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お酒に強くないとビジネスにならない?! inベトナム
キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case11

生活関連

2024.12.25

20XX年。
少子&超高齢社会を迎えた日本。
国内企業は、人材不足解消のため外国人材の活用に活路を見出していることだろう。

しかし、外国人材の活用については、労働環境の整備や異文化理解・コミュニケーションなど、課題であふれている。

果たして、企業が外国人労働者から選ばれるには?

本コラムは、外国人材の背景にある“異文化”への理解の第一歩として読んでいただきたいノンフィクションストーリーです。

キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case11
お酒に強くないとビジネスにならない?! Inベトナム

私、伊能ゆりなは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。

日頃は外国人材を雇用する企業や雇用される外国人の皆さんをサポートするキャリアアドバイザーとして、メンバーとともに全国各地で起こる珍事を紐解き、解決しているのだが(これまでの「青山智香の解明」はこちら)、現在、弊社ではベトナム、インドネシアなど外国人材市場の開拓にも力を入れており、海外での業務も増えてきた。 今回は、ベトナム出張に際して、見聞き、体験した記録を紹介していきたいと思う。

日本の梅酒はベトナムでも人気!

ベトナム人は、お酒が大好きだ。中でも人気は、やはりビールだろう。ベトナムは世界トップクラスのビール大国。安価で各種メーカーからさまざまな種類が発売されているビールは、庶民の味方だ。ただ、彼らの日常を垣間見るとビールに限らず、ウィスキー、ネップモイ(ベトナム産ウォッカ)や梅酒を楽しむ姿を見かける。

ちなみに、ベトナム以外でも東南アジア諸国をはじめとして、日本の梅酒は世界各国で愛されているようだ。


梅酒はタイ語で「ラオ・ブアイ」だが「ウメシュ」で通じるらしい

近年は地元のクラフトビールも人気があり、フルーツの生産が豊富なベトナムならではの原料の組み合わせで、現地でしか味わえないビールが生産されているらしいのだが、こちらはどちらかというと欧米人(観光客)向け。

では、地元の人たちにはビール以外にどんなお酒が人気なのだろうか。
コーディネーターに尋ねてみると、どのお酒も平等に人気があるのだが、例えばダナンに程近いフエにある酒造で造られる梅酒や焼酎、日本酒は根強い人気があり、創業者が日本人であることを教えてくれた。


フエフーズの公式HPはこちらから

フエフーズについて調べてみると、創業者の才田善彦は1995年からベトナムで酒造りを営んでおり、雇用創出と技術の継承を行う日本とベトナムの懸け橋となる企業のようだ。フエフーズの公式HPにて、その歴史が紐解かれているので一部抜粋してみる。



“日本で伝統的な清酒造り、焼酎作りを行いながらも、主原料の米、芋、梅、コーヒー、水はすべてベトナムのものを使用しています。「ベトナムから世界へ」というビジョンを持ち、日本酒・焼酎を通じて、ベトナムの良さを発信していくことを掲げています。”


こうして作られたお酒、中でも梅酒は弊社のベトナム人スタッフも男女問わず好んで飲んでいる。飲みやすさもさることながら、甘酸っぱい味わいがベトナム人の味覚に合うようだ。


マメな家庭では、自家製梅酒を作る人も!

打ち合わせでお酒を飲むってホント?

そういえば『ベトナムではお酒が飲めないとビジネスにならない』と聞いたことがある。コーディネーターに事の真相を尋ねてみたところ、ズバリ「That’s right!」。その回答をかいつまんで説明すると

ベトナムでは打ち合わせでもビールを飲む習慣がある。社長を酔わせたら商談成立!というぐらい、ビールはビジネスシーンに欠かせないアイテム。…となると「あまりお酒に強くない社長は?」という疑問が浮かぶだろうが、その場合は秘書が代打となり社長の代わりにお酒を飲む。秘書はお酒につよくないといけないという暗黙の了解がある。”

ということだった。



確かに、ベトナム人のみんなとお酒を飲んでいると、日本のようにマイペースに飲酒するスタイルではなく仲間内でも仕事上の付き合いでも、食事をしながら会話をしつつ、オチや同意のタイミングで乾杯しジョッキのビールを飲み干す習慣がある。
そもそも、お酒は人と楽しむもので「一人でしっぽり飲みたい日もあるじゃない」という感覚は日本人だけのものらしい。私たちが一人でビールを飲んだ日には「料理(お酒)がおいしくなかった?」「楽しめてないのでは?」などといった誤解を生んでしまうらしい。



というわけで、ベトナム人の皆さんとの飲み会は酔いつぶれることもしばし…。「強い男性はお酒も強い」「男性だったら飲めて当たり前」のようなひと昔前の日本のような風潮すらあるので、皆さんもビジネスシーンでの飲酒は特にご注意ください。



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