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偽装結婚と疑われない対策ガイド|ビザ申請のチェックリスト

配偶者ビザ申請で「偽装結婚」と判断され許可されないための対策を紹介します。結婚が正当だと証明するための知識をこの記事に集約しました。疑われやすい10のケースと、それを覆す5つの具体的対策で、ビザ申請の不安を自信に変えましょう。

真剣な想いで国際結婚を決めたにも関わらず「偽装結婚ではないか」と疑われ、配偶者ビザが不許可になるケースは後を絶ちません。入国管理局は年々審査を厳格化しており、純粋な結婚であっても、ポイントを押さえた申請をしなければ疑いの目を向けられてしまうのが現実です。

本記事では、入管が厳しく見る「10のチェックリスト」から、疑いを晴らすための具体的な「5つの対策」、そして万が一の罰則や被害に遭った場合の対処法まで、専門家の視点から徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたの正当な結婚を証明し、スムーズにビザを取得するための道筋が明確になります。

CONTENTS

1. 偽装結婚とは?なぜ入国管理局の審査は厳しいのか

偽装結婚とは、社会通念上の夫婦としての実体(同居、協力、扶助)をともなわない、形式上の婚姻と定義されます。特に在留資格「日本人の配偶者等」は就労制限がないため、不正取得を主目的とした、金銭授受をともなうブローカー介在型の組織犯罪に利用されやすいことで有名です。(参照:在留資格「日本人の配偶者等」 | 出入国在留管理庁)そのため、入国管理局(以下、入管)は「実態調査部門」という専門部署を設置し、書類審査以外にも電話調査や家庭訪問などの実地調査を行い、犯罪防止に努めています。本記事では、こうした偽装結婚の実態と審査の厳しさについて、専門的かつ信頼できる情報をもとに解説します。

1.1 婚姻の実態がない「偽装結婚」の定義

法律上の婚姻届を提出していても「夫婦としての共同生活を営む意思」が双方にない場合は、偽装結婚と判断されます。「愛情の有無」といった主観ではなく「同居の事実」「生計の同一性」といった客観的な事実関係(=婚姻の実態)が入管の判断基準になるためです。

1.2 在留資格(ビザ)や金銭が目的となる手口

在留資格「日本人の配偶者等」は、日本での就労活動に制限がないにもかかわらず、取得にあたって学歴や職歴の要件が問われません。そのため、他の就労ビザと比べて不正取得の対象になりやすいという背景があります。偽装結婚する代わりに日本人側が数百万円の報酬を受け取るケースや、背後にいるブローカーが手引きする組織犯罪の存在もあり、根が深い問題となっています。
※詳細は外国人の在留資格とは?種類一覧・ビザとの違い・就労可否を解説をご覧ください。

1.3 入管に「実態調査部門」が存在する理由

入管は巧妙化する偽装結婚に対抗するため、書類審査だけでは見抜けない「実態」を調査する専門部署を設置しています。申請者本人や勤務先への電話確認、予告なしの家庭訪問、近隣住民への聞き込みなどの調査手法を使い、不正な在留資格の取得を防いでいます。
※詳細は出入国在留管理庁(入管)とは?|役割・在留申請方法などを解説 – 海外人材タイムスをご覧ください。

2. あなたの結婚は大丈夫?偽装結婚を疑われやすい10のチェックリスト

はじめに、入管が特に注意して見るポイントをチェックリスト形式で紹介します。各項目がなぜ疑念を招くのかを理由とともに解説しますので、ご自身の状況を客観的に振り返る際の参考にしてください。

2.1 離婚歴が多い

日本人と外国人のどちらか、もしくは双方に離婚歴が複数ある場合には偽装結婚が疑われやすくなります。日本人側には、偽装結婚に協力する対価として金銭を授受するサイクルを繰り返しているのではないかという懸念。そして外国人側には、偽装結婚が発覚しそうになると離婚するケースが実際に見受けられることから、より厳しく審査の目が向けられます。

2.2 夫婦の年齢差が大きい

過去の偽装結婚では夫婦の年齢差が大きいケースが少なくありません。入管は年の差婚を警戒します。具体的には15〜20歳程度の差があると、審査に通りづらくなる傾向です。

2.3 交際から結婚までの期間が短い

出会いから結婚までの期間が短いスピード婚は、不利になることがあります。本来的には当人同士の合意があれば期間の長短は関係ありませんが、在留資格の取得にあたっては注意されるのが現実です。交際期間が3カ月、出会ってから1~2回で結婚を決めたというようなケースは注意してください。

2.4 夫婦が別居している

入管は婚姻関係の実態を夫婦の同居によって判断します。正当な理由なく同居していない場合には、偽装結婚を疑われる可能性が高くなります。

2.5 出会い系サイトやマッチングアプリを利用している

近年はマッチングアプリなどを通じて出会い、結婚するケースも増えていますが、入管では出会いを目的としたウェブサービスを偽装結婚の温床とする見方が強まっています。サイトやアプリでの出会いすべてが不許可になるわけではありませんが、偽装結婚を疑われやすいことは頭に入れておいたほうがいいでしょう。

2.6 生活に影響するほど収入が少ない場合

偽装結婚の懸念とは別に、配偶者となる日本人の収入が安定した生活が送れないと思われるほど少ない場合も審査に影響が出る可能性があります。生活のために後になって犯罪に手を染めるリスクが高くなると考えられるためです。税金の納付状況や居住環境の良し悪しが生活の困窮を連想させてしまうこともあります。就職して間もない時期や求職活動中で一時的に収入がない場合は、就職活動の進捗状況や内定通知書を提示して経済的に問題がないことを明らかにしましょう。なお、収入がなくても生活していけるだけの十分な資産や預貯金があることが証明できれば問題はありません。

2.7 お互いの両親に挨拶をしていない

真剣な結婚であれば、お互いの家族に紹介し、祝福を受けるのが自然な流れとされています。よって、挨拶をしていない(できない)場合は、真剣な関係性を疑われる一因になりかねません。たとえば両親が海外在住で渡航が困難、関係が断絶しているなどの合理的な理由がある場合は、その旨を具体的に説明する必要があります。

2.8 結婚式を挙げていない、または親族が出席していない

社会通念上、結婚式や披露宴は、夫婦関係を社会的に公にする重要な儀式であるという見方があります。偽装結婚の場合、多額の費用や手間をかけて親族や友人を招く挙式を避ける傾向があるため、挙式をしていない事実は疑念を持たれやすくなります。

2.9 二人で写っている写真が極端に少ない

スマートフォンが普及した現代において、交際期間の思い出となる写真がほとんどない場合、真剣な交際があったとは考えにくいのが一般的です。ともに過ごした時間がなかった、つまり交際実態がなかったと判断される強力な要因になります。なお、写真は量だけでなく、様々な季節や場所、友人や家族と一緒に写っているかといった「多様性」も重視されます。

2.10 留学生の成績不良や退学直後の結婚である

留学ビザの更新ができなくなるなど、在留資格を失うタイミングでの結婚は「日本に滞在し続けるための代替手段ではないか」と強く疑われます。(参照:在留資格「留学」 | 出入国在留管理庁)「在留状況が不良」と判断されると、結婚の信憑性とは別の観点からも、ビザ審査全体に極めてネガティブな影響を与えるため、注意が必要です。
※詳細は在留資格【留学】 – 海外人材タイムスをご覧ください。

3. 偽装結婚と判断されないための5つの重要ポイント

次に、チェックリストで明らかになった懸念点を払拭するための、具体的なアクションプランについて解説します。ポイントは、「質問書」「客観的証拠」「生計証明」「コミュニケーション」「第三者との関わり」の5つです。「何を」「どのように」準備すれば良いのかを明確にし、自信を持って申請準備ができるよう、具体的な手順を紹介します。

3.1 ポイント1:質問票における結婚の経緯

申請書類の質問票には結婚に至った経緯を記入する項目があります。知り合った時期や場所について具体的に記載しましょう。特に前項で述べた偽装結婚が疑われやすいケースでは、結婚の正当性をアピールできる重要な項目になるため、詳細に書くことをおすすめします。紹介者がいる場合はその情報についても記載してください。

3.2 ポイント2:夫婦間の交流を示す資料

夫婦間の交流が確認できる資料として、夫婦が一緒に写っているスナップ写真2〜3枚の提出が求められます。枚数の制限はないため、長期間の交際履歴を証明できるものはなるべく提出するようにしてください。同様に夫婦間のSNS記録や通信記録も、頻繁なやりとりを継続的に行なっていれば、婚姻の正当性を主張する証拠になります。

3.3 ポイント3:どの言語で意思疎通を図っているかを伝える

夫婦間での意思疎通の際にどの言語を利用しているかを説明するのも有効です。外国人の日本語能力は関係なく、夫婦間で共通して使用する言語があれば足ります。意思疎通ができることを伝えられれば問題ありません。もし共通言語が流暢でない場合は、翻訳アプリや辞書、ジェスチャーなど、実際に用いている補助的なコミュニケーション手段を正直に記述しましょう。今後の言語学習計画なども併記すると効果的です。

3.4 ポイント4:友人や家族など第三者との関わりを示す

二人の関係が閉鎖的ではなく、周囲の人間から公認されたオープンな関係であると示すことも、信憑性を高めるうえで有効です。両家の親や兄弟、親しい友人などに「申述書」を書いてもらい、交際の経緯や関係の実態を証言してもらえば、強力な補強証拠となります。

3.5 ポイント5:安定した生計を証明する資料を提出する

夫婦が日本で他者に依存せず、安定した生活を営むだけの経済力を有していることを証明する必要があります。提出すべき公的書類としては、日本人配偶者の「課税証明書」「納税証明書」(いずれも直近年度分)、「預貯金通帳のコピー」などが挙げられます。これらの証明書は、市区町村役場または税務署で取得可能です。

4. 偽装結婚が発覚した場合に問われる罪と罰則

偽装結婚は、単なる「ルール違反」ではなく、厳しい罰則をともなう「犯罪行為」です。罰則には 「刑事罰(懲役・罰金)」と「行政罰(強制退去・入国禁止)」の2種類があります。以下では、外国人・日本人・ブローカーの三者それぞれに科される罰則について整理します。

4.1 外国人当事者の罰則:強制退去、5年以上の再入国禁止、刑事罰

最も重い行政処分は、在留資格の取り消しおよび日本からの強制退去です。強制退去後は「上陸拒否期間」が科され、その間は日本への再入国が認められません。上陸拒否期間は原則5年ですが、悪質な場合は10年間、あるいは永久に及ぶこともあります。(参照:退去強制手続と出国命令制度 | 出入国在留管理庁) また、入管法違反として、懲役や罰金といった刑事罰が併科される可能性もあります。

4.2 日本人配偶者の罰則:加担した場合は刑事罰(公正証書原本不実記載罪など)

偽装と知りながら婚姻届を提出する行為は、日本人側も犯罪者として処罰の対象となります。主な罪状は、戸籍という公文書に虚偽の記録をさせた「公正証書原本不実記載罪」で、法定刑は5年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

4.3 仲介者(ブローカー)の罰則:営利目的の場合はより重い罪に

営利目的で偽装結婚を斡旋する行為は、主犯格と見なされ、当事者よりもさらに重い処罰の対象となります。入管法における「営利目的の在留資格不正取得助長罪」などが該当し、懲役と罰金が併科されるなど、極めて厳しい罰則が科されます。

5. もし偽装結婚の被害に遭ってしまったら?

自ら偽装結婚を企んだわけでなくても、騙されて被害に遭う可能性がないとも言い切れません。万が一被害者になってしまった場合の具体的な対処法と法的帰結について解説します。安易に自己判断せず、できるだけ早期に専門家へ相談することを強くおすすめします。

5.1 被害者でも罪に問われる可能性はあるのか

原則として、相手の偽装の意図をまったく知らずに騙された純粋な被害者であれば、犯罪の故意がないため罪には問われません。ただし、交際実態がほとんどないなど客観的な状況から偽装を認識し得たにもかかわらず結婚した場合は、「未必の故意」として共犯に見なされるリスクがあります。

5.2 婚姻を無効にするための法的手続きと戸籍の訂正

戸籍を元(未婚状態)に戻すには「離婚届」ではなく、家庭裁判所に対して「婚姻無効確認の調停・訴訟」を申し立てる必要があります。離婚届は、すでに有効な婚姻関係にある夫婦が合意に基づき婚姻関係を解消する手続きであるため、婚姻自体が法律上成立していない場合には適用されません。婚姻無効の判決が確定した後、その判決謄本を市区町村役場に提出して戸籍を訂正してもらいます。

6. 偽装結婚に関するよくある質問

本文で触れきれなかった、より具体的で細かい疑問の中から、特に疑問に思いやすい5つの質問を厳選しました。偽装結婚のリスクに対する不安を完全に解消するため、それぞれに明確な結論と理由を提示します。ぜひ参考にしてください。

6.1 Q1. マッチングアプリでの出会いは、それだけで不利になりますか?

出会いの手段自体が不許可の直接的な原因になることはありません。ただし、入管が警戒する出会い方ではあるため、結婚に至るまでの交際過程(メッセージのやり取り、実際に会った回数や期間など)を、詳細に証明する資料は必要です。

6.2 Q2. 離婚歴がある場合、特に注意すべき点は何ですか?

過去の婚姻・離婚の経緯や、前回の婚姻期間が短かった理由について、合理的な説明が求められます。特に前配偶者も外国人であった場合は、今回の結婚が真実であることを、通常以上に丁寧な説明と豊富な証拠で立証する必要があります。

6.3 Q3. 収入が少ない場合、ビザの取得は不可能ですか?

不可能ではないものの、審査が厳しくなることは事実です。親族からの援助(身元保証人になってもらうなど)や夫婦の資産を合算して示すなど、安定した生計を立てられることを示す代替案を提示する必要があります。

6.4 Q4. 夫婦で話せる共通言語がない場合はどうすればよいですか?

正直に事実を申告したうえで、現在どのようにコミュニケーションをとっているか(翻訳アプリ、片言の単語、ジェスチャーなど)を具体的に説明することが重要です。また、今後の言語習得に向けた具体的な計画(例:日本語学校への入学予定など)を示すことも、真剣な関係性をアピールするうえで効果的です。

6.5 Q5. 入管から自宅に調査が来ることはありますか?

可能性は低いものの、ゼロではありません。特に申請内容に疑わしい点が多いと入管が判断した場合は、抜き打ちで実態調査が行われることもあります。重要なのは、調査の有無を心配することではなく、提出する書類の内容に一切の虚偽を含めず、いつでも実態を説明できるよう備えておくことです。

7. まとめ:偽装結婚の疑いを晴らし、正当な国際結婚へ

偽装結婚は重大な犯罪ですが、正当な国際結婚は、適切な準備と誠実な説明によって十分に証明が可能です。審査に過度な不安を感じる必要はありません。本記事を参考にしっかりと準備すれば必ず乗り越えられます。さらに、収入が不安定、過去に不許可歴があるなどの個別の複雑な事情に対しては、本記事で得た網羅的な知識に加えて専門家の知見を得るのが有効です。相談することで、不許可リスクの低減、膨大な書類作成の時間的・精神的負担の軽減などのメリットが得られます。

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