私、伊能あやめは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。今回は、我が事業部にやってきたインドネシア人留学生による見聞録〜番外編〜をお届けしたい。

インドネシア人留学生エンリ＆アプリリアのニッポン見聞録
初めての紅葉狩り〜高尾山登山〜

〜前置き〜

弊社では、インドネシアの名門校であり最も歴史ある日本語教育機関でもある国立パジャジャラン大学日本語学科より、インターン生を受け入れることとなった。学生らは将来、日本での就職を希望している。一方で、企業が海外の優秀な大学生を新卒で採用するメリットは、将来有望なASEAN市場に精通した人材を早期に確保できる点にある。彼、彼女らは高い学習意欲と多言語対応力を持ち、日本文化への理解も深く、異文化環境にも柔軟に対応できるため、グローバル展開を目指す企業にとっては、コストパフォーマンスに優れた戦略的な人材となる。

また、弊社で新たに開発した外国人材採用プラットフォームMintoku messeでは、そうした優秀な新卒の外国人材を求人を出すだけで現地に出向かず採用できる。



Mintoku messeは、ベトナム・インドネシアを中心としたアジアのトップ大学と提携し、
企業と海外人材をつなぐ採用プラットフォームです。日本語力や専門性を備えた理系・文系の学生と、現地に行かずに出会える仕組みを構築。提携大学内での就職相談会やマッチングイベントをMintokuが代行し、企業は求人情報を提供するだけで優秀な人材の確保が可能です。さらに、採用後の住居手配や生活サポートも一貫して対応。
“採って終わり”ではなく、定着と活躍まで見据えたグローバル採用を実現します。

改めて、今日は番外編として11月某日に株式会社キャムグローバル（以下、海外事業部）で実施された「紅葉狩りin高尾山」をお届けする。

インドネシアからのインターン生として春に来日したエンリとアプリリアにとっては初の紅葉狩り。ドキドキとワクワクが入り混じった、そんな2人のニッポン見聞録をお楽しみください。

（株）キャムグローバルで高尾山登山へ 〜紅葉を楽しみながら深める、チームの絆〜

海外事業部では海外出身メンバーとの交流を目的に、年に数回イベントを実施しています。仕事ではなかなか見えない互いの一面を知る機会として、チームの親睦を深めることに加え、外国籍のメンバーに日本の自然や季節の文化を体験してもらいたいと、今回は紅葉の美しい高尾山登山が実施されました。

高尾山にはいくつかの登山ルートが整備されています。私たちは6号路を登りました。6号路は高尾山の中でも自然味が強く、岩や木の根が多い“登山らしい登山道”として知られています。1〜5号路は比較的歩きやすいのですが、「せっかく来たし、もっと登山っぽいルートに挑戦したいよね」という声があがり、最も険しい6号路に決定しました。

「服装、間違えた…！？」から始まった1日

おはようございます、アプリリアです！

「会社の行事だから、少しキレイめな格好で行くといいかな」なんて思っていたら、駅に着くと皆さん揃ってスポーツウェア。「あれ？私ってば服装を間違えたかしら」と気づいた日には時すでに遅く、そのまま参加することになりました（汗）。

登山口で見かけたケーブルカー。色合いの可愛らしさはともかく、不思議な形をしていて思わず写真を撮りました。……でも、なるほど！この形状こそが、角度を保ったまま山を上がっていくのに適しているというわけですね？！すごい！！！

後で教えてもらったのですが、高尾山のケーブルカーは日本一の急勾配として有名なのだそう。紅葉の前に、ケーブルカーに感動してしまいました…！

さて、まだ汗をかく前の元気いっぱいの私たちの写真も、この日の気持ちの良い朝のスタートを思い出させてくれます。

写真左の外国籍メンバーのリーダー、ヒルダンさんは同じくインドネシア出身。インドネシア政府、企業との会談のアテンドや通訳業務など幅広く業務をこなされていて、憧れの先輩です。
写真右のおしゃれコートを身を纏った場違いな私（笑）の隣は、海外事業部のエース、鮫島さんです。いつも明るく気さくなお兄さんで、話しているとこちらが元気をもらえる存在です。

和気藹々（わきあいあい）。でも、身体に異変が…！

こんにちは、エンリです。

先に進むにつれ、木の根や石がゴツゴツと露出した道が続き、油断すると転びそうな場所も出てきましたよ。

中腹まで登ってくると、外から眺めていた感覚だった紅葉が、自分までもがこの景色の一部なのではないかと思うほど、一体感を得られるようになりました。森の中から見る木々の彩りは本当に美しいものですね。

道中で特に印象に残っているのは、この、終わりの見えない“死の階段”です。「膝が痛い！」「もう、足がガクガクして無理だ」そんな弱音も吐きながら必死で登りました。

途中で、アガニさんとアプリリアさんが同時に足をつってしまいました。階段の連続から坂道に差し掛かった途端に痛みが走ったようです。

「どうして、今なの？！」「こんなところで気が合うなんて、不思議…！」

顔面蒼白のアガニさんと、水分補給をするアプリリアさんを見守り、皆も休憩をとって山頂を目指します。

もうそろそろ？
いや、まだまだ……！

最高の眺めとチームの仲間に乾杯

着いたぞ〜！

中央からやや右側の山並みに、富士山が少しだけ覗いていましたが、いざシャッターチャンスになると雲間に隠れてしまいました。残念！

ちなみに、高尾山は、江戸時代には富士山信仰の代わりとして多くの参拝者を集めたそうです。特に、富士山が女人禁制だったのに対し高尾山は女性でも参拝できたこと、江戸から近くアクセスが良かったことに加え、修験道の聖地である「薬王院」もあり、信仰の中心地として、富士山の代替地としての役割を果たしたようです。

紅葉の赤の美しさに思わず見惚れてしまい、たくさん写真を撮りました。
なんとなくニュースで見ていた“どこか”の観光地の賑わいを「この景色を求めて大勢の人が集まるのだな」と実感を伴って知ることができました。

こちらがお気に入りの1枚です。
赤、オレンジ、黄色、緑、黄土色…とこの1シーンでたくさんの色を楽しめます。神様の創った景色って、本当に素晴らしいですね。この景色と、紅葉は一生忘れることはないでしょう。

写真を撮り終え、レジャーシートを広げて、ビールで乾杯しました。私たちは宗教上の理由からお酒を飲まないのでジュースで乾杯です。ひと汗かいた後のジュースやおやつは最高でした！

最後に薬王院での“お掃除小僧”や“天狗像”との記念写真をどうぞ。

お掃除小僧の背後霊なのか、ただ寄り添っているだけなのか…？（株）キャムグローバルの代表の三石さんの記念ショットです。代表のこんな写真を撮れるのが、私たちの部署の良いところ（？）です！

続いて、我が部署No.2の日下さんによる渾身の天狗。職場でも、折りを見ていろいろなお話をしてくださる上司ですが、こんなお茶目な方とは知りませんでした。

下山はケーブルカーで。鮫島さんにチケットを買っていただき、しかも偶然にも1番前の席に案内されたおかげで、美しい景色を堪能しながら降りることができました。

途中、登りのケーブルカーとすれ違いました。

まさかの、同僚がご家族と乗っているという場面に遭遇しました（笑）互いに最前列で手を振り合い、別れました。

高尾山登山を終えて

小川が流れ、木の葉が頭上を覆い、足元の岩や木の根に気をつけながら歩く道は、普段の生活では触れない自然そのものでしたが一同、声を掛け合って、6号路を踏破することができました。

声をかけ合うことの大切さを学んだ1日（アプリリア）
険しい登山道で足をつり…終わりの見えない階段で心が折れそうになったとき、メンバーの励ましの言葉が次の一歩の力となり、最後まで登り切ることができました。この経験から、チームで協力することの大切さ、声をかけ合うことで生まれる安心感を改めて認識することができました。
日頃の仕事でも困っている仲間がいたら、積極的に声をかけ支え合えるようにしたい、気遣いができる人になりたいという思いが強まり、コミュニケーションを大切にしながら働くことの重要性を再確認できた1日でした。

日本の文化を存分に味わうことができた1日（エンリ）
今回の登山イベントは、日本の秋を感じながらチームメンバーと交流を深める貴重な体験でした。特に、たくさん会話をしながら歩いたため、日本語を習得中の私にとってとても良質な勉強の時間にもなりました。
また、険しい道を歩きながら互いに励まし合い、共通の目標に向かって進むことで、普段よりも深い関わりを持つことができたように感じます。チームとして目標を共有し、協力し合うことの心地良さを感じ、職場でも同じように協力し合える関係を築いていきたいと思いました。

おわりに

高尾山登山は、海外事業部のメンバーにとって、自然の中で身体を動かすだけでなく、お互いの距離を縮める特別な時間となりました。険しい登山道での苦労や山頂での絶景、予期せぬ出会いや思いがけないハプニングなど、すべてがチームの絆を深める瞬間でした。

登山を通じて、チームワークやコミュニケーションの大切さを再確認し、これからもそれぞれの文化や価値観を尊重しながら、メンバー同士で協力し合えるより良いチームづくりを目指していきます。

終