海外人材Times

外国人労働者の雇用・採用WEBメディア

検索
海外人材Times

外国人の採用、考えてみませんか?—業種ごとにわかる「在留資格」解説

元入管職員の女性社労士がお届けする
~タイムス大学 外国人雇用のいろは講座12

プロフィール 石野 明紀葉 先生
熊本大学法学部を卒業後、法務省福岡入国管理局にて外国人の入国・在留審査に従事。その後、地元に戻り、出産・育児を経て鹿児島大学や就労支援施設で事務職や助成金申請業務に携わりながら、行政書士および社会保険労務士の資格を取得。現在は法律事務所での勤務と並行して、あきは社労士・行政書士事務所を運営し、外国人雇用や在留資格に関する労務相談や研修を専門に、企業や個人への法的サポートを提供しています。instagramはこちらから。



先生:今日は、「外国人採用と在留資格」について勉強してみましょう。
人手不足に悩む企業が増える中、外国人材に目を向ける会社も年々増えています。でも、採用の前に知っておきたいのが「在留資格」の基本です。

生徒:在留資格って、なんだか難しそうなイメージです。業種によって違うんですか?

先生:そうなんです。「何の仕事をしてもらうか」によって、必要な在留資格は異なります。たとえば、介護と飲食、製造業ではそれぞれ別の在留資格が必要になるんですよ。

生徒:じゃあ、まずは「うちの会社で、どんな仕事をしてもらいたいか」をはっきりさせる必要があるんですね。

先生:その通りです。仕事内容に合った在留資格を選ぶことが、外国人雇用の第一歩になります。

業種別「在留資格」ざっくりマスター!

先生:それでは、業種ごとに代表的な在留資格を見ていきましょう。

1. 建設業・製造業で働く場合

先生:この分野で活躍しているのが「技能実習」や「特定技能」という資格です。

  ● 技能実習:母国に日本の技術を持ち帰ることが目的。
  ● 特定技能1号・2号:即戦力の人材。特に2号は長期在留・家族帯同も可能です。

生徒:じゃあ、長く働いてもらいたいなら「特定技能2号」を目指すのがいいんですね!

2. 飲食店・ホテルでの接客・調理

先生:この分野でも「特定技能1号」がメインです。特定の試験に合格した人が対象なので、現場ですぐに力を発揮できます。

生徒:カレーやタイ料理の専門料理人を雇いたい場合は?

先生:それなら「技能」という在留資格ですね。母国の料理に特化したベテラン料理人が対象です。

3. 介護業界での勤務

先生:この分野では、スキルに応じて3つの在留資格があります。

  ● 技能実習(これから学ぶ人)
  ● 特定技能1号(即戦力)
  ● 介護(国家資格を取得した人)

特に「介護」の資格を持つ方は、長期雇用やキャリア形成も可能になります。

4. オフィス業務・デスクワーク

先生:人事、経理、企画、通訳・翻訳などでは「技術・人文知識・国際業務」が代表的です。

生徒:大学を卒業していないとダメなんですよね?

先生:そうですね。学歴(または実務経験)と仕事内容の関連性が審査のポイントになります。

5. 職種に制限のない人材も

先生:「永住者」「日本人の配偶者等」「定住者」といった、身分に基づく在留資格を持っている人は、基本的に職種の制限がありません。アルバイト希望の留学生も、「資格外活動許可」があれば週28時間まで働けます。

生徒:つまり、在留資格によって「できる仕事」と「できない仕事」があるってことですね。

先生:そういうことです。仕事内容と資格が合っていないと、不法就労になってしまうリスクもありますから、慎重に確認することが大切です。

採用する前に「働く環境の整備」も忘れずに

生徒:在留資格がマッチしていたら、あとは採用するだけでいいんですか?

先生:実は、もう一歩大切なステップがあります。それは、「採用した後も、安心して働ける環境か?」を確認することです。たとえば以下のようなことに注意してください。

  ● 技能実習で来た方に、本来と違う仕事をさせていないか?
  ● 特定技能の方に、日本人と同等の条件でお給料を払っているか?
  ● 就業規則や福利厚生が、全社員に公平に適用されているか?

こうしたポイントをクリアすることで、トラブルの予防にもつながります。

生徒:なるほど。制度の理解だけじゃなくて、「相手への思いやり」も大切なんですね。

先生
:その通りです。制度と人への配慮、どちらも欠かせないのが外国人雇用の基本なんです。

今日の授業のまとめ

● 外国人を採用するには、「仕事内容に合った在留資格」が必要。
  在留資格によって、働ける業種や仕事内容が異なる。

● 代表的な在留資格
  建設・製造:技能実習/特定技能
  飲食・宿泊:特定技能/技能(料理人)
  介護:技能実習/特定技能/介護
  オフィスワーク:技術・人文知識・国際業務
  制限なし:永住者・定住者など

● 採用後も、「就労内容が適正か」「待遇に不公平がないか」をチェックしよう。
  制度の理解+思いやりが、安心雇用のカギ!
  
「在留資格って難しそう…」と思われがちですが、業種ごとに整理して考えるとずっと分かりやすくなります。一歩ずつ丁寧に進めれば、外国人採用は決して難しいことではありません。まずは制度を知ること。そして「人」を知ること。これが、成功の第一歩ですよ。

 

\海外人材タイムスへの無料相談で解決できること/
    • ● 貴社の状況に合わせた最適な採用プランの提案
    • ● 複雑な申請書類作成のサポート・代行
    • ● 最新の法改正や運用状況に関する情報提供
  • ● 採用後の支援体制に関するアドバイス
  • ● 費用に関する具体的なシミュレーション

外国人雇用にまつわる諸問題の解決には、専門家のサポートをおすすめします!
海外人材タイムスでは、専門的な知識を持つ登録支援機関、人材紹介会社、行政書士などが協働し、貴社の状況に合わせた具体的なアドバイスやサポートを提供いたします。相談費は無料です。私たちは貴社のニーズに合う最適なサポートにより手続きの負担を軽減し、外国人労働者受け入れの準備をお手伝いしています。
ぜひ、円滑な外国人材の受け入れを実現しましょう!

外国人採用に関するオンライン無料相談やってます!

  • 雇用が初めてなのですが、私たちの業務で採用ができますか?
  • 外国人雇用の際に通訳を用意する必要はありますか?
  • 採用する際に私たちの業務だとどのビザになりますか?
  • 外国人の採用で期待できる効果はなんですか?

上記に当てはまる企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

× 教えてタイムスくんバナー画像