海外人材Times

外国人労働者の雇用・採用WEBメディア

検索
海外人材Times

ベトナムで飲むビールには注意が必要?!
キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case.3

生活関連

2024.10.30

20XX年。
少子&超高齢社会を迎えた日本。
国内企業は、人材不足解消のため外国人材の活用に活路を見出していることだろう。

しかし、外国人材の活用については、労働環境の整備や異文化理解・コミュニケーションなど、課題であふれている。

果たして、企業が外国人労働者から選ばれるには?

本コラムは、外国人材の背景にある“異文化”への理解の第一歩として読んでいただきたいノンフィクションストーリーです。

キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case.3
ベトナムで飲むビールには注意が必要?!

私、伊能ゆりなは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。

日頃は外国人材を雇用する企業や雇用される外国人の皆さんをサポートするキャリアアドバイザーとして、メンバーとともに全国各地で起こる珍事を紐解き、解決しているのだが(これまでの「青山智香の解明」はこちら )、現在、弊社ではベトナム、インドネシアなど外国人材市場の開拓にも力を入れており、海外での業務も増えてきた。

今回は、ベトナム出張に際して、見聞き、体験した記録を紹介していきたいと思う。

ビールがぬるいだと?!

ベトナム珍道中1日目。さまざまなカルチャーショックを乗り越え、待ちに待った宴の時間が始まろうとしている。なんせ、ベトナムは暑い。東京だって連日、猛暑日と騒いでいる今日この頃だが1日の〆はビールと決めている私にとって「ベトナムって、実は、東南アジア屈指のビール大国なんだよ」という友人のささやきは、それだけでもベトナムに行ってみたいと思えるほどゲキ刺さりしてしまった。


       世界9位のビール大国。スーパーの陳列棚には各種メーカーのビールがずらり

アルコールメニューには、見知らぬ銘柄のビール名が並んでいる。ちょっとだけひよった私たちは安定のコロナビールを見つけ、まずはこちらで乾杯することにした。

料理を選びつつ待っていると、無事、ビールが到着!


         大きなケースに氷と共に無造作に入れられたビール、おいしそう!

「わー、なんか映える!!」

思わず写真を撮りまくる私たち。さっそく乾杯しようとビールを受け取ってみると……

「あれ、なんかどの瓶もぬるいんだけど?こんなもん??」

氷の演出を見て、キンキンに冷えたビールを想像したのだが、ちょっと表面が冷たくなっているだけで、明らかに冷蔵庫で冷やされていたビールのそれではない。

ビールがぬるいってアリ?少なくとも今は、頭がズキズキするぐらい冷えたビールが飲みたい。もしかして、コロナビールにしちゃったから冷えてなかったとか?

すると、現地のコーディネーターがテーブルに置かれたグラスを配り始めた。

「ベトナムのビールは氷を入れて飲みますよ?これ、グラスね。ライム絞るとおいしいからおすすめねー!」


              ビールは氷を入れて飲むのがベトナム流

驚く一同。理由を聞いてみると「よっぽど余裕のある店でない限り、飲食店で瓶や缶など、かさばるビールを冷やせるようなスペースはない。薄めることでたくさん飲めるし、スッキリした感じがする。酔いにくくなっていいんですよ(※個人談)」と教えてくれた。

そういえば、ビールの本場、ドイツも常温で飲みはしないが日本ほどキンキンに冷やしはしないという話を聞いたことがある。ビールの飲み方ひとつをとっても、国によってさまざま。文化の違いを感じる。されど、郷に入っては郷に従え。

私たちは、現地の習慣に則り氷を入れたグラスにコロナビールを注ぎ、乾杯したのだった。

海外では、氷も注意して!

その夜、すっかり深酒した私は腹痛で目が覚めた。下痢だ。トイレに駆け込む傍ら思考を巡らせ、たどり着いたのはビールの氷。あの氷が飲料水からできているという保証はどこにもない。おまけに、どのビールもおいしくて、けっこうな量の氷(=水)を摂取してしまった。

到着してすぐに立ち寄ったカフェで口にしたジュース(氷入り)がなんともなかったせいで、水の異形ともいうべき氷にすっかり油断していた。


              1杯300円ほどのジュース、安い!

翌朝、仲間のうち数名が同じ症状を訴えていた。いずれも、酒豪ばかり。以降、ベトナム珍道中の私たちが口にするもの一つひとつに最大限の注意を払ったのは言うまでもない。

さて。
ひるがえって、外国人労働者受け入れにあたり、改めて、各国の〇〇事情を知ることの重要性を思い知った。例えば、日本では定番となっている花粉症が外国人にとっては未知の経験という場合。逆に宗教観念が希薄な日本人が、無意識に宗教上のNGを踏み越えてしまうこともある。

さまざまな状況が想定される、外国人労働者問題。労働力不足となる日本が選ばれる国になるには、どのような準備が必要だろうか。



『外国人材を競争力に変える法-日本企業が外国人から「選ばれる力」を持つために』 2024年6月25日より順次発売(ダイヤモンド社)
こちらのサイトにて予約受付中
団塊の世代にあたる800万人全員が後期高齢者となる「2025年問題」を目前にした今、超高齢化社会で人材不足大国となる日本で、企業が目指すべきは「外国人活用」だ。外国人の労働環境やコミュニケーションの壁を克服し、企業の成長へと導くための方法を伝授する。

外国人採用に関するオンライン無料相談やってます!

  • 雇用が初めてなのですが、私たちの業務で採用ができますか?
  • 外国人雇用の際に通訳を用意する必要はありますか?
  • 採用する際に私たちの業務だとどのビザになりますか?
  • 外国人の採用で期待できる効果はなんですか?

上記に当てはまる企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

× 教えてタイムスくんバナー画像