海外人材Times

外国人労働者の雇用・採用WEBメディア

検索
海外人材Times

入社初日にぶっ倒れ事案、発生?!
キャリアアドバイザー伊能ゆりなの事件簿Vol.27

生活関連

2025.04.18

これから外国人材の雇用を予定している人もそうでない人も!!

異なる人種、文化、価値観に触れる時
― 外国人って、どんな人たちなんだろう
― どんなことに気をつけたらいいんだろう
― 日本人や日本の文化をどう思ってるんだろう
などなど、不安や疑問に思うこと、ありますよね。

この記事は、実際に起きた珍事を元に、外国人雇用の現場に携わる人々の戸惑いを描き

「外国人材の皆さんと、どんなふうにコミュニケートしたらよいの?」

のヒントが隠れる、異文化理解の橋渡しを目的としたノンフィクションストーリーです。

キャリアアドバイザー伊能ゆりなの事件ファイルVol.27
入社初日にぶっ倒れ事案、発生?!

ワタシ、伊能ゆりなは外国人材を雇用する企業や雇用される側の外国人が抱える課題を解決、サポートする業務に携わる、いわゆるキャリアアドバイザー。日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。
実はこれまでもメンバーとともに珍事の解明に取り組み、全国を走り回っている(これまでの珍事はこちらからどうぞ)。

ひとえに
「外国人雇用の現場は予想だにせぬ出来事の連続である」
今日はそうした珍事をつまびらかにしながら私たちの仕事を紹介していきたいと思う。

「飲食料品製造業」で特定技能外国人を採用するために必要なこととは?

今日は、埼玉の菓子製造企業で働くインドネシア人特定技能外国人のリタさんの話。
リタさんは3年の技能実習生の経験を経た後、在留資格を特定技能に切り替えて大好きな日本で働き続けることを決めた真面目で素直な性格の女性。今日が初出社のため、やや緊張した面持ちで安全研修を受講中だ。

ちなみに、特定技能外国人を受け入れるために企業が満たすべき条件もある。


特定技能「飲食料品製造業」を受け入れるために企業が満たすべき4つの条件
1.食品産業特定技能協議会に加入すること
特定技能「飲食料品製造業」を受け入れる企業は、外国人労働者受け入れから4か月以内に必ず食品産業特定技能協議会に加入する必要がある。

→令和6年6月14日より前に出入国在留管理庁へ特定技能に関する在留諸申請が完了している場合は従来通り、初めて特定技能外国人を受け入れてから4か月以内に協議会に加入。
初めて特定技能外国人を受入れ予定で、これから出入国在留管理庁へ手続きを行う計画がある場合は、出入国在留管理庁への在留諸申請の前に協議会に加入。
※2人目以降の受入れは改めて加入申請の必要なし
※協議会加入審査に1~2カ月かかるので計画的に申請すること

2.食品産業特定技能協議会、農林水産省の調査に協力すること
特定技能外国人を受け入れている企業には、農林水産省や食品産業特定技能協議会が行う調査に協力する義務がある。これらの組織は、制度に関する情報発信や法的ルール、地域ごとの状況把握のための調査を定期的に実施している。

3.適切な雇用契約を行うこと
特定技能外国人や技能実習生など外国人労働者受け入れにあたっては、企業と労働者が直接契約する「直接雇用契約」を結ばなければならない。また日本人労働者と同様に労働基準法、就業規則に基づき適切な雇用をする必要がある。

4.サポート計画を立てること
外国人労働者を受け入れる企業は支援体制を整える必要がある。
例えば、過去2年以内に特定技能1号の外国人雇用の実績がなければ、登録支援機関に外国人支援サポート計画の作成依頼を行わねばならない。


特定技能外国人本人の資質やスキルも必要だが、実は雇用する側の企業も「いつからでもどうぞ」ですぐに雇用開始できるわけではないのだ。



さて、そんなリタさんは休憩時間を挟み、午後から現場作業に入っていく段取りとなっている。

午後にはもう通訳担当も不要とのことで、リタさんの様子を見届けた私と通訳担当者は、一通りご挨拶を済ませその場を後にした。

リタさん、失神?!

昼食を取り、オフィスに戻った私の携帯電話が光ったのは14時。
相手はつい2時間ほど前にお話ししていた企業担当者の佐藤さんだった。慌てて折り返してみると、電話の向こうの佐藤さんも慌てている。



「ゆりなさん、すみません!午後の業務を開始したところリタさんが倒れてしまって。怪我はしてないようなんですが、急にバタンって。貧血かなと…。今は休憩室で横になってもらっていますが、病院に行ったほうがいいのかどうなのか。まずは、相談しようと思いご連絡しました」

「本人は何と言ってますか?」

あまり眠れてないと言ってましたね。緊張されていたのかも。念のため、午後はお休みにして自宅に戻ってもらいましょうか」

「わかりました!とりあえずすぐに向かいますので」

私は車に飛び乗り、数時間前に走った道を再び逆戻りした。

会社に着くと、佐藤さんが私の車を見かけて駆け寄ってきてくれた。

「ご迷惑おかけしてます!リタさんどうですか?」

「落ち着いたみたいで、帰り支度をして部屋で待機してもらってます。…で、リタさん、高い所が苦手なんですって」



「えーっと。作業場、そんなところありましたっけ?!」

「いえ、寮(アパート)が3階の部屋だからって。階段上がっていくのとか掃除でベランダに出るのとか、色々…が怖くてよく眠れなかったって言われてました」

確かに、リタさんの部屋は5階の角部屋。私とて3階以上の部屋から階下を望むと一瞬、心臓が置いて行かれそうな感覚になる。夜も眠れないほどとは相当な高所恐怖症なのだろう。

するとドアが開き、リタさんが休憩室から出てきた。私たちの声が聞こえていたのか、やや青ざめた顔色のリタさんがするすると私の元にやってきて「すみません」とつぶやいた。

「じゃあ、リタさん。大家さんに掛け合ってみるから、1階の部屋が空いてたらそちらに移りましょう。怖かったなら、早く教えてくれたらよかったのに」

「すみません。せっかく部屋を決めてくれましたから…わがままいけないと思いました。部屋、借りてもらえるは好待遇?そう、ラッキーと言いますので、わがまま言えませんね?」

真面目なリタさんらしい回答だ。
だが、健康を害したり、仕事に影響したりするほどの事案であればきちんと対処しなければならない。部屋は日当たりを考慮して上層階にしたが、確か1階も2部屋ほど空いていた記憶がある…。



信じられないようなわがままを言う外国人もいれば、不安を抱えながら意見を言えない人もいる。改めて、人(外国人)を相手にする私たちの仕事の難しさを痛感する出来事だった。






【外国人材活用にきめ細かなサポートを提供し、日本での就業をより安心に】

(株)キャムテックの「海外人材マネジメントサービス(キャムテックGMSサービス)」は外国人材活用におけるあらゆる業務について相談、代行を請け負うもので「TECH」「JOB」「LIFE」「LEGAL」の4つのサービスを軸にしています。

ストーリー中のキャリアアドバイザー青山智香がおこなう、寮の巡回を含むさまざまなサポートは【LifeSupport(外国人生活支援サービス)】によるもの。

日本で生活する全ての外国人材に、各地の専任担当が必要に応じて安全な生活と細やかな気遣い・サポートを提供しています。

外国人材の活用はすべてキャムテックGMSにお任せください!
詳細はこちらから

外国人採用に関するオンライン無料相談やってます!

  • 雇用が初めてなのですが、私たちの業務で採用ができますか?
  • 外国人雇用の際に通訳を用意する必要はありますか?
  • 採用する際に私たちの業務だとどのビザになりますか?
  • 外国人の採用で期待できる効果はなんですか?

上記に当てはまる企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

× 教えてタイムスくんバナー画像