ゆっくり増えています!「特定技能ビザ」の過去と現在
2021.01.27
特定技能ビザは、深刻な人手不足に対応するために、特定産業分野において一定の専門性と技能を有した外国人を受け入れるための制度です。当初は2019年のスタートから5年間で34万5000人程度の外国人材を受け入れることが見込まれていましたが、期待とは裏腹にその人数は増えていません。一体なぜでしょうか?
【関連記事】【これだけは押さえたい】特定技能ビザとは?
原因はコロナと悪質な送り出し機関
主な原因は、法案の成立(2018年12月)から施行(2019年4月)までの期間が3か月と準備期間が短かったために、国内および諸外国の制度・整備が間に合わなかったことだとされています。日本政府にしてみると、特に大きな誤算だったのは、送り出し国の体制が整わなかったことでした。
送り出し国の体制の準備が整わなかった理由には、送り出し国によって労働者の送り出し手続きが異なることだったり、送り出し機関の介在の有無や、その役割が国によって異なったりすることが挙げられます。
例えば、ベトナムは、特定技能の資格取得のための試験が、2021年3月にようやく初めて行われました。特定技能の試験を行うまでに時間がかかった理由のひとつには、「悪質ブローカーの排除」を求める日本政府側の要請に対して、ベトナム政府は簡単には応じようとしなかったからと言われています。3月に特定技能のベトナム初試験が行われたものの、日本の報道には同国の特定技能について懐疑的な見方もあります。
現状は?
特定技能は現在、どんな状況なのでしょうか? 最新の資料(2021年3月末)によると、特定技能1号在留外国人の総数は2万2567人。前回(2020年12月末)は総数が1万5663人でしたので、この数は増加傾向にあるようです。分野別に見てみると、実習生が最も多い分野は飲食料品製造で、その後には農業、建設と続きます。
出典:出入国在留管理庁『特定技能1号在留外国人数 令和3年3月末現在 概要版』
鳴り物入りで始まった特定技能制度。現時点での就労者数は当初の見込みを大きく下回っていますが、その数は徐々に増えている様子。今後の動向に注目です。
【出典】
出入国在留管理庁『特定技能1号在留外国人数 令和3年3月末現在 概要版』
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