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外国人労働者(留学生)採用の現実と改善方法

元入管職員の女性社労士がお届けする
~タイムス大学 外国人雇用のいろは講座③~

プロフィール 石野 明紀葉 先生
熊本大学法学部を卒業後、法務省福岡入国管理局にて外国人の入国・在留審査に従事。その後、地元に戻り、出産・育児を経て鹿児島大学や就労支援施設で事務職や助成金申請業務に携わりながら、行政書士および社会保険労務士の資格を取得。現在は法律事務所での勤務と並行して、Kiire社会保険労務士事務所を運営し、外国人雇用や在留資格に関する労務相談、障害年金請求を専門に、企業や個人への法的サポートを提供しています。

先生:今日は、外国人留学生を採用する際の法的なポイントについて学んでいきます。近年、日本の企業でも外国人労働者が増えていますが、雇用主は日本人労働者と同じように、外国人労働者に対しても労働基準法を遵守する義務があります。



生徒:具体的にどのようなことですか?

先生:例えば外国人労働者にも日本人労働者と同じく、割増賃金や有給休暇を取得する権利が与えられており、外国人労働者は就業規則などの労働条件を守る義務があります。つまり、基本的な労働環境は日本人労働者と同じということです。

生徒:外国人労働者を雇う場合に差別をしてはいけないということですね。

先生:その通りです。給与面においても、原則として日本人労働者と同額の給与を支払うことが義務付けられています。たとえ言語の壁や文化の違いがあったとしても、給与や待遇において差別をしてはならないのです。



生徒:実際の現場では外国人労働者を評価する際、差別的な扱いが生じることもあるということでしょうか。

先生:残念ながら現実にはそういったケースが多く見受けられ、評価や昇進において外国人労働者が不利益を被ることがあるため、企業側には公平な評価制度を整備することが求められています。
こうした問題だけでなく、パワハラ防止法などのコンプライアンス対策も重要です。例えば、外国人労働者の不安を軽減し安心して働ける環境を整えるために、定期的なパワハラ防止研修の実施や相談窓口の設置が効果的です。

生徒:労働者が問題を感じた場合に、すぐに助けを求められる環境が必要というわけですね?

先生:そうですね。外国人労働者の受け入れは企業にとって新たな挑戦かもしれませんが、適切に法的義務を守り、職場環境を整えることが大切です。前回のコラムにあるように、入管法の遵守と合わせて、外国人留学生が長く活躍できるような職場環境の整備が、企業の成長と社会全体の共生につながります。



今日の授業のまとめ
・外国人労働者の労働条件と平等な給与
外国人留学生を雇用する際、日本人と同様に労働基準法が適用される。
―外国人労働者には割増賃金や有給休暇の取得権利を与えられる。
―外国人労働者は就業規則などの労働条件を遵守する義務がある。

・公平な評価制度と昇進機会の確保
外国人労働者が差別を感じないように、企業は公平な評価と昇進の制度を整備し、適宜見直すこと。
またそれにあわせて評価基準を明確にし、能力や業績に基づいて平等に扱うこと。

・パワハラ防止と安全な労働環境の整備
企業はパワハラ防止研修を定期的に実施し、相談窓口を設置すること。
労働環境を常に改善し、外国人労働者が長期間にわたり活躍できるようなサポート体制を整えること。

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