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ベトナム人ドライバーは信用できるのか
キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case34

生活関連

2025.06.04

20XX年。
少子&超高齢社会を迎えた日本。
国内企業は、人材不足解消のため外国人材の活用に活路を見出していることだろう。

しかし、外国人材の活用については、労働環境の整備や異文化理解・コミュニケーションなど、課題であふれている。

果たして、企業が外国人労働者から選ばれるには?

本コラムは、外国人材の背景にある“異文化”への理解の第一歩として読んでいただきたいノンフィクションストーリーです。

キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case34
ベトナム人ドライバーは信用できるのか

私、伊能ゆりなは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。

日頃は外国人材を雇用する企業や雇用される外国人の皆さんをサポートするキャリアアドバイザーとして、メンバーとともに全国各地で起こる珍事を紐解き、解決しているのだが(これまでの「青山智香の解明」はこちら)、現在、弊社ではベトナム、インドネシアなど外国人材市場の開拓にも力を入れており、海外での業務も増えてきた。

今回は、ベトナム出張に際して、見聞き、体験した記録を紹介していきたいと思う。

ベトナムの自動車学校を訪れる

ここまでの記事は、お楽しみいただけているだろうか。
いま私は、特定技能ドライバーの育成や紹介スキーム構築に伴う出張でベトナムを訪れている。昨秋(2024年9月)ついに運送業で外国人ドライバーの受け入れが解禁されたことで弊社でもより一層、良質なドライバー人材の育成、就労支援に尽力しているところである。
今日はその業務の一貫で午前中に日本の物流企業が行う現地面接会、送り出し機関(日本語学校)の授業に参加し、午後は自動車学校を訪問する手筈となっている。



面接会や送り出し機関に集うベトナムの若者たちは活気にあふれていて眩しかった。日本での就労を夢見て勉学に励む若者や、真摯に受け答えをする姿勢、話を聞く表情ひとつにおいても我々を魅了する“何か”があった。
いずれ、こうした若者たちが日本の労働市場を席巻する日が来るのだろうか…。仕事柄、外国人労働者受け入れの最前線にいる私たちにだって、もう一人の自分がいる。

「日本の若者たちよ、目覚めよ。もはや君たちのライバルは隣人ではなく異国の地の意欲に満ちた同世代だ!」



さて、自動車学校に着くと凛々しい顔立ちの犬が出迎えてくれた。
私たちの訪問を確認すると満足したようにコースを横切り、走り去って行く犬…。歩行者などいない練習場では、こんな登場人物もリアルな日常を再現してくれる重要なアクターだったりして(笑)。もちろん、役名は「ただの野良犬」。

「地方の教習所みたいだなー?でも、道路標識が違うから日本じゃないか!」



皆さんも同様の感想をお持ちではないだろうか。こうして見渡して見ると、日本の教習所と大差ないことがお分かりいただけると思う。



想像以上にきちんとした”教習”施設でしょう?



こちらの教習所では、数十時間に及ぶ講義(座学)、シミュレーターでの練習、コースや公道での実技と、きちんと組まれたカリキュラムに則って免許交付が行われている。また、運転免許の交付基準も以前より厳格化され、実技試験や筆記試験において一定の合格基準を満たさなければ免許が交付されないようになっており、ベトナム(発展途上国)だからといって安易な免許交付が行われているわけではないことがわかる。

ちなみに「外国人ドライバーの運転なんて大丈夫なの?」と不安に感じる皆さんには、ぜひ以下の記事をご一読いただければと思う。本記事より詳細に、外国人ドライバーや雇用に関する実情に迫った内容となっているので、疑心暗鬼な方にこそ前後編ともに読んでいただきたいと思います!!



(株)キャムグローバルは、雇用企業・市民に安全も届ける!

弊社(株)キャムグローバルは、去る2024年10月17日、国営の職業訓練校でベトナム南部最大級の人材輩出数を誇るニャーベ職業・継続教育センターと、日本語教育施設であり海外送出機関でもあるホアン・ハー人材開発株式会社、ベトナムキャムコム有限会社との4社による『特定技能外国人(自動車運送業)の育成・採用事業に関する日越企業間協定』を締結した。



これにより、ベトナムにおける日本向けドライバー人材の育成と日本企業へのスムーズかつ多数の送り出しを実現するための体制作りが整うと同時に、私たち一市民に向け“きちんと教育された人材”による運転が行われる安心も提供できるものと思われる。

ドライバー業界において、労働者の確保と安全の担保はまさに車の両輪。どちらが欠けてもダメ!人の命に直結する重要な課題だからこそ、ひとつ一つ課題をクリアし特定技能ドライバーの育成や紹介スキーム構築に取り組む必要がある。



最後に、人手不足の問題は運送業界において配送遅延やコスト増加につながるため、企業の競争力にも影響を与えてしまうことも知っておいてほしい。昨今は政治に関心を持たず「自分には関係ない」と平和ボケしてしまった日本人(特に若者)が増えている。だが、個々の問題は根っこでつながっており、私たちの生活や日本国の存続にも関わる重大な事態があちらこちらで起きている。そうしたことに、いち早く気づき「今、私たちがどういう選択をすべきか」を常々考えて生きてほしいと思う。

本コラムがそうしたきっかけになればと願いつつ、不肖私の心の叫びにて今回は〆させてていただきます。

次回はベトナムで発見したモノ・コト編!お楽しみに。




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団塊の世代にあたる800万人全員が後期高齢者となる「2025年問題」を目前にした今、超高齢化社会で人材不足大国となる日本で、企業が目指すべきは「外国人活用」だ。外国人の労働環境やコミュニケーションの壁を克服し、企業の成長へと導くための方法を伝授する。

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