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帰化とは?永住権との違いやメリット・条件・申請方法まで解説

帰化とは、外国人が日本の国籍を取得する手続きです。本記事では、永住権との違いや帰化のメリット、満たすべき7つの条件、申請の流れを解説します。帰化の条件が緩和されるケースや従業員の帰化がもたらす企業側のメリットも紹介しています。

日本での長期的な生活を考える外国人にとって「帰化」は人生における大きな選択肢となります。また外国人材を雇用する企業にとっては、労務管理や人材の長期定着に直結する重要な課題でもあります。
この重要な選択肢である「帰化」について「永住権とは何が違うのか」「どのような条件で帰化できるのか」といった疑問は、個人だけでなく企業の担当者にも共通する関心事です。
本記事では「帰化」の定義や永住権との違い、満たすべき条件、申請の全ステップといった網羅的な情報に加え、従業員の帰化がもたらす企業側のメリットについても詳しく解説します。

CONTENTS

1. 帰化とは?日本の国籍を取得するということ

「帰化」とは、外国人が日本国籍を取得し、法的に「日本人」となることを指します。国籍法に基づき、国家が外国人の申し出に対して審査を行い、許可によって国籍を与える制度です。日本における帰化手続きは「国籍法」に従って進められ、最終的な許可・不許可は「法務大臣」が判断します。

手続きの実務的な窓口は、申請者の住所地を管轄する 法務局 です。相談や書類の提出もすべて法務局で行われます。多くの外国人が混同しがちな 出入国在留管理庁(入管) は、あくまで在留資格(ビザ)を扱う機関であり、国籍取得を扱う帰化の窓口ではありません。

2. 永住権との比較で分かる、帰化のメリット

日本に居住し、今後も日本で生活を続けたいと考える外国人の多くは、永住権の取得 または 帰化による日本国籍の取得 を検討します。永住権とは在留資格「永住者」を指し、外国籍のまま日本で暮らし続けるための制度です。一方、帰化は在留資格制度の枠を離れ、日本国籍を取得して「日本人」として生活する制度であり、両者の内容は大きく異なります。

永住権を取得すると、他の在留資格より安定して日本に居住でき、多くの点で生活がしやすくなります。しかし、あくまで「外国人」としての立場のままであり、日本人と同じ権利や扱いを受けられるわけではありません。

これに対し、帰化は日本国籍を取得するため、生涯日本に住む意思と日本人として生きる決意が求められます。帰化が許可されると、日本人としての権利を得られます。なお、永住権を取得後に帰化申請を行うことも可能で、日本人と同じ扱いを望む場合は、帰化を選ぶメリットが大きいといえるでしょう。

※永住権については、永住権とは?日本で在留資格「永住者」の条件や特例・取り消しについて解説をご覧ください。

外国人が日本人と同じ権利や扱いを希望する場合、永住権から帰化へ進むことで得られるメリットがいくつかあります。ここでは、主なメリットについて解説します。

2.1 国籍とそれにともなう権利(パスポート・戸籍)

帰化とは、日本国籍を取得し、法的に「日本人」となることを意味します。帰化が認められると、日本国民としての諸権利を行使できるようになりますが、中でも代表的なのが日本のパスポートを取得できる権利です。日本のパスポートは、世界でもトップクラスの信用度を誇ることで知られており、その高い評価には次のような明確な理由があります。

  •   ● ビザなしで渡航できる国・地域が非常に多い:多くの国が日本国民の渡航を信頼しており、査証免除の範囲が広いことが国際的な評価の高さを示しています(参考:査証免除国・地域(短期滞在)|外務省
  •   ● 日本の良好な国際関係と、積み重ねられてきた外交努力:長年にわたり築かれた安定した外交関係が、パスポートへの信頼につながっています。
  •   ● 偽造が困難な高度なセキュリティ技術:最新技術が導入されており、国際的にも高い安全性を誇っています。
  •   ● 日本国民の海外での犯罪率が極めて低い:国民の行動の信頼性が、パスポートの評価に直接影響するといわれています。

さらに、帰化によって得られる重要な権利として、日本の戸籍に記録される点が挙げられます。出生、婚姻、親子関係などの身分事項が戸籍に登録され法的に証明されることで、日本国内での社会生活や行政手続きがよりスムーズかつ安定したものになります。

一方、永住権の場合は国籍は母国のままであり、法的な身分は「外国人」です。そのため、パスポートも母国のものを使用し、戸籍には記録されません。帰化と比べると、身分に関わる法的証明や一部の行政手続きで制約がある場合があります。

2.2 法的安定性(退去強制)

帰化の場合は日本国民となるため、いかなる理由があっても「退去強制処分」の対象にはなりません。これは、身分に関する絶対的な法的安定性が確保されることを意味します。
これに対し、永住権はあくまで「外国人」としての在留資格であるため、重大な犯罪を犯した場合などには永住資格が取り消され、退去強制処分の対象となる可能性があります。

2.3 在留手続きの要否(在留カード・再入国許可)

帰化した場合は日本国籍を取得するため、在留カードの常時携帯義務や7年ごとの更新、出国時の再入国許可など、出入国在留管理に関する手続きは一切不要になります。一方、永住権はあくまで外国人としての在留資格であるため、在留カードの携帯義務と7年ごとの更新は生涯続きます。さらに、1年を超えて日本を離れる場合は、事前に再入国許可を取得しておかないと永住資格を失う可能性があるため、注意が必要です。

2.4 社会的信用(ローン審査など)

帰化すると日本国籍を取得することで社会的信用が最大化され、住宅ローンや事業融資といった金融機関の審査で有利になります。これに対し、永住権は在留資格の中では高い信用を持つものの、日本人と比べると融資審査で不利になる場合があります。

2.5 職業選択の自由(公務員への就任)

帰化の場合は、職業選択の自由が完全に保障され、永住者では就任できない「公務員」になる道も開かれます。一方、永住権では幅広い職業に就けるものの、公権力の行使に関わる公務員職には原則として就任できません。

2.6 参政権(選挙への参加)

帰化した場合は、日本国民として国の政治に参加する権利である「参政権(選挙権・被選挙権)」が得られます。しかし、永住権の場合は外国籍のままであるため、日本の政治に参加するための権利は付与されません。

3. 帰化と永住権、希望に合うのはどちらか

前章で解説した6つの違いを踏まえ、最終的にどちらを選ぶべきかは、個人の将来設計や価値観によって異なります。判断の参考として、いくつかの選択基準をまとめましたので、参考にしてください。

項目 帰化が向いている人 永住権が向いている人
母国との関わり方 将来も日本を生活の基盤とし、日本人として生きていく決意がある 将来、母国に帰国して生活する可能性がある、または頻繁に行き来する
日本の政治への参加 日本の選挙で投票したり、政治家になったりすることに関心がある 日本の政治に参加することには関心がない
パスポート 世界トップクラスの信用を持つ日本のパスポートが欲しい 母国のパスポートを持ち続けたい
優先する価値観 退去強制のリスクがゼロになる絶対的な法的安定性を優先する 母国の国籍やアイデンティティを維持することを優先する

4. 帰化申請前に理解すべき3つのデメリット(注意点)

帰化とは、「国籍を変える」という、人生における極めて重大な決断です、原則として後戻りはできません。この決断を後悔しないためには、メリットだけでなく、失うものや不便になる点(デメリット)も事前に正確に理解しておくことが重要です。

4.1 原則として母国の国籍を失う(二重国籍の禁止)

日本は二重国籍を原則として認めていないため、帰化すると元の国籍を失います。これは人生における非常に大きな決断であり、時間をかけて慎重に判断すべき点です。

4.2 母国への渡航にビザが必要になる場合がある

日本のパスポートはビザなしで渡航できる国が多い一方で、依然としてビザが必要な国も存在します。母国がビザ取得を要する国である場合、帰化後は帰国のたびにビザ申請が必要です。頻繁に帰国したり、長期間滞在したりする場合は、手続きが負担になる可能性があります。

4.3 母国での活動が「外国人」として扱われる

帰化をすると、母国では法的に外国人として扱われるようになります。具体的には、母国での参政権を失う、就ける職業に制限が生じる、不動産の所有が難しくなるといった影響が生じる可能性があります。

5. 帰化申請の基本となる「普通帰化」の条件

日本への帰化を希望する多くの外国人が対象となる基本的な申請類型が「普通帰化」です。この「普通帰化」が許可されるためには、日本の法律である「国籍法」第5条に定められた6つの基本条件をすべて満たす必要があります。(参考:国籍法 | e-Gov 法令検索

さらに、これら6つの条件に加えて、実務上は日本語能力も事実上の必須要件とされています。法務局での相談、申請書類の作成、面接など、手続きのすべてが日本語で行われるため、一定レベルの日本語能力がないと申請を進められないためです。

5.1 住居条件:継続して5年以上日本に住んでいること

帰化の条件として、まず住居条件が挙げられます。これは、引き続き5年以上日本に住所を有し、かつ5年のうち3年以上の就労経験があることを指します。永住権を取得する場合、原則として10年以上の居住が必要なため、すでに永住権を持っている人は通常この条件に問題はありません。ただし、永住権取得後の出国が多い場合は注意が必要です。

ここで重要なのが、「引き続き」の解釈です。以下の場合には、居住の連続性が途切れたと判断される可能性が高くなります。

  •   ● 1回の出国で連続して90日以上日本を離れた場合
  •   ● 1年間のうち、合計で100日以上日本を離れた場合

また、就労経験については、正社員・契約社員などの雇用形態ではなく、フルタイムで働いていることが求められます。アルバイトは就労経験としてカウントされません。

5.2 能力条件:18歳以上で本国法によっても能力を有すること

能力条件とは、帰化申請者に行為能力が求められることを指します。行為能力とは、法律行為を単独で有効に行える能力で、契約などを自分の意思で行える成人でなければなりません。また、日本だけでなく本国の法律上でも成人として扱われていることが求められます。
日本では2022年4月の民法改正により成年年齢が20歳から18歳に引き下げられ、帰化申請者も18歳以上であることが条件となりました。永住権を取得している場合はほとんど問題ありませんが、親とともに永住権を取得した子どもが帰化を希望する場合は、成人(18歳)に達するまで申請できない点に注意してください。

5.3 素行条件:善良な市民であること(納税・年金・交通違反歴など)

素行条件とは、申請者の素行が善良であるかどうかを審査するものです。犯罪行為はもちろん、交通違反や不貞行為を行っていないかが見られるほか、納税義務を果たしているか、年金の未払いがないかといった点も重要な判断材料となります。

具体的には、以下のような事項が総合的に審査されます。

  •   ● 納税状況:住民税・所得税などを適切に納めているか。未納がある場合は、申請前に完納しておく必要があります。
  •   ● 年金の支払い:国民年金・厚生年金の直近1年分の支払い状況が特に厳しく確認されます。
  •   ● 犯罪歴・交通違反歴:重大な犯罪はもちろん、軽微な交通違反でも回数が多いと問題となり、過去5年間に5回以上の違反がある場合は不許可の可能性が高まります。
  •   ● 社会への迷惑行為:日常生活におけるトラブルや近隣との揉め事なども評価対象となることがあります。

なお、税金などの支払いに遅れがあっても、申請前に完納していれば許可される場合もあります。また、素行不良が理由で一度不許可となっても、永久に帰化できないわけではありません。社会通念上問題がないと判断される場合には期間を置かずに再申請できることもあり、更生の状況などによっては一定期間を経てから許可されるケースもあります。

5.4 生計条件:自身または配偶者などの資産で生計を立てられること

帰化するためには、申請者自身、または生計を共にする配偶者や親族の資産や収入によって生計が成り立つことが求められます。審査の対象となるのは本人のみではなく、同居家族全員の収入です。申請者本人に収入がなくても、同居する家族に安定した収入や十分な資産があれば、この条件を満たせます。

5.5 重国籍防止条件:母国の国籍を喪失できること

日本は二重国籍を認めていないため、帰化が許可されると本国の国籍を離脱しなければなりません。しかし、各国の国籍法によっては、兵役の未履行や税金の未納がある場合、国籍を喪失できないこともあります。事前に本国の制度を確認しておくことが重要です。

5.6 憲法遵守条件:日本国憲法を守る意思があること

帰化の条件には、日本国憲法を遵守することが求められます。暴力によって政府を破壊しようとした場合や、そうした主張を行う政党・団体、または反社会勢力に加入している場合は、帰化は許可されません。

5.7 日本語能力条件:日常生活に支障のない日本語能力があること(目安:小学校3年生レベル)

日本人となる以上、日常生活に支障がない程度の日本語能力は必要です。一般的には、小学校3年生程度の読む・書く・話す能力が求められます。家族で申請する場合は、申請者の日本語能力が不十分だと、家族のうち一人だけ不許可になるケースもあります。
なお、日本語能力のテストは、審査官が必要と判断した場合に限り実施され、すべての申請者が受けるわけではありません。

6. 簡易帰化とは|帰化条件が緩和される対象者とその要件

「普通帰化」の条件を見ると、「自分は帰化できないかもしれない」と不安に感じる場合もあるでしょう。しかし、日本の法律(国籍法)には、日本と特別なつながりを持つ外国人向けに条件が緩和される例外規定があり、一般に「簡易帰化」と呼ばれています。

ここでいう「簡易」とは、申請手続きが簡単になることを意味するわけではありません。提出書類や審査の流れは通常と同じで、あくまで居住条件や能力条件など、一部の帰化条件が免除・緩和される点を指します。

免除される要件や条件は複数あり、ケースによって異なります。血縁関係や地縁関係など、日本と通常より密接な関係がある場合は、国籍法第6条〜8条を参照して確認してください。(参考:国籍法 | e-Gov 法令検索

6.1 日本人との身分関係による条件緩和(配偶者・子など)

日本人と法律上の身分関係(配偶者・子など)を有する場合は、帰化条件の一部が緩和されます。

1. 日本人の配偶者の場合

  •   ● 要件:婚姻日から3年が経過し、かつ日本に1年以上住んでいる
  •   ● 免除される条件:「住居条件」「能力条件」
    2.日本人の子(養子を除く)の場合
  •   ● 要件:日本に住所がある
  •   ● 免除される条件:「住居条件」「能力条件」「生計条件」
    3.元日本人の子(養子を除く)の場合
  •   ● 要件:元日本人の子で日本に3年以上住んでいる
  •   ● 免除される条件:「住居条件」
    4.日本人の養子の場合
  •   ● 要件:引き続き1年以上日本に住所があり、かつ縁組の時に本国法上の未成年であった
  •   ● 免除される条件:「住居条件」「能力条件」「生計条件」

6.2 日本での出生や長期間の居住による条件緩和

日本で生まれた人や長期間日本に居住している人は、帰化条件が緩和される場合があります。

1.日本で出生した場合(特別永住者など)

  •   ● 要件:引き続き3年以上日本に住んでいる
  •   ● 免除される条件:「住居条件」
    2.長期間の居住による緩和の場合(出生地を問わない)
  •   ● 要件:引き続き10年以上日本に居所を有する(国籍法第6条第3号)
  •   ● 免除される条件:「住居条件」

6.3 元日本人など、その他の特別な事情による条件緩和

元日本人や無国籍者など特別な事情がある人も、帰化条件が緩和される規定が設けられています。

1.元日本人の場合(日本国籍を失った人)

  •   ● 要件:日本に住所がある
  •   ● 免除される条件:「住居条件」「能力条件」「生計条件」
    2.日本で生まれ、出生時から無国籍であった場合
  •   ● 要件:出生時から引き続き3年以上日本に住所を有する
  •   ● 免除される条件:「住居条件」「能力条件」「生計条件」

7. 帰化申請の手続きと流れ|必要書類・面接・審査期間

帰化申請は、単に書類を提出して終わる簡単な手続きではありません。申請には一般的に1年以上の長い時間がかかり、準備すべき書類も膨大で、手続きは非常に複雑です。

ここでは、最初の相談から許可・不許可の通知が出るまでの手順を、時系列に沿ってステップごとに解説します。(参考:​​法務省:国籍Q&A

全体の流れをイメージし、どれだけの手間と時間が必要になるかを把握しながら読み進めてください。

7.1 STEP1:管轄の法務局へ事前相談

帰化申請に必要な書類は、本人の国籍や家族構成によって異なります。まずは、居住地を管轄する法務局または地方法務局を訪問し、帰化に関する相談を行ったうえで、必要な書類を確認しましょう。相談は予約制です。なかなか予約が取れない法務局もあるため、早めの行動が大切です。

7.2 STEP2:必要書類の収集・作成

法務局で確認した必要書類を揃えますが、人によっては100枚以上に及ぶ場合もあります。特に時間がかかるのが本国(母国)で発行される書類で、在日大使館で取得できることもありますが、中には本国まで赴かなければ入手できない書類もあるため注意が必要です。

必要書類を準備したら、法務局で申請書や履歴書などの書類を入手し、必要事項を記入します。申請書類は10枚程度ですが、収集した多数の証明書類との整合性が取れていなければ、帰化許可が下りない可能性が高いため、慎重に作成する必要があります。

7.3 STEP3:法務局へ申請書類を提出

申請書を作成したら、法務局で書類の点検を受けます。点検も予約制のため、事前に注意しておきましょう。点検では、多くの場合、追加の書類の提出が求められます。書類に不備がなければ、申請は正式に受理されます。

7.4 STEP4:法務局担当官との面接

受理から3〜5カ月後に法務局で面接が行われます。面接では、提出した書類の内容確認や、帰化の動機、現在の生活状況についての質問が中心です。加えて、法務局による調査や過去から現在までの状況の確認も行われます。質問内容は一人ひとり異なり、配偶者などの家族がいる場合は一緒に面接を受けることもあります。

7.5 STEP5:審査(期間:約8カ月〜1年半)

面接後、法務大臣による最終的な審査が行われます。この審査期間は帰化申請の中でも特に時間を要する部分であり、一般的に申請受理から結果が出るまで8カ月〜1年半程度かかります。

7.6 STEP6:許可・不許可の通知と許可後の手続き

審査が終了すると、法務局から電話で結果が通知されます。許可された場合は、官報に氏名が掲載され、法務局で「身分証明書」を受け取ります。その後、市区町村役場で国籍喪失届や戸籍の作成、パスポートの申請など、日本人としての各種手続きを進める流れです。不許可の場合は、郵送で通知が届きます。不許可理由を解消すれば再申請も可能です。

8. 帰化申請における不許可の主な原因と対策

この章では、帰化申請で不許可になりやすい原因を具体的に紹介し、あらかじめ回避する方法について解説します。

8.1 海外渡航日数が多く住居条件を満たしていない

母国への帰省や海外出張が多い場合、意図せず住居条件の「継続性」を満たさなくなるケースがあります。

対策:申請前の5年間は、自身の出国日数を正確に管理・記録しておくことが重要です。「5.1 住居条件:継続して5年以上日本に住んでいること」で解説した通り、1回の出国は90日未満、年間合計100日未満のルールを守りましょう。

8.2 交通違反や税金の未納による素行条件の不備

「自分では忘れていた過去の軽微な交通違反」や「支払ったつもりの税金や年金の未納」が原因で不許可になるケースも多くあります。

対策:申請前に、運転記録証明書や納税証明書などを取得し、自身の状況を正確に把握しておきましょう。

8.3 提出書類の不備や面接での矛盾した回答

膨大な書類間で内容に矛盾があったり(例:履歴書と課税証明書で勤務先が異なる)、面接での口頭説明と書類の内容が食い違ったりすると、信憑性が疑われ不許可になるケースもあります。

対策:提出前に、すべての書類を何度も見直し、整合性を確認することが大切です。面接では、正直かつ一貫性のある回答を心がけましょう。

9. 従業員の帰化がもたらす企業側の3つのメリット

従業員の帰化は、これまで個人の問題として捉えられることが一般的でした。しかし、従業員が日本国籍を取得することは、企業側にとっても大きなメリットがあります。具体的には、「管理コストの削減」「人材の長期定着」「コンプライアンスリスクの低減」といった、経営に直結する効果が期待できます。

9.1 管理コストが削減できる

外国人従業員が帰化すると日本人になるため、企業側が行っていた在留資格の更新手続きや期限管理が不要になります。その結果、人事・労務担当者の業務負担が減り、管理コストも大幅に削減できます。

9.2 長期的な戦力として育成できる

帰化は、その従業員が「生涯日本で生活する」という強い決意の表れでもあります。在留資格の期限切れや、更新不許可による突然の離職リスクがなくなるため、企業は安心してその人材を長期的な戦力として育成・活用できます。

9.3 企業のコンプライアンス強化につながる

従業員が日本人になることで、企業が負うべき「不法就労助長罪」などのリスクがゼロになります。外国人雇用に伴う複雑な法令への対応負担が軽減され、結果としてコンプライアンス体制の強化と安定した企業経営につながります。

10. まとめ:帰化は人生の大きな決断、正しい知識で未来を選択しよう

帰化の定義から永住権との違い、満たすべき帰化の条件、そして1年以上に及ぶ複雑な申請の流れまで、網羅的に解説しました。

あらためてお伝えしたいのは、帰化が単なる行政手続きではなく、国籍の変更をともなう人生上の大きな決断であるという点です。日本のパスポートや参政権を得られるなど、多くのメリットがある一方で、母国の国籍を失うという、後戻りのできない変化も受け入れなければなりません。

帰化を検討する際は、将来のライフプランだけでなく、家族との関係や自身のアイデンティティとも向き合いながら、慎重に判断することをおすすめします。帰化や外国人雇用に関する不安や疑問がある場合は、専門家に相談しながら検討を進めると安心です。
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