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インドネシア人女性は嫉妬深いって本当?
インドネシア人留学生エンリのニッポン見聞録Vol.50

生活関連

2025.12.03

私、伊能あやめは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。今回は、我が事業部にやってきたインドネシア人留学生による見聞録をお届けしたい。

インドネシア人留学生エンリのニッポン見聞録
インドネシア人女性は嫉妬深いって本当?

エンリ ファウザン ハビビエさん と アプリリア ヌルマウリさん

 

〜前置き〜

弊社では、インドネシアの名門校であり最も歴史ある日本語教育機関でもある国立パジャジャラン大学日本語学科より、インターン生を受け入れることとなった。学生らは将来、日本での就職を希望している。一方で、企業が海外の優秀な大学生を新卒で採用するメリットは、将来有望なASEAN市場に精通した人材を早期に確保できる点にある。彼、彼女らは高い学習意欲と多言語対応力を持ち、日本文化への理解も深く、異文化環境にも柔軟に対応できるため、グローバル展開を目指す企業にとっては、コストパフォーマンスに優れた戦略的な人材となる。

また、弊社で新たに開発した外国人材採用プラットフォームMintoku messeでは、そうした優秀な新卒の外国人材を求人を出すだけで現地に出向かず採用できる。



Mintoku messeは、ベトナム・インドネシアを中心としたアジアのトップ大学と提携し、
企業と海外人材をつなぐ採用プラットフォームです。日本語力や専門性を備えた理系・文系の学生と、現地に行かずに出会える仕組みを構築。提携大学内での就職相談会やマッチングイベントをMintokuが代行し、企業は求人情報を提供するだけで優秀な人材の確保が可能です。さらに、採用後の住居手配や生活サポートも一貫して対応。
“採って終わり”ではなく、定着と活躍まで見据えたグローバル採用を実現します。



部署間を越え、既にSNSマーケティング部門にて即戦力として活躍中の2人。改めて、今日はエンリ ファウザン ハビビエさん(以下、エンリさん)の見聞録をお届けする。

恋人に嫉妬しがちなインドネシア人女性

「あやめさん、今ちょっといいですか?」

声をかけられて顔を上げると、エンリさんがパソコンを胸に抱えたまま、あたりをキョロキョロしている。なにやらこの場では言いにくそうな顔をしているので、連れ立って廊下に出た。

「……えっと、あやめさんに聞くことかはわからないですが」

「なになに?!また、何か面白い発見があったの?」

「はい。いえ、えっと……。日本人は、恋愛に対して嫉妬しないですか?」

「え?!嫉妬?」

唐突すぎて思わず聞き返してしまう。するとエンリさんは、ちょっと恥ずかしそうにパソコンで口元を隠すような仕草をしながら

「インドネシアの女性は、けっこう嫉妬深いですよ。特に恋愛に関して」

「そうなの?」

「はい。好きな人が他の女性と話しているのを見るだけで嫌だっていう人が多いです。もしその相手と連絡してたらもう、大事件です!」

「大事件って、大袈裟な!……そ、そんなに?」

「はい、そんなに?です」

エンリさんは冗談じゃないという顔で頷いた。

「宗教的に、恋愛そのものに慎重な人が多いです。ですから、誰かを好きになるってすごく重い?深刻、ですか?真剣?そういう感情なのかもしれません。だから、ちょっとしたことでも嫉妬します。友達でも、恋人でも。好きな人が自分以外の女性と仲良くしているのを見ると、心がドキドキ、不安みたいで」

ふむふむ、そういうことか。まさかエンリさんと恋愛話をするなんて思わなかったけど、そうした感覚も国によって違うのかもしれない。

「で、日本はどうですか?日本人は恋愛で嫉妬しますか?」

どうだろう……私は少し考えてから答えた。

「そりゃ、大なり小なり嫉妬はするだろうね。でも、日本人は気持ちをあまり表に出さない文化だから。平気なふりをしている人が多いかも?ほら、我慢強いところがあるしね。恋人が他の人と仲良くしていても、顔には出さずに心の中でモヤモヤってこともよくあるんじゃないかしら」

「えっ、顔に出さない?」

「うん。黙認って言うんだけど、そうやって距離感を保とうとしたり。もちろん、はっきり言う人もいるよ。だから、半分半分ってところじゃない?」

「そうですか。インドネシアだったらすぐ言います。“どうしてあの人と連絡取ってるの?あんまり仲良くしないでよ”って」

「まあねぇ……。でも、主張をするって大事だから。何も言わなくても”わかってほしい”のが日本人だから(笑)」

「あ!それ、“察する”というのですね」

「それそれ、察してほしいって。度が過ぎると“かまってちゃん”って言ったりもするわ」

立場や持ち物に対する嫉妬も

「あと、見栄を張るとか自慢するとかそういう主張もあります」

「…と、言うと?」

「誰かが『おしゃれなバッグだね』って話をしていると『私だって!』という主張をします。日本人みたいに謙遜しないのもそうですし、誰かが褒められていると“自分も”って…」

「なるほどね。確かに、面接していてもしっかり自己アピールするタイプが多いわ」

「私はあまりそういう気持ちがないのですが、男女問わず自慢な感じはありますよ」

「そっか。日本人は『恥をかかないように』っていう意味合いの、見栄を張る文化はありそう。今時はどうなんだろう。口下手な分、自慢したいことはSNSに投稿するんじゃない?“匂わせ”って言葉があるぐらいだし(笑)そう考えると、見栄っ張りかもね」

「“匂わせ”、聞いたことがあります!日本人、おもしろいです!」

恋愛観の違いなんて深く考えたことがなかったけど、そこには宗教や地域柄、世代、生まれ育った環境などさまざまな要素が絡み合うのだろう。

「ところで、日本は恋愛に対してオープンな社会でいいですね!私はどちらかというとそういう文化がいいと思っています。だから、日本での暮らしは楽しいです」

「そう言ってもらえるとうれしいわ。エンリさんは特にそういうタイプかも!宗教に対する信仰度合いや価値観や…ひとり一人違うものね」

「はい、ムスリムだから、インドネシア人だからと、ひとまとめにできることばかりではありませんから」

「ねえ、エンリさん?でも私は嫉妬するって悪いことではないと思うわ」

「あやめさんは嫉妬するということですか?」

「うーん、まあそれは時と場合によるだろうけど!嫉妬するということは、その人を大切に思っているってことよ。大切じゃなければ、不安にもならないでしょう?」

「それは、はい。そう思います」

「ただ、日本では“どう伝えるか”をすごく大切にするんじゃないかと思うのよ。感情をそのままぶつけるよりも、相手が受け取れる形に変えてから話そうと努力する。ほら“空気を読む”ってやつ?」

「なるほど、受け取れる形…ですか」

「そう。“私はあなたが好きだからその分、不安にもなる”って伝えたら、嫉妬は責めることじゃなくて気持ちを共有することになる、みたいな?」

「ちゃんと言葉を選ぶということですね。傷つけないように、でも自分の気持ちも伝わるように。インドネシアは、どちらかといえば感情をそのまま言いますね」

「感情をストレートに出せるって、うらやましくもあるよ」

「うらやましい、ですか?」

「うん。だって、好きな気持ちを隠さないって、とてもまっすぐで魅力的だもの」

エンリさんはちょっと驚いたように目を瞬き、それからにっこり笑った。

「そうですよね。嫉妬されるというのは、好きという証拠ですね」

「そうそう、そういうこと!」

「もし私が日本の女性を好きになったら、気持ちをはっきり言ってくれなくて、難しいかもしれません」

「気持ちを伝えるって大事だね。わかってほしいときは丁寧に」

「丁寧に。そうですね」

「そう。エンリさんは優しいから、きっと大丈夫よ」

「私、日本に来てよかったと思っています。文化も違うし、価値観も違うけど、話してみると、ちゃんと距離が縮まりますよね」

「そうそう、日本人はシャイな人がいっぱいだから!いっぱい話しかけてみるといいよ」

文化の違いは時に戸惑いを生む。でも、丁寧に話して向き合えば、ただの“違い”が“つながり”に変わる。——彼がこれからどんな恋をして、どんなふうに嫉妬されて(いや、嫉妬してたりして笑)どんなふうに恋を育てていくのか。

いつかの結婚報告を、首を長くして待とうと思う。


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