日本の技術とマナーは最高クラス!モノレールに感動した話
インドネシア人留学生エンリのニッポン見聞録Vol.54
2025.12.31
私、伊能あやめは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。今回は、我が事業部にやってきたインドネシア人留学生による見聞録をお届けしたい。
インドネシア人留学生エンリのニッポン見聞録
日本の技術とマナーは最高クラス!モノレールに感動した話

弊社では、インドネシアの名門校であり最も歴史ある日本語教育機関でもある国立パジャジャラン大学日本語学科より、インターン生を受け入れることとなった。学生らは将来、日本での就職を希望している。一方で、企業が海外の優秀な大学生を新卒で採用するメリットは、将来有望なASEAN市場に精通した人材を早期に確保できる点にある。彼、彼女らは高い学習意欲と多言語対応力を持ち、日本文化への理解も深く、異文化環境にも柔軟に対応できるため、グローバル展開を目指す企業にとっては、コストパフォーマンスに優れた戦略的な人材となる。
また、弊社で新たに開発した外国人材採用プラットフォームMintoku messeでは、そうした優秀な新卒の外国人材を求人を出すだけで現地に出向かず採用できる。
Mintoku messeは、ベトナム・インドネシアを中心としたアジアのトップ大学と提携し、
企業と海外人材をつなぐ採用プラットフォームです。日本語力や専門性を備えた理系・文系の学生と、現地に行かずに出会える仕組みを構築。提携大学内での就職相談会やマッチングイベントをMintokuが代行し、企業は求人情報を提供するだけで優秀な人材の確保が可能です。さらに、採用後の住居手配や生活サポートも一貫して対応。
“採って終わり”ではなく、定着と活躍まで見据えたグローバル採用を実現します。

部署間を越え、既にSNSマーケティング部門にて即戦力として活躍中の2人。改めて、今日はエンリ ファウザン ハビビエさん(以下、エンリさん)の見聞録をお届けする。
モノレール、初体験
「あやめさん、少しお時間いいですか?」
背後から聞こえた声に振り返ると、エンリさんが資料を抱えたまま、どこか話したくて仕方がないような表情で立っていた。インドネシアから来たインターンの彼は、素直で真面目で、そして何より観察力が鋭い。その目が今日も何かを捉えたのだろうとすぐにわかった。
「どうしたの? 仕事の相談?」
エンリさんは椅子に腰を下ろすと、胸の前で軽く手を組み、息を整えるように一度深呼吸した。何かを語りたくてうずうずしている顔。その表情を見るのは嫌いじゃない。
「実は昨日、初めて無人運転のモノレールに乗りました」
「モノレール?ほう…」
「はい。ずっと気になってたので。でも……本当に驚きました。想像以上でした!」
「どんなふうに?」

「運転席がなかったんです!私は1番前の車両に乗りました。あれ、私には信じられなかったです。普通の電車なら、前の方に乗客が入れないスペースがありますよね。機械や操作パネルがあったり。でも、昨日乗ったモノレールは、前が全部ガラスで……乗客がそのまま線路や景色を見られました!」
「なるほど、そうだね。楽しいよね」
「まるで観光用の乗り物みたいでした。普通の電車なのに、あれはほとんど遊園地のアトラクションですよ」
エンリさんの言葉は熱を帯びている。
「最初は何か冗談だと思いました。外からも前の方を確認しました。だって、誰もいないですよ?運転士さんもいないし、監視員みたいな人も乗ってない。なのに、駅にぴったり停止して、ドアも正確に開いて、何も気にしていないで乗り降りしている日本の人たちが1番不思議に見えました。大丈夫なのかと思うから」
「あはは!たしかに、何も気にしてないかも。そういうものとしか思ってないというか」
「はい、でしょう?私は、最初の数分間ずっと“これは本当に大丈夫なのか?”って思いながら乗ってたのに、周りの人たちは普通の顔でスマホ見たり、本読んだりしています。あの落ち着きはどうやったらできますか?」

「慣れ、かな?やっぱり“それが当たり前”っていう環境だよね」
「慣れ……ですか」
エンリさんは考え込み、一度うなずいてから続けた。
技術だけではできない、無人運行
「日本の人って、技術やシステムをすごく信じていますね。電車が時間通りに来ることも、無人で安全に走っていることも、“そういうもの”として受け入れています。それはもう、実績があるから当たり前に変わっていくことですね。インドネシアでは、まだそういう技術革新はトライ中で、無人の電車はありません」

「確かにそうだね。安全性や正確性に対する信頼が積み重なって、もう私たちは疑うことをしなくなってる……。エンリさんの言う“そういうもの”って感覚、指摘されて実感したかもしれない」
「そうですよね?あと、走行の安全性もそうですが、日本は安全な国です。トラブルが基本的にないから、無人運転できると思います。利用する人たちがマナーやモラルを守るのは、公共交通機関で大事なことです」
「その通りね。ワンマンで運行してるバスや電車だって、乗客の規範意識がしっかりしてるから運行できるんだものね」
「はい。治安が良い国も悪い国も、色々な状態で公共交通機関がありますが、やはり日本は特別です!親切で、正確で、安全で、綺麗です。これは日本人だからできることじゃないかと思います」
「そっか。エンリさんは、そういう“違い”にいつも触れているんだね」
「そうですね、だからいつも楽しいです!」

エンリさんは腕を組み直し、少し真面目なトーンになった。
「でも、私はインドネシアの感覚も大事だと思いました。たとえば、インドネシアでは人の表情を見て安心したり、声をかけ合ったりします。日本人は、目が合わないです。周りの人に関心がありませんから、ちょっと冷たい感じがします。だから、インドネシアと日本と違いますが、どちらが良いというわけではなくて、それぞれの国の文化や感覚は、そこに行ってみたら尊重する必要がありますね?」
「そうね。感じることはさまざま。でも、尊重しなきゃいけない…」
「そうです。だから、私はこれからもっと日本の“当たり前”を体験したいと思います!何食わぬ顔で電車の乗り換えもできるようになりたいですし(笑)」
彼の眼差しはまっすぐだった。
「もっと驚きたいし、もっと知りたいし、日本の文化を楽しみたいです。違いがわかるほど、視野も広がりますからね。いっぱい体験をして、仕事にも、プライベートにも生かしたいです」
「その姿勢、素晴らしい!私たちも外から見た日本がどう見えるのかを知って、守るべきものや変えていく必要があるものを捉える必要があるんだろうな」

エンリさんはわかったような、わからなかったような顔で私を見つめている。 文化の違いが“壁”ではなく、“気づきの扉”になる瞬間。
その扉を、エンリさんはいつも自分で開き、学び、楽しんでいるのだろう。
終
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