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ベトナムの高速道路とねずみ
キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case32

生活関連

2025.05.21

20XX年。
少子&超高齢社会を迎えた日本。
国内企業は、人材不足解消のため外国人材の活用に活路を見出していることだろう。

しかし、外国人材の活用については、労働環境の整備や異文化理解・コミュニケーションなど、課題であふれている。

果たして、企業が外国人労働者から選ばれるには?

本コラムは、外国人材の背景にある“異文化”への理解の第一歩として読んでいただきたいノンフィクションストーリーです。

キャリアアドバイザー伊能ゆりなの見聞録Case32
ベトナムの高速道路とねずみ

私、伊能ゆりなは、日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。

日頃は外国人材を雇用する企業や雇用される外国人の皆さんをサポートするキャリアアドバイザーとして、メンバーとともに全国各地で起こる珍事を紐解き、解決しているのだが(これまでの「青山智香の解明」はこちら)、現在、弊社ではベトナム、インドネシアなど外国人材市場の開拓にも力を入れており、海外での業務も増えてきた。

今回は、ベトナム出張に際して、見聞き、体験した記録を紹介していきたいと思う。

ベトナムの高速道路でハラハラドキドキ

前回の記事でも触れたように、今日は特定技能ドライバーの育成や紹介スキーム構築に伴う出張でベトナムを訪れている。
日頃は、人手不足解消のため、外国人労働者受け入れに取り組む企業に対し人材の紹介や雇用に際しての労務管理などの支援、生活面を含む就労サポート業務を行っており、昨今は運送業で外国人ドライバーの受け入れが解禁されたことで、弊社でも良質なドライバー人材育成、就労支援に力を入れている。



午前中、日本の物流企業が行う現地面接会に参加し、お昼に合わせて送り出し機関(日本語学校)に訪問するため、ニャーベからハウザン省へ向かった。ニャーベはベトナムの南部、ホーチミンから車で1時間程度の場所にあり、そのニャーベからハウザン省までは車で3時間ちょっと。日本の南部、九州を福岡から鹿児島まで移動するような長距離移動を体験した。



ベトナムの高速道路は意外としっかりと整備されており、料金所はETCオンリーと最先端を走っていた(車移動なだけに?)。調べてみると2024年5月から北部ハノイ~ハイフォン間高速道路において料金徴収方法を電子料金収受システムいわゆるETCのみとすることが決まったらしい。



日本でも首都高を中心にそうした方針で開発、整備が進められているが、新興国でも既にこのような取り組みが行われていることに驚きつつも、アバンギャルドな車線変更に日本のタクシーがいかに紳士でスマートな乗り物かを感じた。



サービスエリアはしっかりしていて、飲食店は屋台的なものも含め混在している。日本のそれと変わらぬ立派な出で立ち。ただ、お手洗いに灰皿があり煙草をぷかぷかふかしたトラック野郎がたむろしていた。

ベトナム料理でおもてなし

さて、ハウザン省までのドライブも終わり送り出し機関に到着すると、現地の県知事的なお偉いさんご一行が会食を開いてくださった。



お店のテラス席は川べりに突き出た形で設けられ、まるで川の上で食事をしているよう…。



20名ほどの人が集まり、現地のさまざまな料理が振舞われ、楽しいひと時となった。
日本のレストランに慣れていると、ペットボトルがちょっと不思議な光景かも?ちなみに、過去の見聞録でも触れたように、海外で日本のように水道から出てくる水や【その水で作られた氷】を口にすると、お腹を壊す可能性があるので要注意。私たちは氷がよそわれたグラスでおいしくビールをいただいたところ、その夜激しい腹痛に見舞われた。水に気を取られ、“氷”相手に完全に油断していた(笑)。

と、ここで近くの女性が隣のテーブルにあった料理を運んできてくれた。

「これ、何かわかる?おいしいから食べてみて!」



…モグモグ…

「ん…?おいしい。さっぱりしてて、鶏肉みたいですね」

「そうそう、でしょう?これ、ネズミの肉なの」

…えッ…

危うく戻しそうになりながらも気持ちを整える。

「おいしいです、もう一ついただいてもいいですか?」

空気を読んで箸で二匹目を捕まえた私。荒めに咀嚼してゴクリと飲み込んだ。

「よかった、意外とイケるでしょう?」

にっこりとほほ笑む女性に、笑顔でうなずいてみせた。私たちはおもてなししていただいている身。何でもおいしくいただかなくては失礼だ…。



普通においしい気がしたネズミたちは、ちゃんと食用に育てられているらしい。国ごとの食文化の違いを感じた昼休みだった。

次回は送り出し機関訪問編!お楽しみに。




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