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今こそ知りたい!「外国人技能実習制度」とは

現在、日本は今まで以上に多くの外国人労働者を受け入れることで、この国の経済社会を発展させようとしています。その中で重要な機能を担っているのが「外国人技能実習制度」。その概要と歴史を見てみましょう。

外国人技能実習制度とは

1993年に創設された外国人技能実習制度は、「技能実習」と呼ばれる在留資格を持って来日した外国人が、受け入れ先の日本の企業で仕事に関する能力・技術・知識を学ぶことで、送り出し国の経済発展に「人づくり」という観点から協力することを目的としています。

外国人技能実習制度の対象国(2020年4月1日時点)は、ベトナム、フィリピン、カンボジア、インドネシア、タイ、ミヤンマー、ラオス、スリランカ、中国、モンゴル、インド、バングラデシュ、ブータン、ウズベキスタン、パキスタンなど。

日本が外国人労働者の採用を広げている背景には、少子高齢化に伴う人手不足の問題があります。日本企業は従来、男性の正規労働者を中心に採用していましたが、近年、15~64歳の生産年齢人口は減少を続けています。そんな中で日本は、企業が労働力を確保するために、女性や高齢者、外国人といった多様な人材を活用する方向に舵を切ったのでした。

外国人技能実習生を受け入れることができる対象職種は、6つの業界における82職種150作業と多岐にわたりますが、「技能実習は、労働の需要の調整手段として行われてはならない」と技能実習法(第3条第2項)が定めていることがポイントのひとつです。

技能実習制度の歴史

1960年後半、日本企業では海外進出が増加し、現地社員を日本に呼んで、技術や知識を学ばせるようになりました。そのような取り組みが外国の発展に寄与したことから、1981年には国際貢献と国際協力の一環として「在留資格」が誕生。93年には、同資格に含まれる「特定活動」の一類型として技能実習制度が始まりました。

これは、技能実習を終えた外国人研修生が日本の企業と雇用関係を締結し、生産活動に従事することで、習得した知識や技術をさらに向上させることを目的としていました。しかし、この制度は「教育」の要素が強く、外国人研修生が実際には労働をしているにも関わらず、「研修生」という理由により、低賃金で長時間働かせる不正行為が横行しました。

この状況を変えたのが、2009年の出入国管理及び難民認定法(入管法)の改正です。これにより、在留資格のひとつとして「技能実習」が設けられ、入国当初からの技能実習が可能になりました。さらに、技能実習生も労働基準法の対象となり、日本の労働者と同じ待遇で働くことができるようになりました。

2017年には、技能実習法(正式には「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」)が施行され、技能実習制度は新たな発展を遂げました。

最後に、そのポイントを挙げておきましょう。

  • 実習実施者の届出制:実習実施者が技能実習を始めた際には、遅滞なく届け出を提出する
  • 技能実習計画の認定制:技能実習計画について外国人技能実習機構で事前に認定を受けることが必須
  • 監理団体の許可制:主務大臣の許可をとってから監理業務を行う
  • 優良な実習実施者・監理団体への優遇措置:優良な実習実施者・監理団体は実施期間を延長したり、受入人数枠・対象職種を拡大したりすることができる
  • 技能実習生の保護:監理団体が規則に違反した場合の罰側。違法行為があった場合には技能実習生が通報・申告することができる

【主な出典】

  • ・ 平成5年法務省告示第141号「外国人受入れ対策に関する行政評価、監視結果報告書1技能実習受け入れ」
  • ・ 公益在団法人 国際人材協力機構(JITOCO)「外国人技能実習制度とは」
  • ・ 厚生労働省「外国人技能実習制度について 技能実習に関する二国間取り決め(協力覚書)」
  • ・ 平成5年法務省告示第141号「外国人受入れ対策に関する行政評価、監視結果報告書1技能実習受け入れ」
  • ・ 協同組合APICO「技能実習法」の改正点についてわかりやすく解説!

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