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“微笑みの国”はタイだけじゃない!「ボーペンニャン」なラオスの人々
キャリアアドバイザー伊能あやめの事件簿Vol.35

生活関連

2025.06.13

これから外国人材の雇用を予定している人もそうでない人も!!

異なる人種、文化、価値観に触れる時
― 外国人って、どんな人たちなんだろう
― どんなことに気をつけたらいいんだろう
― 日本人や日本の文化をどう思ってるんだろう
などなど、不安や疑問に思うこと、ありますよね。

この記事は、実際に起きた珍事を元に、外国人雇用の現場に携わる人々の戸惑いを描き

「外国人材の皆さんと、どんなふうにコミュニケートしたらよいの?」

のヒントが隠れる、異文化理解の橋渡しを目的としたノンフィクションストーリーです。

キャリアアドバイザー伊能あやめの事件ファイルVol.35
“微笑みの国”はタイだけじゃない!「ボーペンニャン」なラオスの人々

ワタシ、伊能あやめは外国人材を雇用する企業や雇用される側の外国人が抱える課題を解決、サポートする業務に携わる、いわゆるキャリアアドバイザー。日本で働きたいと願うひとりでも多くの海外の方に、負担のないクリーンな就職環境を提供できるよう日々、さまざまな業務にあたっている。
実はこれまでもメンバーとともに珍事の解明に取り組み、全国を走り回っている(これまでの珍事はこちらからどうぞ)。

ひとえに
「外国人雇用の現場は予想だにせぬ出来事の連続である」
今日はそうした珍事をつまびらかにしながら私たちの仕事を紹介していきたいと思う。

外国人労働者に選ばれない国、日本

このところラオス人技能実習生の受け入れを検討する企業が増えてきているが、ラオスと聞いてピンとこない方も多いだろう。

以下に令和6年末現在における在留外国人数についてまとめた出入国在留管理庁の情報を引用するが、国名として挙がるのは依然、中国や韓国、ベトナム、フィリピンなどの東南アジア諸国である。

【在留外国人数の上位10カ国】

1位 中国 873,286人
(+51,448人)
(+69,335人)
( -918人)
(+19,472人)
(+56,707人)
( +67人)
(+50,723人)
(+48,028人)
(+5,484人)
(+2,703人)
2位ベトナム634,361人
3位韓国409,238人
4位フィリピン341,518人
5位ネパール233,043人
6位ブラジル211,907人
7位インドネシア199,824人
8位ミャンマー134,574人
9位台湾70,147人
10位米国66,111人




※令和6年末の在留外国人数は376万8,977人(前年末比35万7,985人、10.5%増)で、過去最高を更新中

法務省の在留外国人統計によれば、日本に住むラオス人は3,000人程度、政府のデータを元に算出すると40位前後の国だ。

では、なぜ今ラオスに注目する企業が増えつつあるのかといえば、これまで多数の外国人労働者を送り出してきた国の人材が、今後は減少していくと予想されるからだ。この理由については前回の記事でも少し触れているが、自国の経済成長の影響により日本への留学や就職を選ばない若者が増えていること、IT産業の発展や円安の影響により日本よりも自国で働くメリットを感じる人が増加傾向にあることが要因として考えられる。今後は、現状増え続けている国でも同様の動きが見られる可能性があり、そうした変化を見据え、今のうちに新たな労働力の受け入れ先に目を向ける企業が増えているのである。

では、ラオスの人々はどんな国民性(暮らしや価値観、性格)なのだろうか?
実際に、ラオスの送り出し機関で働く方に取材した内容をまとめていく。

「ボーペンニャン」=大丈夫、気にしないで

ラオスでは国民の大多数が仏教を信仰している。おおよその国民性としては敬虔(けいけん)な仏教徒が多く、隣国のタイと似ていて僧侶が街中を練り歩き托鉢(サイバット)が行われている点も同じだ。仏教の教えが日常生活に根付いているため、勤勉、真面目、温厚で争いを避ける性格。「ボーペンニャン(大丈夫、気にしないで」が口癖なんだとか。仕事においては協調性が高く集団の中での調和を大切にする傾向があり、自己主張は控えめで積極的に前に出ることを好まない人が多い。他方、マイペースな性格は時に「世間知らず」「時間にルーズ」と感じられる可能性もありそうだ。



こうした国民性から協調性や忍耐力が必要とされる職種が向いていると思われる。
例えば、多くの国民が生活の中で農作業に触れているため農業での親和性が高いと言われているが、ラオスの男性は家電製品やバイクなどが壊れた際に自分で修理する習慣があり、ものづくりに対する技術的な素地もあることから製造関係の仕事にも適性がありそうだ。ただし、教育事情が整っていないことや、そもそも母国語の単語数が少なく語彙の多い日本語を学ぶのに苦労するため、そうした懸念点をクリアするとなると高度な職種は難しいかもしれない——とのことだった。



他国の送り出し機関と比較して制度上の違いについて聞いてみると、現状としては、ラオスの労働省からの推薦状が必要で面接から入国までおおよそ4〜5カ月ほどかかるが、フローは他の国よりも簡易的らしい。新規開拓を考えている企業においては一度検討してみても良い国だろう。



日本はラオスにとって世界最大の援助国であり、2021年度までで484.36億円の有償資金協力、1,735.85億円の無償資金協力、848.72億円の技術協力を行っている。例えば、ラオスのヴィエンチャン国際空港のターミナル拡張やターケーク郡上水道整備計画などのインフラ整備があり、他にも小学校建設や医療体制改善計画などの支援を行ってきた。そうした点からも、伝統的な親日国であり、ラオスに拠点を置く日本企業は170を超え(2022年10月時点)国内にも日本製品(特に自動車)が普及している一方で、最近は安価な中華製品に押されている現状があるという。



外国人労働者受け入れに関する問題は、文化、価値観、国同士の関係性、社会情勢などさまざまなな事情が絡んでいる。だが、そもそもこうした問題は、少子高齢化による人手不足、上がらない賃金、働くための環境整備など諸問題が先にあって初めて検討される“解消策”に過ぎない。無策のまま外国人を受け入れることによる治安悪化なども政治的課題となっている。

果たしてこれからの日本はどこへ向かっていくのだろうか。
今、私たちは分岐点に立っている。






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