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海外人材Times

おい、育成就労制度ってやつが始まるぜ?「大丈夫か日本!?」って話題になってることを落ち着いて整理してみよう

みなさん、こんにちは。
いえ、はじめまして?
教えてタイムスくんのコーナーです。

最近「育成就労制度」ってワードをやたら目にするようになりましたね。たぶん、私自身が関係者なので“引き寄せ”ってやつだとは思いつつ、ニュースでも見かけるし、X(旧Twitter)やInstagram、YouTube……のコメント欄は炎上寸前。いや、大炎上中です。たとえば

「これって移民政策じゃん!」
「欧州みたいに治安悪くならない?」
「日本人の暮らし、これからどうなるの?」

などなど、確かに生活者目線で考えれば無理もない話なんですが、いったん落ち着きましょう。

今日は育成就労制度について、とりあえず押さえておきたいポイントやSNSのざわざわを整理したいと思います。

CONTENTS

1. 育成就労制度って、結局なにが変わるの?

育成就労制度は、現在の(批判の多い)技能実習制度を改良し、新たに始まる制度です。

2027年4月1日を目標として施行され、移行期間については育成就労制度が施行されたあともすぐに技能実習制度がなくなるわけではなく、新制度と旧制度を約3年間並行して運用する期間が設けられ、2030年頃までに完全移行する」のこと。
※今いる技能実習生がすぐにクビになったり制度から放り出されたりするわけじゃない※

ちなみに、なぜこのような制度変更が実施されることになったのかといえば

技能実習制度は以前からツッコミどころ満載でして、“実習”と言いつつ、結局は外国人労働者を単なる“労働者”として扱っている実態に対して、建前と現実のズレが指摘されてきた

からなんですねー。

育成就労制度はそこをきちんと見直して、最初から“働いてもらいながら育てる”制度に変えようとしています。ざっくり表で整理するとこんな感じ。

項目 育成就労制度 技能実習制度 変更ポイント・ひとことメモ
目的 人材育成・確保を明確に設定 国際貢献がメイン 「ただ来て働く」から「育てて働いてもらう」へ目的チェンジ
対象分野 17分野(特定技能の分野から「自動車運送業」と「航空」を除く) 91職種168作業 分野を絞って専門性UP
在留期間 最長3年(育成計画ベース) 最長5年 「育成計画に沿った明確な期間」で計画的に育てる
転籍(転職) 条件付きで本人の希望による転籍OK 原則禁止 労働者の希望に配慮。権利保護強化
日本語要件 入国時にN5(日本語能力A1)相当以上必須 ほぼなし コミュニケーションの最低ラインを設定
監理体制 「監理支援機関」に名称変更・独立性強化 「監理団体」 役割明確化+外部監査予定で透明性アップ
費用負担 本人負担軽減、企業負担増の可能性 本人負担多め 企業側は覚悟が必要。本人はちょっとラクになるイメージ
育成計画 特定技能1号レベルを3年で目指す計画必須 義務なし 「計画なしはナシ!」3年間で目標達成が必須

制度の変更点まとめ

この一覧は育成就労制度の概要(令和7年12月改訂)をもとにまとめますが、詳細を知りたい方は上記リンクからご確認ください。または、育成就労制度 | 出入国在留管理庁の「育成就労制度Q&A」もおすすめ。

1. 目的の明確化

育成就労制度の そもそもの定義と位置づけは「3年間の就労を通じて、特定技能1号レベルの人材を育成し、人材確保もする制度」。つまりゴールは、ズバリ「人材育成と確保」!単なる人手不足の穴埋めじゃなく、実務能力アップ+労働力の安定確保が狙い。

2. 対象分野の統一

  •   ● 介護
  •   ● ビルクリーニング
  •   ● 工業製品製造業(※素形材・産業機械・電気電子情報関連・繊維などが統合)
  •   ● 建設
  •   ● 造船・舶用工業
  •   ● 自動車整備
  •   ● 宿泊
  •   ● 農業
  •   ● 漁業
  •   ● 飲食料品製造業
  •   ● 外食業
  •   ● 鉄道
  •   ● 林業
  •   ● 木材産業
  •   ● リネンサプライ(新規追加)
  •   ● 物流倉庫(新規追加)
  •   ● 資源循環(新規追加:廃棄物処理など)

育成就労制度における対象分野は17分野。特定技能の分野から「自動車運送業」と「航空」を除いた17分野が対象に。ちなみに、特定技能の分野については、2026年1月23日の閣議決定(分野別運用方針)で「リネンサプライ」「物流倉庫」「資源循環」の3分野が追加され19分野になりましたー!

育成就労制度の対象分野から「自動車運送業(ドライバー)」と「航空」が外れているのは、これらが「未経験から3年かけて育てる」というより、最初から一定のスキルや免許が必要な即戦力枠(特定技能のみ)と考えられているからなんだ。ちなみに、今回の閣議決定でこれらの分野を合わせた2028年度末までの受け入れ上限は約123万人。そのうち育成就労枠は約42万人(特定技能は約80万人)に設定されたよ。

3. 転籍(転職)の自由度アップ

一定条件を満たせば、本人の希望で転籍が可能。労働者の権利を守る方向にシフトしてます。詳細は次章へ。

4. 日本語能力要件の導入

入国時に日本語能力試験N5(日本語能力A1:JF日本語教育スタンダード)相当以上が基本要件に。また、日本語の能力を段階的に評価・教育する枠組みが明示され、来日前の日本語レベル/就労後の学習・評価の目標/日本語教育の質や方法の基準まで明確にしていくという方向性が示されました。

5. 監理体制の強化

育成就労がちゃんと行われているか確認したり、雇用の調整をしたりする監理支援機関は許可制に。しかも許可基準が厳しくなって、技能実習の監理団体も新制度では許可を取らないと活動できません。
つまり「監理団体」から「監理支援機関」に名称変更するだけでなく、役割の明確化+独立性向上で、外部監査も導入予定。透明性アップ、これは良き。過去のトラブルを繰り返さないために必須です。

6. 費用負担の見直し

外国人本人の費用負担を軽くする一方で、企業側の負担は増える可能性あり。

7. 育成計画の必須化

「育成就労を受ける外国人ごとに『育成就労計画』を作り期間内に習得する技能・日本語の目標、育成内容などをまとめることを義務化し、外国人育成就労機構の認定を必要とする。
要するに「3年間で特定技能1号レベルを目指す育成計画を義務化する」ということ。計画がないと受け入れられないので、育成の質を担保できるってわけ。

8.受入れ人数枠(上限設定)の考え方が出てきた

分野別運用方針を策定し、生産性向上と国内人材確保を行ってもなお不足する人数に基づき分野ごとの受入れ見込数(受け入れ上限数)を設定して運用することに。要するに、分野ごとに運用方針を決めて、その中で“国内で人を増やしてもまだ足りない”と見込まれる分だけを受け入れ上限として設定するってことらしい。

9.適正な送出しや受入環境の整備に取り組む

他にも環境整備の取り組みとして

   ● 送出国と二国間取決め(MOC)の作成や送出機関に支払う手数料が不当に高額にならない仕組みの導入など、送出しの適正性を確保する。

   ● 地域協議会を組織することなどにより、地域の受入環境整備を促進する。

ということが謳われているんだけど、これじゃ難しいのでわかりやすく言うと

   ● 送出国とルールをちゃんと決めて、送出機関の手数料がぼったくりにならないようにする
   ● 地域で協議会を作って、外国人の受け入れ環境を整える

って感じかな。二国間協定(MOC)については、下記に端的にまとめたのでご覧あれ。

5分でわかる二国間協定(MOC)!特定技能採用で失敗しないための必須知識

というわけで、「育成就労制度って結局、何?」を超簡単にまとめると

「定住も視野に働いてもらう=人材育成」へ

って感じですかね。これが期待でもあり、SNSで不安の声が出る理由でもあるんですけど、その点はまた後ほど。

転籍(転職)ルールの詳細:何がどう変わるの?

育成就労制度で注目すべき大きな変更点のひとつが「転籍」です。今までの技能実習制度では、転籍はほぼNG。「どうしても事情がある場合だけOK」という、めっちゃ限定的ルールでした。要するに、企業がせっかく育てても、他社に行かれることはほとんどなかったんです。ですが、今後は

働きやすい職場には人が集まるし、ブラックな職場からは人が離れる

日本人の採用と同じ構造に。

つまり

辞められない仕組みにあぐらをかくんじゃなくて、「辞めにくい=働きやすい環境」を積極的に作る

のが正解。ココ間違えると火傷しますんで、ご注意ください。

育成就労制度での転籍ルール

新制度では、外国人本人の意思に基づく転籍が可能となり、転職の自由度がそこそこ広がります。ただし、転籍するには以下の条件をクリアする必要があります。

① 転籍が認められる場合の種類

A. 人権侵害など「やむを得ない事情」

暴力、パワハラ、ハラスメントなど人権侵害がある場合の転籍は認められます。
→ これは技能実習制度で既に認められていた例の延長です。

B. 本人の意向による転籍(新規ルール)

一定の条件を満たす場合、本人の希望による転籍が認められます。

② 転籍できる“同一業務区分内”ルール

どの場合でも転籍できるのは、同一の「業務区分」内のみです。たとえば「介護」→「建設」のような異なる業務区分への転籍は不可です。

本人の希望による転籍には、以下の条件が必要です(制度上の主要ポイント)。

1. 技能・日本語能力の一定水準を修得していること

転籍希望者は、分野ごとに定められた 技能と日本語の目安をクリアしている必要があります。これは各分野の「分野別運用方針」で定められます。

2. 転籍制限期間を満了していること

転籍前の育成就労実施者の下で一定期間(分野ごとに1〜2年の範囲で設定)勤務している必要があります。当面は 原則1年以上を目安として設定される運用方針です。

早く転籍したい場合:育成就労実施者が自主的に短い制限期間(例:1年)を適用することも可能。

3. 職業紹介を使っていないこと

転籍前に 民間の職業紹介事業者を通していないことも要件の一つ。

4. 転籍先が「優良な育成就労実施者」であること

転籍先の受入れ機関側も一定要件を満たしている必要があります。
例:

  •   ● 法令遵守状況が良い
  •   ● 技能・日本語能力への支援体制が整っている
  •   ● 受入れ人数枠に余裕がある など

5. 転籍先の転籍者の割合制限

転籍先で受け入れられる転籍者の割合にも制限があります。

  •   ● 転籍者:全育成就労外国人の 1/3 を超えてはならない
  •   ● 指定区域外(大都市圏)の場合、地方(指定区域内)からの転籍者は 1/6 を超えてはならない※ ただし、小規模機関(育成就労外国人6人未満)は例外あり。

6. 転籍時の費用負担(初期費用補償)

転籍元の受入れ機関が受け入れにかけた初期費用の一部を、転籍先が負担する仕組みがあります。費用額は主務大臣の告示等で定められる予定です。

転籍の手続き概要

本人意向の転籍の場合、以下の流れとなります(具体的運用詳細は未発表ですが基本は次の通りです)。

  1.   1. 育成就労外国人が転籍希望の申出
  2.   2. 転籍先が新たな育成就労計画を作成
  3.   3. 機構へ新しい育成就労計画の認定申請
  4.   4. 認定されれば転籍成立

※細かい申請書類や手順は、今後正式な運用ガイドの公表を待つ必要あり。

企業側の注意点

転籍が可能になると、せっかく育てた人材が他社に行っちゃうリスクも当然あります。初期投資や教育コストを回収できない場合もあるので、この点は頭の痛いところ。ただし、国もこのリスクに対応する補填策を検討中とのことです。

2. 企業として押さえておきたいポイント

育成就労制度は、決して「外国人をラクに受け入れる制度」ではありません。むしろ、企業側の負担は確実に増えます。正直

「え、また増えるの?(やってらんねー!)」

って感じですよね。わかりみが深い……。

そんなときは、私たちを頼ってくださいね!って宣伝です(笑)。

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Q1:労務管理が厳しくなるって本当?

はい、ガチで厳しくなります。過去の技能実習制度でトラブルが多かった部分なので、行政の目がビッカビカに光ってます。

  •   ● 賃金・残業代の支払い
  •   ● 労働時間管理
  •   ● ハラスメント対応
  •   ● 相談窓口の整備

これらは「弊社はきちんと対応しています」と言えるだけの体制が必須。

Q2:ところで、企業はどう動けばいいの?

ざっとですが、まとめます。

育成計画の作成

  •   ● どの技能を誰に、どの順番で教えるかを明確化
  •   ● 対象者が「来てから考える」ではなく、受け入れ前に計画を策定

担当者の明確化

  •   ● 育成担当者・メンターの選定
  •   ● 教える範囲や責任を明確にしてトラブル防止

労務管理体制の強化

  •   ● 賃金・残業代の適正支払い
  •   ● 労働時間の管理
  •   ● ハラスメント対応ルールの整備
  •   ● 相談窓口の設置

職場環境の改善

  •   ● 職場変更されることを前提とした組織作り

  •   ● 日本人社員と同等の働きやすさやフォロー体制の確保

法令遵守と説明できる体制

  •   ● 行政監査・SNS情報発信に対応できる記録と手順

  •   ● 問題が起きても説明可能な体制の整備

将来のキャリアパス設計

  •   ● 特定技能2号への移行や家族帯同の可能性を考慮

  •   ● 長期的な受け入れ・定着戦略の策定

これらを押さえておけば、育成就労制度は自社の武器になります。逆に、きちんとやらなきゃトラブル+SNS炎上のコンボが待ってる可能性が。どうぞお気をつけて。

Q3:家族帯同できるって話、SNSでめっちゃ荒れてない?

そうなんです。育成就労の段階では家族帯同できませんが、特定技能2号に移行すれば帯同可能です。これが炎上ポイント。

「もうこれ実質、移民推進政策じゃん」
「欧州みたいに治安が悪くなって、社会問題になるのでは?」
「日本人ばかりが外国人に対する金銭的・精神的負担を強いられる!」

まあ、過敏になっている部分もあると思うんですが、生活者目線の不安は納得できます。

治安はどうなる?
教育や社会保障の問題は?
“外国人に手厚く、日本人の生活が後回し”にならない?

これ、ただの感情論じゃなくて、巷で散見される実態への警戒心なんですよね。

でも…

こんなに「日本が大好き!」って、日本の文化を尊重しながら楽しんでくれる外国人や、日本と母国の架け橋になるべく懸命に働いている仲間をたくさん知っている私としては、非常に悲しい。一部のルール違反者が、全体に悪影響を及ぼす例の典型です。

Q4:育成就労制度って、ヤバい制度なの?

制度そのものについては、運用次第でしょうね。企業にとっては社会的信頼を作るチャンスでもあります。…が、企業で働くみなさんだって生活者の一人ですから、ぶっちゃけ生活面の不安は拭えません。

みな、ちょっとずつ感じてる「あれ、日本が日本じゃなくなってきてる?」感。

重要なのは

  •   ● 日本人の文化や習慣に統合できる人のみを受け入れる
  •   ● ティッピングポイントを超えないよう受け入れ人数を制限する
  •   ● ルール違反者に対して日本人同様の厳正な処罰を与える

という基準を曖昧にしないことでしょうか。

もう既に「できてないような…」という不安を感じている人が多いようですが、基準を設け、ブレずに対応することが、回り回って、今いる(日本を愛し、日本人や日本文化を尊重してくれている)外国人の友人、働く仲間たち、その家族を守ことにもつながります

外国人差別、反対!
外国人のみなさんの人権を守りましょう!!

3. 育成就労制度への変更、関係ない人はいない

技能実習制度から育成就労制度への制度変更。
その行く末を決めるのは国民一人ひとりの意思ではないでしょうか。なんとなく「制度を利用する企業や働き手の問題でしょう(私たちには関係ないし〜!)」と思いがちですが、実際のところ誰一人として無関係な人などいないのです。

政治に無関心でいると、世界に誇れる日本独自の文化・歴史も終わりを迎えるかもしれません。その良し悪しは個人の価値判断次第だとしても、宗教と貿易(経済)は往々にしてセットとなりやってきて、多くの日本人が奴隷としてポルトガルなどに連行された歴史もあります。

歴代の名将たちがいかにして外圧と闘ってきたのか。今こそ歴史に学び、日本の将来を担う子どもたちのために、私たち有権者がどのような判断をすべきなのか、問い直してみましょう。

#技能実習制度 #育成就労制度

 

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