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【台湾人の性格は?】親日家が多い理由や採用のポイントを解説

台湾には親日家が多いと、よく耳にするのではないでしょうか。その言葉の通り、日本文化に深い理解を示す台湾人材は、グローバル化を進める企業にとって非常に魅力的です。しかし、文化や価値観の違いから、採用やマネジメントに課題を感じている採用担当者の方も少なくありません。

本記事では、台湾人の性格や対策方法、採用に関する手続きなど、網羅的に解説します。台湾人の性格を理解し、正しく対策をとることで、台湾人とよい関係を築きましょう。

CONTENTS

1.台湾人材を採用する前に知っておきたい性格的特徴と文化的背景

近年、台湾人材の日本企業への就職希望が増えており、言語能力や価値観の近さからも日本企業との相性は良好です。しかし、より良い雇用関係を築くためには、台湾人の「性格的特徴」やその背景を理解することが重要です。本記事では、台湾人の性格や文化的背景を解説し、採用時に知っておくべきポイントと実務的な対策についてまとめます。

1.1台湾人の性格

台湾人の性格は、他の中華圏(中国大陸や香港)と比較しても、より協調的でフレンドリーな傾向があります。初対面の相手に対しても壁を作らず、笑顔で丁寧に接するなど、オープンで温かい人柄が特徴です。

■ 協調性が高く、関係構築が得意

台湾では、人間関係を「育てるもの」と捉える傾向があり、相手に敬意を払いながら徐々に信頼を深めていくスタイルが一般的です。日本人が大切にする「空気を読む」感覚にも通じるものがあり、職場でのチームワークや上下関係にも順応しやすいのが特徴です。

■ 「義理」や「恩」を重視する文化

一度信頼関係を築くと、その関係を大切にし、長期的な付き合いに発展する傾向があります。これは日本の「義理人情」文化とも共通しており、台湾人は一度世話になった相手に恩を返すことを重視します。企業に対しても、「自分を評価してくれた会社」という認識を持ちやすく、忠誠心を持って働く人も多いです。

■ 南国特有のポジティブさと柔軟性

台湾は気候も文化も“明るく楽観的”な要素が強く、人々は日常的に前向きな言動を取る傾向があります。このポジティブ思考はビジネスにも表れやすく、変化や新しい挑戦にも柔軟に対応します。また、トラブルが発生した場合も冷静に受け止め、「何とかなる」と前向きに行動できる傾向があります。

2. 台湾人の性格を形成する文化的・歴史的背景

台湾人の性格には、長い歴史や多文化環境から生まれた背景が存在します。その背景を理解することが、より円滑なコミュニケーションと採用・定着につながります。

2.1 日本統治時代がもたらした親日感情

1895年から1945年まで、台湾は日本の統治下にありました。この期間に整備されたインフラや教育制度は、現在の台湾社会に大きな影響を与えています。その結果、多くの台湾人が日本文化に親しみと尊敬を持ち、親日感情を抱いています。
近年の各種アンケートでも、「最も好きな国は日本」と答える台湾人が多く、アニメ、食文化、マナーなどに対する高い関心も見られます。こうした背景から、日本企業への就職にも前向きで、文化的な相性も良好です。

2.2 多様な民族が共存する環境が育んだ柔軟性

台湾には、漢民族だけでなく、16の原住民族が存在し、多様な文化が共存しています。こうした多民族・多文化社会の中で育った台湾人は、異なる価値観を自然に受け入れる柔軟性を備えています。
外国人や多国籍なチームとの協働にも適応力があり、多様性のある職場でもストレスなく働くことができるのが強みです。これはグローバル化が進む日本企業にとっても大きなメリットです。

2.3 伝統的な家族観と仕事への価値観

台湾では、「家族経営」が一般的であるように、家族や親戚との結びつきが非常に強い文化があります。ビジネスでも個人よりも信頼関係や紹介を重視する傾向があり、信頼の輪を大切にする姿勢が根付いています。
一方で、大学進学率は非常に高く(約9割)、若者は高い学習意欲と知的好奇心を持っています。成果主義の価値観も浸透しており、評価は「年功序列」より「実力や成果」に基づくべきという考え方が一般的です。
ただし、効率性を重視する傾向も強く、長時間労働=努力という考えには否定的です。そのため、日本企業が働き方改革を進める上でも、台湾人材は先進的な感覚を持っていると言えるでしょう。

3. 台湾人材の採用担当者が知るべき3つの性格的特徴と対策

台湾人の性格的傾向を理解し、それに合ったマネジメントを行うことが、採用後の定着や活躍につながります。ここでは、特に重要な3つの特徴と、それぞれに合った対策を紹介します。

3.1 ポジティブで行動が早い

特徴:
台湾人は、物事をポジティブに捉え、決断や行動が非常にスピーディーです。何かを任された際には、待たずに自分で調べたり行動したりする自主性が強く見られます。

対策:

  •   ● 指示は回りくどくせず、明確かつ簡潔に伝える

  •   ● 裁量を与えることで、自分で判断して動ける環境を整える

  •   ● 行動が早い分、フィードバックのタイミングも早めに行う

このように、「指示待ちではなく、考えて動ける人材」として生かすことができます。

3.2 目標達成意欲が高い成果主義

特徴:
台湾では、努力の結果=報酬という価値観が根付いており、自分の役割や仕事に対する責任感が非常に強いです。モチベーションは、成果が評価されているかどうかで大きく左右されます。

対策:

  •   ● 年功序列ではなく、実績に基づいた評価制度を導入する

  •   ● 達成した成果に対しては、具体的な言葉や制度でフィードバック

  •   ● 評価基準はあらかじめ共有し、透明性を持たせる

正当な評価が行われれば、自律的に成長し、会社に貢献しようとする姿勢が高まります。

3.3 個人を尊重する自立志向

特徴:
台湾人は、集団の和を重んじながらも、個人の意見やプライベートも大切にするバランス感覚を持っています。「自分らしく働く」ことへの意識が強く、過度な管理や指示に対してはストレスを感じることもあります。

対策:

  •   ● 報告・連絡・相談(報連相)を形式的に強制しない

  •   ● 業務進捗や成果の把握には、チャットやプロジェクト管理ツールを活用

  •   ● 働き方や休暇などにおいて、個人のスタイルを尊重

こうした配慮をすることで、自律性を保ちながら成果を上げることができる環境を整えることが可能です。

このように台湾人は、日本文化への理解や親近感が高く、協調性・柔軟性・責任感といった性格的特長を持つ、非常に日本企業との相性が良い外国人材です。台湾人の文化背景と性格を理解したうえで適切にマネジメントすれば、定着率の向上・パフォーマンスの最大化につながるでしょう。

4. 台湾人材を採用・定着させるためのポイント

台湾人の性格的な特徴を理解した上で、採用から定着、活躍までを見据えた対応策を講じることが、企業側の満足度にもつながります。ここでは、実際の採用活動において注意すべきポイントを3つのフェーズに分けて解説します。

4.1 面接時に確認すべきこと

■ キャリアプランの明確さを確認する

台湾では、転職が一般的であり、「より良い条件」や「自己実現の場」を求めて転職することにポジティブな文化があります。したがって、採用時には「なぜ日本で働きたいのか」「なぜ当社を選んだのか」「どんなキャリアを築きたいのか」といった本人の動機や将来像を具体的に確認することで、ミスマッチの防止につながります。

■ 日本語能力以外のスキルチェックも重要

台湾人の多くは日本語が堪能ですが、業務上の専門用語や敬語、ビジネスマナーについては学習の深度に個人差があります。特に、日本特有の「報連相」や「空気を読む」文化については、意図的に教えなければ伝わりません。採用面接では、日本語能力試験の結果に加えて、実践的な日本語コミュニケーション力を確認する質問も取り入れるとよいでしょう。

4.2 入社後のオンボーディング・マネジメント

■ 初日からの明確な役割付与が重要

台湾人は、自らの役割やミッションを理解し、その責任を果たすことに強い意識を持っています。そのため、入社初日から「あなたの役割は〇〇で、初月は〇〇を担当します」といった具体的なミッションを提示することで、安心感とエンゲージメントの向上につながります。

■ 定期的な1on1で信頼関係を構築する

上司との関係性は、台湾人の職場定着に大きく影響します。定期的な1on1ミーティングを実施し、業務の進捗や不安、キャリアプランについて話す機会を設けましょう。このような対話は、「この会社は自分の成長を考えてくれている」と感じてもらううえで非常に重要です。

4.3 離職リスクを減らすためのコミュニケーション

■ 個人的な話題も交えた交流を

台湾では、家族やプライベートを大切にする文化が根付いており、仕事上の信頼関係も、人間関係の近さや温かさから生まれます。たとえば、「週末はどう過ごした?」といった軽い雑談や季節のイベントへの誘いなど、業務外のコミュニケーションを意識的に取ることが、孤立の防止と定着支援になります。

■ 定量的なフィードバックを意識する

台湾人は成果主義に慣れており、評価があいまいだとモチベーションが低下しやすい傾向があります。「頑張っているね」ではなく、「あなたの報告書は社内平均の1.5倍のスピードで処理されており、非常に優秀です」のように、定量的かつ具体的なフィードバックを行うことで、高いパフォーマンスと定着が期待できます。

5. 台湾人の在留資格と採用に必要な手続き

台湾人材を採用する際には、法的な手続きや在留資格の選定が重要です。ここでは、主要な在留資格と、採用から入社までの具体的なフローを紹介します。

5.1 主な在留資格の解説

■ 技術・人文知識・国際業務(通称「技人国」)

台湾人の大卒者を正社員として雇用する場合、もっとも一般的なのがこの資格です。技術職、マーケティング、翻訳、経理、ITなど幅広い業務で活用できます。申請時には、職務内容と学歴・専攻の一致が重要なポイントとなります。

■ 特定技能

介護・飲食料品製造・宿泊業などの分野で、中堅人材として働く外国人を受け入れる枠組みです。台湾と日本は特定技能に関する協定を結んでおり、受入れ体制や技能試験の整備が進んでいます。即戦力が欲しい中小企業でも採用しやすい制度です。

5.2 採用から入社までの具体的なステップ

  1.   1. 採用決定・雇用契約の締結
         採用が決まったら、雇用契約書を交わします。台湾人材側にも条件を丁寧に説明することが重要です。

  2.   2. 在留資格認定証明書の申請
         企業側が出入国在留管理庁に対して、在留資格認定証明書(COE)を申請します。手続き期間は平均1〜3カ月かかります。

  3.   3. 証明書を本人に送付し、ビザ申請
         台湾の本人にCOEを送付し、本人は現地の日本大使館・領事館で査証(ビザ)を申請・取得します。

  4.   4. 来日・在留カードの交付・入社手続き
         来日後に空港で在留カードが発行されます。入社前に保険加入・住民登録などの手続きをサポートしましょう。

※詳細は「[台湾人材の転職と採用ガイド|理由・メリット・注意点を解説]」をご参照ください。

6. 台湾人の性格に関するQ&A

ここでは、台湾人材の採用を検討する企業が感じやすい疑問に対して、簡潔に回答します。

6.1 Q1. 台湾人は日本語が上手な人が多いと聞きましたが、日本語教育は必要ですか?

はい。日常会話レベルでは問題がなくても、ビジネス日本語にはギャップがあることが多いです。報連相、敬語の使い分け、社内文書の書き方などは、入社後の研修やOJTで丁寧に指導する必要があります。

※詳細は以下の記事をご確認ください。
【日本語検定の解説】外国人採用に活かせるスキルは?
日本語能力試験(JLPT)N1・N2とは?レベル別の難易度を解説

6.2 Q2. 台湾人は残業を嫌うと聞きましたが、業務が回るか不安です。

台湾人は「効率重視」の文化を持っており、無意味な残業は生産性を下げると考える人が多いです。業務の進捗をタスク管理ツールなどで可視化し、効率的に働ける環境を整えることで、高い生産性を実現できます。

6.3 Q3. 台湾人の採用を検討していますが、何から始めたらよいでしょうか?

まずは、自社が求める人材像や業務内容、必要なスキルセットを明確にすることが第一歩です。そのうえで、現地での募集活動やビザ申請、受け入れ体制の整備を一つずつ準備しましょう。採用の進め方に不安がある場合は、外国人材採用に詳しいエージェントへの相談がおすすめです。

7. 台湾人採用成功の鍵は「性格」の理解から

台湾人は、ポジティブで行動力があり、義理や恩を大切にするという特徴を持っています。日本と文化的な共通点も多く、ビジネス現場においても信頼関係を築きやすい存在です。採用成功のカギは、こうした性格的な特徴を理解し、企業が柔軟に歩み寄る姿勢を持つことです。採用後も定期的な面談や成長機会の提供を通じて、長期的な定着と戦力化を目指しましょう。
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