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バイク大国インドネシアでも走れない道路があるって本当?
インドネシア人留学生エンリのニッポン見聞録Vol.43

生活関連

2025.10.01

私、伊能あやめは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。今回は、我が事業部にやってきたインドネシア人留学生による見聞録をお届けしたい。

インドネシア人留学生エンリのニッポン見聞録
バイク大国インドネシアでも走れない道路があるって本当?

エンリ ファウザン ハビビエさん と アプリリア ヌルマウリさん

 

〜前置き〜

弊社では、インドネシアの名門校であり最も歴史ある日本語教育機関でもある国立パジャジャラン大学日本語学科より、インターン生を受け入れることとなった。学生らは将来、日本での就職を希望している。一方で、企業が海外の優秀な大学生を新卒で採用するメリットは、将来有望なASEAN市場に精通した人材を早期に確保できる点にある。彼、彼女らは高い学習意欲と多言語対応力を持ち、日本文化への理解も深く、異文化環境にも柔軟に対応できるため、グローバル展開を目指す企業にとっては、コストパフォーマンスに優れた戦略的な人材となる。

また、弊社で新たに開発した外国人材採用プラットフォームMintoku messeでは、そうした優秀な新卒の外国人材を求人を出すだけで現地に出向かず採用できる。



Mintoku messeは、ベトナム・インドネシアを中心としたアジアのトップ大学と提携し、
企業と海外人材をつなぐ採用プラットフォームです。日本語力や専門性を備えた理系・文系の学生と、現地に行かずに出会える仕組みを構築。提携大学内での就職相談会やマッチングイベントをMintokuが代行し、企業は求人情報を提供するだけで優秀な人材の確保が可能です。さらに、採用後の住居手配や生活サポートも一貫して対応。
“採って終わり”ではなく、定着と活躍まで見据えたグローバル採用を実現します。



部署間を越え、既にSNSマーケティング部門にて即戦力として活躍中の2人。改めて、今日はエンリ ファウザン ハビビエさん(以下、エンリさん)の見聞録をお届けする。

 

バイクが走る道路、走れない道路

「エンリさん。先週末に相談してた件ね!この後、例の千葉工場に行くの。エンリさんも同行お願いできるかな」

今日、私とエンリさんは技能実習生の新規受け入れにまつわるサポート業務で千葉県は成田市へ向かうことになった。

「はい、もちろんです!」

軽く身を起こして明るく返事をしてくれたエンリさん。彼にとっては、これが初めての郊外への外出だ。普段は都内のオフィスに電車通勤しているエンリさんにとって、車での移動はちょっとした冒険だろう。
社用車を運転するのは営業部の吉田さん。助手席に私、その後部座席にエンリさんが乗り込み、車はオフィスビルの駐車場を出発した。

「天気もいいし、ドライブ日和だね。エンリさんもなかなか車に乗って移動することはないだろうし」

「この辺は、エンリさんの故郷の風景に似ていたりするのかしら?」

吉田さんの会話に私も続く。

「はい。こうして車で移動するのは新鮮です、楽しいですね!」

エンリさんが笑って答える。

「通勤は電車だったよね?」

「はい。満員電車は大変ですが…でも、慣れてきました」

 

そんな話をしているうちに、あっという間に首都高入口の緑の看板が見えてきた。料金所を抜け、本線に合流する。日中はやはりトラックや営業車が多そうだ。皆さん、そこそこのスピードで私たちの横を駆け抜けていく。

「あっ……!」

急に声を上げるエンリさん。

「どうかした?」

振り返る私。

「バイクですね?バイク!」

「え?白バイ!?えっ…」

吉田さんはミラーで横や後方を確認している。

「いやいや、私たちべつに違反してないからいいじゃないですか(笑)で、エンリさん。バイクがどうかした?さっき追い越していったバイク?……知り合いだった!?」

「いえ。あの、インドネシアでは、高速道路は車しか走れません。バイクは立ち入り禁止です」

「そうなの?インドネシアってあんなに“バイク大国”なのに?!」

目を丸くする吉田さん。

 

「そうです!先ほどバイクがスムーズに車の間を抜けていきました。日本は整列して走っているの、驚きます。だから、できますか?自由ですね、バイクは。高速道路も走れますか……すごいです」

「そうだね。確かにインドネシアの交通事情と比べてみると整然としてるかも。バイクはその間をうまく抜けて行ったりするしね。私、先月インドネシアに出張したとき逆に驚いたというかドキドキしたもん。ぶつかりはしないかって!」

「インドネシアのバイクは移動するのに便利ですよ。スピードを出して走るような、楽しいじゃなくて…人も荷物を運びますね。便利に移動するものです」

 

「なるほどね。僕も、休日にバイクで出かけることあるよ!日本は交通手段に使っている人ももちろんいるけど、たとえば原付とかね。でも、おおよそツーリング好きな人がバイクに乗ってるイメージだ。風を切って走る感じは車じゃ体感できないし、エンリさんの言う通り交通手段として身軽かつ便利なところもバイクならではって感じだし!」

「私もいつかバイクに乗ってみたいです。日本でやってみたいこと、いっぱいあります(笑)あ、またバイクが来ましたよ!スピード出てますね」

赤いバイクはいったん車の後方につき前後の様子を伺っていたかと思うと、音を立てて加速し、あっさりと私たちの視界から消えていった。風に乗るように走るその姿は“自由”そのものだった。

自由と責任

「文化の違いって、面白いよね」

吉田さんがつぶやいた。

「バイク一つを取っても、国によってルールが違うし、それは安全に対する考え方とか、社会の作り方の違いでもあるもんね」

「そうですね。たとえば、ヘルメットの被り方も日本ではちゃんと顎ひもを締めると思いますが、インドネシアでは被ってるだけで良しとする人も多いです」

「へえ、そうなの?」

「はい、そうです。ですから、日本で初めてバイクに乗っている人を見たとき、“やっぱり日本人は真面目だなあ”って思いました」

「ははは、そうかな。日本も色々な人がいるけどね。でも、命には替えられないもん!ルールだからということもあるけど、本人としてはそんな気持ちかも。ははは」

「でも、日本のようにバイクが自由に高速を走れるというのは、責任もあるということですね。ちゃんと整備して、安全運転して、周りに気を配って乗る。そうじゃないと、みんなが危険です」

「それはそうだね」

相槌を打つ私。

 

「自由と責任は、いつもセットであるべきなんだ」

吉田さんが諭すように言い、皆うなずいた。

エンリさんが続く。

「はい、そうです。そう思います。インドネシアではNGなことが、日本ではOKでも、OKだから、それに合う行動が必要です。バイクだけではないです。働くもそうです、人と関係するのも、生活、習慣、文化…全部、共通しますね」

「エンリさん、今日も良い学びがあったね。私にとってもエンリさんのおかげで良い学び、発見があった!会社の中にいるだけじゃわからないこと、いっぱいあるよね。今日のこの場に感謝したいわ」

「さすが、あやめさん。先生ですね。私もそう思います!“感謝”するのも、国は関係ないですね。大事なことです」

隣で吉田さんがにっこり笑っていた。


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