供など)の履行状況を報告するものです。

出典:支 援 未 実 施 に 係 る 理 由 書|出入国在留管理庁

支援が一部未実施となった場合は、その合理的理由を記載した「支援未実施に係る理由書(参考様式第5-13号)」の添付が必要になります。

4.3 賃金台帳・定期面談報告書など、その他の添付書類

出典:定 期 面 談 報 告 書 (1号特定技能外国人用)|出入国在留管理庁

出典:定 期 面 談 報 告 書 (監督者用)|出入国在留管理庁

定期面談報告書には、外国人本人との面談記録だけでなく、その「監督的立場にある者(直接の上司など)」との面談記録もそれぞれ必要です。

また、賃金台帳には、労働日数や労働時間数、基本給、手当、控除額などを明記し、労働基準法で定められた要件を満たすことが求められます。

5. 要注意!定期届出を怠った場合のリスクと対処法

定期届出の軽視は重大なリスクを招く危険性があります。コンプライアンス遵守の意識を高め、確実な対応を行う姿勢が大切です。

5.1 罰金や指導の対象となる可能性

届出義務違反には30万円以下の罰金、虚偽の届出は同法第72条により重い罰則(1年以下の懲役又は20万円以下の罰金)の対象となり得ます。また、罰則適用に至らない場合でも、出入国在留管理庁からの改善指導の対象となり、その後の審査が厳格化する可能性があります。

参考:出入国管理及び難民認定法ー第七十一条の四| e-Gov 法令検索

5.2 新規受け入れ停止など事業への影響

届出義務違反が繰り返されると「特定技能所属機関として不適格」とみなされ、新たな特定技能外国人の受け入れができなくなるリスクがあります。さらにこの状態は、すでに雇用している特定技能外国人の在留期間更新許可申請においても影響を及ぼし、結果として更新不許可のリスクを高める要因にもなります。

5.3 提出が遅れてしまった場合の対処法

提出期限を過ぎた場合の最善策は、遅延の経緯や原因、具体的な再発防止策を明記した「理由書」を作成し、届出書類とともに速やかに提出することです。意図的な未提出ではなく、過失による遅延であることを自主的に報告することで、行政処分において情状酌量される可能性があります。

6. 【見落としがち】あわせて確認したい「随時届出」

定期届出と混同しやすいのが随時届出です。理解を深め、誤った手続きによるリスクを避けるためにあわせて解説します。

参考:登録支援機関による報告 提出資料一覧表(随時)|出入国在留管理庁

※詳細は【専門家コラム】特定技能で外国人を雇用した後の届出をご覧ください。

6.1 随時届出とは?事由発生から14日以内の手続き

定期届出が年に一度の「定期報告」であるのに対し、随時届出は契約内容の変更や支援体制の変更など特定の事由が発生した都度行う「状況変化の即時報告」です。「事由が発生した日から14日以内」という厳格な提出期限が定められており、失念しやすい手続きであるため特に注意が必要です。

6.2 提出が必要となる主なケース

一般的な「雇用契約の変更」や「支援委託契約の変更」に加え、「受入れ困難に係る届出(企業の倒産、事業縮小など)」なども対象です。「出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為に係る届出」といった特に重大なケースや特定技能外国人の死亡または行方不明の場合も提出が求められます。

7. 特定技能の定期届出に関するQ&A

担当者が実務で直面しやすい具体的な疑問を、Q&A形式でまとめました。不安や疑問を解消し、手続きをスムーズに進める参考としてお役立てください。

7.1 Q1. 届出の対象期間中に退職した外国人も報告の対象になりますか?

報告の対象です。定期報告は対象期間中に特定技能として在籍していた事実に基づき、在籍期間分の活動状況を報告するため、たとえ1日であっても必要になります。期間の途中で在留資格が「特定技能」から他の資格(例:「技術・人文知識・国際業務」)に変更になった場合も、特定技能として在籍していた期間分は報告義務が発生します。

7.2 Q2. 比較対象となる日本人がいない場合、賃金台帳はどうすればよいですか?

「報酬に関する説明書(参考様式第1-4号)」を添付し、外国人本人の職務内容、経験、役職に応じた報酬額が、自社規程に照らし妥当であることを客観的に説明します。 企業の賃金規程そのものや、同一地域における同職種の賃金水準(ハローワークの求人情報など)を補足資料として提出するとよいでしょう。

参考:特 定 技 能 外 国 人 の 報 酬 に 関 す る 説 明 書|出入国在留管理庁

7.3 Q3. オンラインで提出したいのですが、事前の手続きは必要ですか?

事前の「利用者情報登録」が必須です。この手続きは、届出書を管轄の地方出入国在留管理局へ郵送または持参して行う必要があり、ID発行まで数週間かかる場合もあります。届出期間の直前では間に合わない可能性があるため、特定技能外国人を受け入れた時点で、あらかじめ登録を済ませておくことを推奨します。

7.4 Q4. 定期届出が年1回になりましたが、外国人との定期面談も年1回でよいですか?

定期面談は、支援計画の一環として法律で定められた義務であり、届出頻度とは別に「3カ月に1回以上」の実施が必須です。面談義務を怠ると、支援体制に不備があるとみなされ、指導や改善命令の対象となる可能性があるため注意してください。

7.5 Q5. 提出書類を間違えてしまいました。どうすればよいですか?

すみやかに管轄の地方出入国在留管理局の「主任審査官」部門などに電話連絡し、訂正の申し出を行いましょう。どの書類のどの項目を誤ったかを具体的に説明することが重要です。そして、担当者の指示に従い、訂正届や理由書を提出します。意図的な虚偽報告と判断されないためにも、気付いた時点での誠実かつ迅速な対応が不可欠です。

8. まとめ:特定技能の定期届出で押さえるべきポイント

本記事で解説した内容を踏まえ、担当者が実務にあたるうえで特に記憶すべき重要なポイントは以下の4点です。

①提出期間は翌年4月1日~5月31日
②必要書類は支援の委託状況で異なる
③定期面談は従来通り3カ月に1回以上
④届出の不備は新規受け入れ停止のリスクあり

手続きの正確な履行が、企業のコンプライアンス遵守はもちろん、外国人材が安心して働ける環境を築き、良好な関係を維持するための基礎となります。

9. 複雑な届出業務を専門家へ相談するメリット

届出に係る手続きは複雑であり、担当者の負担も少なくありません。滞りなく対応するには、専門家(登録支援機関)への相談が有効です。

9.1 メリット1:書類作成・提出の手間を削減し本業に集中

出入国在留管理行政に関する専門知識を要する書類作成や、年に一度の複雑な定期報告をアウトソースすることで、担当者は本来のコア業務にリソースを集中できます。特に複数の外国人を雇用している場合は、一人ひとりの状況に応じた書類管理の負担が大幅に軽減されます。

9.2 メリット2:法改正に対応した正確な手続きでリスクを回避

専門家は頻繁に行われる法改正や通達の変更点を常に把握しているため、意図せず法令違反を犯すリスクを回避し、企業のコンプライアンス体制を強化できます。行政からの問い合わせや追加資料の要求にも、専門家が代理で行うためスムーズに対応が可能です。

9.3 まずは無料相談で専門家に質問してみませんか

「自社のケースではどの書類が必要か」「この記載で問題ないか」といった個別具体的な疑問に専門的な視点からアドバイスを受けられるのが海外人材タイムスの無料相談です。登録支援機関や人材紹介会社、行政書士など各分野の専門家が連携し、届出業務に関するあらゆる課題をワンストップで解決します。

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