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姉が語る「日本」を見てみたかった!
━私が憧れた日本が日本であり続けるために、外国人労働者として伝えたいこと

生活関連

2025.02.05

キャムコムグループ(株式会社キャムグローバル)のナショナルメンバーの素顔に迫る社員インタビュー。今回は、技人国・特定技能案件のマッチング業務に励む、ベトナム出身のブイさんにお話を伺います。



ブイさん
ベトナムのクアンナム生まれ、25歳、女性。23歳までベトナムで暮らし、24歳で日本へ。
日本との接点は姉だったと語るブイさん。そんな彼女が未経験で人材業界のキャムコムグループに飛び込んだ理由とは。

目次
  1. 1.幼少期の夢、姉から聞いた「日本」
  2. 2.キャムコムグループへ入社、現在の仕事は?
  3. 3.日本はどんな国?実際に日本に来てみて感じたこと
  4. 4.ブイさんが考える「外国人労働者」の未来


1.幼少期の夢、姉から聞いた「日本」

━━子どもの頃の夢は?
小学生のときは学校行事やイベントで行われる絵画や歌唱コンクールに、中学生になるとプレゼンのコンテストに参加するなどチャレンジ精神旺盛な子ども時代を過ごしました。歌うのが好きで、将来の夢は女優や歌手になることでした。でも、大人になるにつれ、自身の才能では難しいことやその道を追求するには多くの費用やリスクが伴うことなどに気づき、それからは勉強に打ち込んでいきました。高校時代に化学で悪い成績を取ってしまったことは未だに夢に出てきます(笑)。

幼稚園を卒園したときの写真です。おもかげ、ありますかね…?

━━日本に来ることになったきっかけは?
私には8歳上の姉がいます。私が高校生のとき、彼女はベトナムのダナンにある幼稚園に勤めていたのですが「教え方が良い」ということで、提携する日本の園に3か月ほど出張研修していた時期がありました。その際、姉がビデオ通話で生活や景色、風景など日本の様子をたくさん見せてくれたんですね。特に、ベトナムには日本のような四季、中でも冬にあたる時期がないので、画面越しに降る雪が真っ白で幻想的で…。「いつか、あの雪をこの目で見てみたい」と強烈に意識したのを覚えています。

日本に出張していたときに「春が来た!」と姉から送られてきた写真

帰国後も、姉は日本で体験したことをたくさん話してくれました。そんな彼女を通して日本に興味を持った私は、日本語学科のある大学に進学しました。大学の先生たちは厳しく「遅刻したら教室に入れない」という先生までいて、道に迷って遅刻してしまったときには、授業を諦め公園で時間を潰したなんてこともありましたね。

そうして無事に4年生になり、いざ就活!のタイミングでコロナが流行り始め、日本のホテルのインターンシップに申し込むつもりでいたのも、全てダメになりました。ただ「日本に行ってみたい」という思いは消えず、いったんベトナムの企業で日本語を教える仕事に就き、その2年後に結婚し、技人国のビザで働く夫に帯同する形で来日することができました。
飲食店でアルバイトをしながら夫の転勤に合わせて、福井県、千葉県へと引っ越し、今に至ります。

2.キャムコムグループへ入社、現在の仕事は?

━━英語圏で働くという選択肢もある中、なぜキャムコムグループ(日本企業)で働こうと思ったのでしょう?
ちょうど1年前に、そろそろ腰を据えて働きたいと考えていたところ、弊社の求人を見つけました。「未経験の私に務まるのか?」と少しだけ迷いもありましたが、グローバル人材が活躍していることや活気に満ちた職場環境に惹かれたのと、私のように日本での仕事を探している方の手助けをする仕事に興味がわき、やりがいを求めて応募することに決めました。



━━ブイさんの主な仕事内容について教えてください!
・mintoku workにまつわる仕事
 候補者の問い合わせ対応
 電話などマッチングトーク
 面談・見学などの日程調整
 候補者のフォロー
 SNS案件(広告)投稿
・ビジネススクール、専門学校への訪問(会社説明会)

mintoku work」は、外国人向けの日本の無料求人サイトで、具体的には技人国、特定技能案件のマッチングを行うサービスです。私のように日本で仕事を探している外国人をトータルにサポートすることを目的とし、たとえば、仕事が決まって以降のビザ申請や住居手配、生活オリエンテーションや、仕事開始後のトラブル相談や定期面談、帰国サポートなどを行っており、1人でも多くの方に利用していただきたいと思っています。



━━仕事をしていて楽しいこと、やりがい、難しいと感じることはありますか?
仕事のやりがいは、やはり、人助けができることですね。自国での就活だって1人では不安ですし、希望する求人を見つけるのに苦労します。外国で就活するのはそれ以上に大変ですから、そうした方々をサポートしながら、無事に就労まで迎えられると私もとてもうれしいです。
それから、私自身まだまだ日本語を学びたいと思っているので業務を通して日本語を学べるところも良いですね。ただ、専門用語、業界特有の表現を覚えるのには苦労しました。また、日本語は発音が難しく、流暢な会話ができるようになるには鍛錬が必要です。



3.日本はどんな国?実際に日本に来てみて感じたこと

━━母国の家族、友人はどのぐらいの頻度で連絡を取り合っていますか?
母国の家族とは、ほぼ毎日のように連絡を取り合っています。やはり、これだけ離れていれば恋しくもなりますので、家族の顔を見て声が聞けると安心します。ただ最近は、頻繁に連絡を取りすぎているせいか「元気?」「そちらの天気は?」「今日は何食べた?」「何か面白いことは起きてない?」といった他愛もない話に終始し、話題という話題がなくなってきました(笑)。友人との連絡は、1ヵ月に2-3回程度ですかね。

2番目の姉の結婚式です。ちなみに4姉妹です!

━━日本/日本人/日本文化(しきたり、風習)で良いところ、好きなところはありますか?
まず、日本での生活は私に合っていると感じています。
日本は環境整備に力が入っていて、インフラも整っていて、どこへ行ってもベトナムのような埃っぽい感じがありません。おかげで、お肌がきれいになってとてもうれしいです(笑)。梅雨や夏は仕方ないですが、それでもベトナムに比べれば年間を通して湿度が低いので髪がベタつかず良いですね。それから、日本人は真面目で、ルールを守ります。私が出会った人々は、どなたも優しくて良い人ばかりでした。公共交通機関が発達していて車やバイクがなくてもおおよそ何不自由なく生活ができます。料理がおいしいのも魅力的です。私は特に寿司や刺身が好きです!

それから…
高校時代に姉から聞いた話は本当でした!空から真っ白でフワフワした雪が降ってきたときには、傘もささずに外に飛び出しましたね。ご想像の通り、部屋に帰ったら雨に濡れたようになり大変でしたけど数年来の夢が叶いました。

雪が溶けないうちに雪だるまを作りました!@千葉県

━━日本/日本人/日本文化(しきたり、風習)で良くないと感じるところ、苦手なところはありますか?
近所迷惑にならないように自宅ではいつも静かに過ごさねばならないのがちょっとストレスです。それから、物価が高いのも困りもの。あとは、ベトナムではバイクを使って自由自在に動き回れていたので、公共交通機関では行きにくい場所に行かねばならないときには、やっぱり小回りが利くバイクがあると便利だなと感じます。
それから、いつか日本の着物や浴衣を着てみたいと思っています。ベトナムにもアオザイという民族衣装があり、実は、中国文化の影響を受けてできたものですが、フランス統治下でヨーロッパの影響を受け、身体にフィットしたデザインに変わっていったという歴史があります。アオザイは正装として着用され、女子学生の制服になっていることも多いです。下にはクァンという太いズボンを履いています。

写真は、高校時代の私です。

4.ブイさんが考える「外国人労働者」の未来

━━どんな人たちが、どんなことを希望して日本で働きたいと思っているのか教えてください
大きく分けて、3パターンあると思います。

1つは、日本の文化や言語に興味があり、文化交流や日本語を勉強しながら働くことを希望する方々です。そうした方には、観光業や教育業、翻訳・通訳などの仕事が人気です。日本での生活に馴染みつつ、文化理解を深めたいという動機が強いように思います。

次に、経済的な理由で、日本で働きたい方は、より高い給料がいただける仕事、安定した雇用を求めています。特に発展途上国から来る方々は収入面や生活の質の向上を目的としているため、建設業や製造業、サービス業などを案内することが多いです。また、そうした方々の中には家族を養うため、自国の家族に仕送りをしている方が多い印象です。

最後に、キャリアアップを目指す方。彼、彼女らは自国では成長の機会が限られていると感じ、日本で働くことでキャリアの幅を広げることを希望しています。特に、日本の大手企業や国際的な企業で働くことを目標にしているようです。

ただ、これらそれぞれの希望が独立しているわけではなく、経済的理由を挙げる方が多いと思われます。日本は景気が後退しているなどといわれながらも、発展途上国から見れば豊かな国で、働けばそれなりの賃金が貰え、何より安心安全な暮らしが保障されています。アジアの国から見れば、同じアジア圏で欧米に比べれば文化的にも距離的にも近い。何はともあれ、外国に出稼ぎに行く先の選択肢として魅力的であることに違いありません。



━━これから日本で働こうとする人たちへのアドバイスは?
日本の人々から見て「外国人労働者」はどのように見えているでしょうか。
昨今はSNSの台頭により、無条件に外国人を歓迎する政府に対し、嫌悪感を抱く世論の構図が露わになってきました。異文化理解、多文化共生という言葉が独り歩きして、受け入れる側が理解し譲歩しなければならない雰囲気になっているように思います。世界情勢、日本国内の問題はさておき、そんな状況が続けば、どちらか一方が無理を強いられることは明白です。

私たちは、日本人から見ればあくまでも「外国人」です。日本の企業で働きたければ、難しいビジネスマナーや、時間厳守などの日本的常識も、きちんと身につける必要があります。生活においても同じことがいえると思います。日本人は自己の欲求を通すことを嫌いますが、そこに理由はありません。彼らはそういう民族なのです。私たちの母国にも、母国の民族性や習慣、ルールがあり、それはその国で過ごす上で尊重されるべきものです。

外国人の自分本意な振る舞いによって、外国人労働者として真面目に働いている私たちや、「日本」を尊重して暮らしている外国籍の人々の首を絞めてしまうのは利益相反、本末転倒ではないでしょうか。少なくとも私は互いに理解を深め、日本での仕事や生活を楽しんでいければと思っています。



ブイさん、ありがとうございました。都内で雪が見られるのは年に数回なので、ぜひその機を逃さず楽しんでください!

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