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特定技能所属機関とは?特定技能外国人受入れ機関の適合基準を解説

特定技能所属機関とは、特定技能外国人の受入れ機関です。特定技能所属機関には満たすべき適合基準や義務があり、特定技能外国人への適切な支援を行う必要があります。特定技能所属機関に義務付けられた支援業務は、体制要件を満たす登録支援機関に委託することが可能です。委託することで自社のリソース負担を大幅に軽減し、受入れ基準を満たすことができます。

本記事では、特定技能所属機関として満たすべき適合基準や義務、外国人労働者の支援を委託可能な登録支援機関について解説します。

CONTENTS

1. 特定技能所属機関とは|特定技能外国人の受入れ機関

特定技能所属機関とは、在留資格「特定技能」を持つ外国人材を雇用する企業や個人事業主の正式名称であり、「受入れ機関」とも呼ばれます。この制度は、国内で深刻な人手不足が続く特定産業分野において、外国人材の受入れを可能にするために設けられています。対象となる産業分野は、介護、建設、農業、製造業、宿泊業など12分野に限定されています。
特定技能制度は、技能実習制度と混同されがちですが、両者には明確な違いがあります。技能実習制度は「技能移転」が目的であり、研修的色合いが強い一方で、特定技能制度は即戦力としての就労を前提としています。特定技能外国人は、専門的な知識や技能を有していることが求められ、所属機関において即戦力として活躍することが期待されます。
参考:在留資格「特定技能」とは? 技能実習との違いや採用ポイントを解説

2. 特定技能所属機関として満たすべき適合基準

特定技能所属機関になるためには、主に以下の3つの観点で適合基準を満たす必要があります。これらを理解することで、自社が特定技能所属機関になりうるかどうかを判断することが可能です。

2-1. 外国人労働者との雇用契約が適切であること

まず、雇用契約は公平かつ適正であることが求められます。報酬額は、同じ業務に従事する日本人労働者と「同等以上」でなければならず、外国人であることを理由とした差別的待遇は禁止されています。また、特定技能外国人に従事させる業務は、相当程度の知識や経験を必要とする技能を要する業務であることが前提です。
雇用契約に際して、外国人に対する保証金の徴収や違約金の契約は禁止されており、契約内容は明確かつ文書化されている必要があります。これにより、外国人労働者が安心して働ける環境が確保されます。
参考:外国人労働者を雇用target=”_blank” rel=”noopener”する方法は?メリット・デメリットと注意点を解説

2-2. 外国人労働者への適切な支援体制と支援計画があること

特定技能所属機関は、外国人労働者が安心して生活・就労できる支援体制の整備が求められます。具体的には、外国人が十分に理解できる言語で対応可能な職員を選任することが必須です。また、過去2年間の受け入れや管理の実績があることも求められます。
支援計画には、事前ガイダンス、生活オリエンテーション、公的手続きへの同行、定期面談などの義務的支援項目を盛り込み、実施状況を契約終了後1年間備え付けておく必要があります。なお、登録支援機関に支援業務の全部または一部を委託することで、この要件を満たすことも可能です。

2-3. 適切な特定技能所属機関であること

特定技能所属機関は、法令遵守が前提条件です。具体的には、労働関係法令(労働基準法、労災保険法、雇用保険法など)、社会保険法令(厚生年金、健康保険など)、租税法令を遵守していることが求められます。また、役員に暴力団員がいないこと、破産手続き開始決定を受け復権を得ていない者がいないことなど、役員等の適格性も審査されます。
報酬は原則として預金口座への振込みで支払う必要があり、振込み以外の方法で支払った場合は客観的な資料を提出する義務があります。
参考:出入国在留管理庁|特定技能運用要領

3. 特定技能所属機関の義務

特定技能所属機関は、外国人材の安定した就労を確保するため、雇用契約の履行、法令遵守、届出、支援の適正実施という主要な義務を負います。これにより、技能実習制度で問題となった失踪や不当な労働環境を防ぎ、受入れ体制の適正化が図られます。

3-1. 雇用契約を履行する

特定技能外国人と締結した雇用契約に基づき、賃金、労働時間、業務内容、福利厚生などを確実に履行する義務があります。不履行は指導・改善命令や所属機関認定の停止につながるリスクがあります。
また、外国人が一時帰国を希望する場合、事業運営に支障がない限り有給休暇の取得を配慮すべきです。さらに、帰国費用を本人が負担できない場合は、所属機関が費用を負担する「帰国担保措置」を講じる義務もあります。

3-2. 関係法令を遵守する

特定技能所属機関は、労働法、社会保険法、租税法令を継続的に遵守する必要があります。違反があった場合、在留資格の取消しや所属機関認定の取消しなど重大なリスクを負います。
さらに、外国人材の活動状況に関する文書(管理簿、雇用契約書、賃金台帳、出勤簿など)を作成し、事業所に備え付ける義務があります。健康状況や生活状況の把握も、所属機関が行う必要があります。

3-3. 必要な届出をする

特定技能外国人の受入れ状況、活動状況、支援計画の実施状況を地方出入国在留管理局に定期的に届け出する義務があります。雇用契約の変更・終了や支援計画の変更があった場合も、速やかに届出を行う必要があります。
届出を怠ったり虚偽の届出を行った場合、罰則の対象となります。
参考:【専門家コラム】特定技能で外国人を雇用した後の届出

3-4. 特定技能外国人に適切な支援を行う

特定技能所属機関は、義務的支援を支援計画に基づき適正に実施する必要があります。義務的支援には、事前ガイダンス、送迎、住居確保・生活契約支援、生活オリエンテーション、公的手続き同行、日本語学習機会提供、相談・苦情対応、日本人との交流促進、転職支援、定期面談・通報が含まれます。
支援にかかる費用(人件費、交通費など)は外国人に負担させてはならず、定期面談は3か月に1回以上の頻度で行う義務があります。

4. 特定技能所属機関と登録支援機関の違い

特定技能外国人の受入れ体制を整える際、特定技能所属機関と登録支援機関の違いを理解しておくことは非常に重要です。所属機関は外国人材を直接雇用する主体であり、雇用契約や報酬支払い、労働条件の管理などを行います。一方、登録支援機関は、義務的支援業務の全部または一部を委託により実施する機関であり、所属機関が自社で支援体制を整えられない場合や、業務負担の軽減を目的として活用されます。
この違いを把握することで、特定技能所属機関が自社で支援を行うか、登録支援機関に委託するかを判断する材料となります。また、制度の適正な運用は外国人材の定着や企業のコンプライアンス維持にも直結するため、正確な理解が欠かせません。

4-1. 登録支援機関とは|外国人労働者の支援を行う機関

登録支援機関とは、特定技能所属機関から支援業務の委託を受け、特定技能外国人に対する義務的支援の全部または一部を実施する機関です。法人や個人であっても、出入国在留管理庁長官の登録を受けている必要があります。
特定技能所属機関は、支援体制の要件を自社だけで満たせない場合や、日常業務に加えて支援業務の負担が大きい場合に、登録支援機関に委託することが可能です。これにより、専門的な支援や手続きの効率化が図られます。
ただし、登録支援機関は中立的な立場で支援を行う義務があり、特定技能外国人を直接監督する立場にある人物(現場責任者や管理者など)は、支援責任者や担当者として登録されることはできません。この制約は、支援と監督の役割を分離し、外国人材の権利を保護するために設けられています。
参考:特定技能制度における登録支援機関とは?支援内容・選び方を解説

4-2. 登録支援機関へ委託可能な支援業務

登録支援機関に委託できる業務は、特定技能外国人が日常生活を安定して送るために必要な支援全般に及びます。具体的には以下の業務が挙げられます。

  •   ● 事前ガイダンス(制度や業務内容の説明)

  •   ● 空港や駅への送迎

  •   ● 住居確保支援

  •   ● 生活オリエンテーション(生活習慣や地域のルールなど)

  •   ● 日本語学習の機会提供

  •   ● 相談・苦情対応

  •   ● 公的手続きの同行や案内

一方で、在留資格の申請書類作成や提出は、行政書士など専門資格を有する者でなければ代理できません。登録支援機関が代行できるのは、あくまで特定技能外国人の生活・就労支援に関する部分であり、入国管理に関わる法的手続きは所属機関または資格保持者の責任範囲となります。
このため、登録支援機関を活用する場合でも、所属機関として法的義務の範囲や業務内容を正確に把握しておくことが重要です。

4-3. 登録支援機関の選定基準

登録支援機関を選定する際は、以下の観点に着目することが推奨されます。

  1.   1. 支援実績数
        過去に受入れた外国人材の数や支援実績を確認し、業務の信頼性や対応能力を評価します。
  2.   2. 特定産業分野への専門性
        所属機関が属する産業分野の特性を理解した上で支援できるかどうかは、外国人材の定着に直結します。
  3.   3. 費用対効果の明確性
        支援業務にかかる費用と提供サービスの内容が明確であるか、コストパフォーマンスを考慮します。
  4.   4. 対応言語
        外国人材が理解できる言語でサポートできるかどうかも、支援の質を左右する重要な要素です。

これらの基準を総合的に判断し、自社の状況や外国人材の特性に合わせた支援体制を構築することが求められます。

5. まとめ:特定技能所属機関として受入れ体制を整えましょう

特定技能所属機関になるためには、法令遵守、日本人と同等以上の報酬設定、支援体制の確立など、複数の基準をクリアする必要があります。この申請前の準備が、制度運用成功の鍵となります。
ところが、自社で支援体制を整える場合、コストを抑えられる可能性がありますが、人的・時間的リソースの負担が大きくなります。一方で、登録支援機関に委託すれば、業務負担を大幅に軽減でき、専門的な支援を安定して提供できます。自社支援と委託支援のどちらを選択するかは、自社のリソース状況や外国人材の人数・業務内容を踏まえて判断することが重要です。

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